2024年3月に延伸した北陸新幹線の敦賀駅へつるぎ号で行ってみましたので、お伝えします。
今回のルート
今回は富山駅から敦賀駅までつるぎ号が運行する区間をフルフルで乗車してみることとしてみました。北陸新幹線の延伸区間は金沢=敦賀でありますが、つるぎに拘ってみました。各駅停車パターンが多いつるが号の利便性を活用して途中下車もしてみます。
富山駅から
下りのつるぎ号の始発駅である富山駅からつるぎ号に乗車します。既に新幹線が停車しています。この時代に新幹線がとは言いますが、出来ると出来たで駅の景色が一変します。
JR西日本管内なのでここで切符を買おうと思いましたが、指定席券売機は混雑しており、20分以上はかかるため、本当は最終目的地まで通しの切符が欲しかったのですが、諦めて、ベンチでパソコンを開けて、えきねっと経由でIC乗車券を購入し、ホームに。
つるぎ号の4号車は指定席なのですが、ホームの表示は自由席と貼っており、紛らわしいところであります。
始発の富山駅からなので、指定席はかなり空いていました。この後、金沢からかなり乗ってきました。新高岡もそこそこいましたが。
金沢を出発して未乗区間に入ります。あっという間に小松駅に停車であり、結構乗車してきました。空港から来た人もいるのかと思ってしまうくらいでした。小松空港も近い駅でもあります。
続いては加賀温泉駅に到着であります。この区間も初めての停車駅であります。米原ルートが加賀は良いのか。
途中、旧北陸本線(現 IRいしかわ鉄道)の線路を貨物列車が走り抜けていきました。日本海縦貫線の貨物列車は何か貫禄があります。
各駅停車なのでトップスピードは出ずに、220km/h前後が最高速でした。東北や山陽に乗るとこうした速度は遅く感じてしまいますが、整備新幹線区間の乗り心地は抜群でもあります。
芦原温泉駅で途中下車
富山駅から5駅目であり、越中方面から福井県に入って初めての新幹線駅の芦原温泉駅で途中下車をします。
東尋坊に
念願の東尋坊に行くことに。芦原温泉駅から東尋坊駅まではバスは2系統あり、97系統は30分に1本あるので意外と便利であります。交通系ICは利用できました。
バスは途中、雄島に寄ってから東尋坊に向かいます。歩かなくても雄島に来た気分になれます。復路も当然、雄島経由で運行されています。
芦原温泉駅から約30分で東尋坊に到着です。東尋坊までの商店街は昭和な雰囲気であり、なかなかの良い味を出しています。東尋坊タワーは商店街の入り口にありました。バスを降りるとバス停前の店舗の人が割引券を配っていました。結構、使う機会があるかもしれないので貰っておいて損はないかもです。
いよいよ東尋坊が見えてきました。俯瞰で見るとあまり高い位置にないように見え、水面まで行けそうにも見えますが。。。
崖の近くまで行き、腕を伸ばしてカメラを下に向けるとそれなりの怖さを感じるところであります。弾丸トラベルは好きですが、高所は怖いです。でも水面はとても青く、来た甲斐がありました。ここはトムクルーズに登ってもらわないとであります。
日帰り温泉
念願の東尋坊訪問の後は芦原温泉駅に戻る途中にある日帰り温泉に。セントピアあわらという日帰り温泉施設に。あわら市の箱物らしいのですが、2024年4月より越のゆグループを指定事業者にして運営されているようです。
公共の箱物らしく大きな建物には温泉街の歴史が見られる場所もありました。ただ、県外からの観光客は少なく、地元の人の浴場という感じでした。ニコニコ現金払いですので、財布は用意していく必要があります。
近くの高級温泉ホテルの日帰りの方が雰囲気がありますが、こうした施設の方が地元をしれてある意味良いかもしれません。
同温泉ホームページより
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉であり、沿岸によくありつつも、カルシウムはなかなか珍しい感じでもあります。
サウナと水風呂を繰り返して1時間30分ぐらい入り、駅に向かいます。同施設の前にバス停があり、バスは30分おきなので、時間が読みやすくて便利であります。
芦原温泉駅内の施設
温泉から戻ってきて、すぐに乗り継げるかがやきもあったのですが、今回はつるぎオンリーの乗車旅にしたかったため、かがやきはスルーして、駅の施設で小1時間過ごすことに。
駅に併設したアフレアと言う施設がありました。地元のイベントが実施されており、そこそこ賑わっていました。2階は自習エリアがあり、学生が勉強をしていたりしました。なんとなく、稚内駅もこんな感じでした。最近は民間の商業施設誘致はなかなか厳しいのかこうした公共エリアが多いようです。
隣にはいろはゆAWARAという土産店とカフェテリアがあります。カフェテリアではありますが、定食やアルコールもありました。地ビールでサウナで乾いた喉を潤います。こちらの売店はさまざまなキャッシュレス決済が利用できるので逆に安心です。
木材をふんだんに利用した駅舎はなかなか豪華であります。2020年代に開業した新幹線駅はどこもこうした感じで綺麗であります。
このあとはつるぎに乗り込み、福井を目指します。
県都・福井駅に
新幹線で一駅であり、時間にして15分もかからないで福井駅に到着であります。旅行者としてはワープするように時短ができるので嬉しい限りであります。
相変わらずギャーギャー騒いでいる恐竜たちです。昔よりも恐竜が増えたようにも感じます。
福井駅前は2度目でありますが、左側のタワーマンションと右側のホテルがツインタワーのように双璧をなしている光景は初めてです。福井市は人口25万人ほどですが、随分都会に感じます。北陸三都で言うと金沢が46万人、富山が40万人とそれに次ぐ都市となっています。
この日はホテルに滞在して一晩をすごしました。翌朝、ホテルでの朝食は無料ではないため、目の前にある福井駅の駅そばを食べに行きます。
今庄そばという立ち食いであります。オープンぴったり(朝6時)に行くと少し混雑していました。
とろろをのせた冷やしであります。朝はこれぐらいで良いかなと感じる今日この頃であります。この後ホテルに戻り、10時過ぎにチェックアウトして再び、駅に向かいました。
ちなみに、新幹線改札内には越前庵という越前そばの店舗がありました。いつの間にか福井名物のそばに惹かれてしまうようになってしまいました。
北陸新幹線は長野、新潟とそばの産地がつながっているので、蕎麦めぐりと言うのもよさそうだと感じてしまいました。
終点・敦賀駅
一本前のかがやきに乗車したほうが敦賀駅でのバスの乗り継ぎは良いのですが、今回はつるぎに拘った旅なので、つるぎで敦賀に向かいます。
大概の人は福井で降り、敦賀に向かう人は午前中と言う事もあってか、関西方面は少なく閑散としていました。
越前たけふに停車であります。無料駐車場が人気らしく、福井駅よりも北からも来るようで、ここで乗り換える人もいるようです。敦賀に来るまで行けば良さそうですが、無料の駐車場がないと言う事でしょうか。ガソリン代と鉄路のコスト微妙に無料の駐車場で優っていると言う事かもしれません。
そして、ついに敦賀駅に到着であります。2面4線のホームもさることながら、天井の鉄骨を見るとそれだけで巨大な設備と言うのかわかります。
サンダーバード乗り換え方面は混んでいますが、西口方面と在来線方面の乗り換えは閑散としていました。そして、在来線は遠く感じるところであります。
その西口に向けて進むと、下りエスカレーター、歩く歩道、下りエスカレーターと階段の世話にならずに西口に降り立ちました。遠い感覚もありますが、西口下車となるとそんなに時間は急がないケースが多いのでストレスは少ないかもしれません。
以前に気比の松原に行ったことはあるのですが、その時は車であり、直近では小浜に行くのに乗り換えたくらいで初めての下車であります。
西口駅前は再開発されており、ビジネスホテルが建っていたりします。最近は地域の人と観光の人がのんびりできるようなスペースが駅前には多いですね。
丘の上の日帰り温泉
さて2日目の温泉は敦賀の丘の上にある「敦賀きらめき温泉 リラ・ポート」であります。この施設は2020年に敦賀市が整備して開業した施設であり、3分の2がもんじゅの交付金という施設であります。
アクセスとしては敦賀駅からコミュニティバスの温泉線・ぐるっと敦賀周遊バスでアクセスでき、敦賀駅西口から20分程でアクセスできます。こちらも交通系ICが利用できました。
バスは西口からとなりますが、場所自体は山側であり、新幹線は京都方面を進行方向とすると左側となります。そのためバスは新幹線の高架橋を潜って同施設に向かいます。
途中には新北陸トンネルの坑口が見えたりします。また、その後には旧北陸本線(現:ハピラインふくい)の北陸トンネルの坑口を踏切を渡りながら見えます。坑口としては近くに見えるのもあってか北陸トンネルの方が貫禄がありました。どす黒い使い古された坑口が何とも熟カレーであります。
リラポートの入り口であります。同施設は指定事業者とのトラブルがあり、2020年2月から休業となっていましたが、2022年4月より業者を変えて営業再開をしています。温泉と思い、色々と調べてみると地方行政の色々なことがわかるのも知識であります。
山の上にあるので、敦賀市を一望できます。北陸新幹線の高架橋が高くて、敦賀市の景観がとも言えますが、これも敦賀らしい景色なのかもしれません。国際港、高速増殖炉、新幹線と近代の日本を象徴しているかもしれません。
同施設はハイスペックであり、ほぼ健康ランドと変わらない充実ぶりであります。レストランもあり、ソースかつ丼も食べられました。ランニングマシンがあったり、プールがあったり、湯上り後のリクライニングシートがあったりとコスパが良い施設でした。ただ、ここもいつもニコニコ現金払いでした。
同ホームページより
そして、温泉は北陸トンネル掘削の際に沸いた冷泉を加温していると言う事であります。鉄道好きとしては北陸トンネルから採れた水に浸かるのはなかなか風流であります。アルカリ性単純温泉と単純なように感じますが、湯上り後帰宅してからしばらくはスベスベでした。
こちらもサウナと水風呂が快適であり、2時間近く滞在してしまいました。
おまけ 新大阪までサンダーバード
ちょうど良くリラポートからバスはあったのですが、敦賀駅に着くのは次に乗車する列車の16分前と遅れるとアウトかもしれないので、タクシーを呼びます。Goアプリが使えると思うと最後の最後でありませんとね何だこりゃと思いつつも、地元のタクシー会社に電凸すると「15分くらいかかります」と言われたものの、個人的な見立てではそうはいっても10分で来るだろうと思うと案の定、10分で到着です。
敦賀駅までは東口と言うかやまなみ口まででお願いすると5分で到着であり、迎車もあり、1,500円はかかりましたが、あっという間でした。こちらもニコニコ現金払いでした。
敦賀駅の新幹線駅舎の巨大さを感じるにはやまなみ口に降りた方が良いと感じてしました。3面6線の大宮駅の方が大きく感じますが、高さが圧倒的です。
その巨大さと裏腹に改札までは何もなく、改札に入るとセブンイレブンがあります。このセブンイレブンは1店舗のみですが、お土産からドリンクから意外と充実しているのが驚きでした。店員の方も都心のオフィスビルに入っているかのような手際でした。
新幹線のホームの直下にある在来線ホームもまた、長く2面4線もあります。しらさぎは編成が短くてホームを持て余しています。
この直下の乗り継ぎは利便性について考察すると物理的には新幹線と在来線は垂直的には直下でありますが、意外と横の移動が多く感じます。
名古屋駅での在来線、東京駅での新幹線同士、博多駅での在来線と比較するとあまり変わらない気もします。新函館北斗での北斗の接続も変わらない気がします。
所在は垂直では同じですが、エスカレータなどの動線で移動が多くなります。よく言われますが、グランクラスからグリーン車は結構遠い位置にあります。まあ、歩くので健康経営的にはいいのかもしれませんが。
左は大阪行きのサンダーバードであり、右は大阪から着いたばかりサンダーバードであります。いずれもリニューアル後でありますが、貫通しないのであれば魔改造をしても良かったと思ってしまいます。
今回は奮発してグリーン車であります。京都まで1時間弱、新大阪まで1時間20分なので普通席や新快速でも良いのですが、琵琶湖が見える1人席であります。
相変わらずの俊足であり、高島市に入ると琵琶湖が見えてきます。運転区間の短くなったサンダーバート唯一の楽しみでもあります。この前は大雪の中、東京まで戻った記憶があります。
快調に湖西線を飛ばしていきます。160km/h解禁して、米原ルートと競ってもいいかと感じてしまいました。
堅田あたりを通過します。泊まったホテルを思い出してしまいました。
1時間もかからずに京都駅に到着であります。スーツケースをガバガバもった外人はほとんど降りていきます。代わって大阪までなのに乗ってくる日本人がいたりします。裏技でもあるのでしょうか。
この後は伊丹空港に行くのですが、サンダーバードで新大阪よりも22分早く京都で降りて20分待って、所要時間1時間のリムジンバスか、22分後に新大阪で降りて8分の乗り換えで、リムジンバスに乗って30分で伊丹空港に到着するのが良いか迷ってしまいましたが、机上では20分早く到着する新大阪乗り換えとしてみました。
サンダーバードが遅れると致命的ですが、定刻通りに到着。あまり乗り慣れていませんが、以前の経験から迷うことなく、リムジンバス乗り場に。5分ぐらいの余裕がありました。
京都だと外人が多く、混雑していそうなリムジンバスも新大阪からは隣席は空いており快適でありました。ドライバーさんは免責のためか、遅れるかもと言う事をしきりに説明していましたが、終わってみれば定刻の16:10に到着でした。
これが大阪まで行ってしまうと、大阪駅が広すぎで時間がかかってしまうのかもしれません。
最後に
今回はJRで新規開業した新幹線区間の金沢から敦賀まで完乗となりました。これにて、再び、未乗区間はJR東日本の津軽線の中小国=三厩と肥薩線の八代=吉松間となりました。
前者は廃止になるので、ものすごく寂しいですが、完乗となり、後者はまだチャンスがありそうです。新規開業は嬉しいですが、その背景に色々な紆余曲折があるのを知るのも年を経る深みでもあります。
温泉利用で行った施設が紆余曲折があったりするとその印象が強く、泉質は良いのでまた行ってみたいと感じたりします。
でも、福井と言うか北陸旅はしっとりしていて、良いですね。リピートしたくなるところであります。そうだ福井に行こうと思って、乗り換えなしで行ける世界が来ました。