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E7系新幹線 グランクラスで時速275kmを味わう

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E7系

日本の鉄道では最高峰のクラスであるグランクラスの最新型車両のE7系で最も速い275km/hを味わってみましたので、お伝えします。

E7系の営業運転速度

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E7系は北陸新幹線の金沢延伸に向けて新たに造られた車両であり、設計最高速度は275km/hであるものの、整備新幹線のルールで260km/hに抑えられている車両でした。

金沢延伸にとどまらず、福井・敦賀、本来であれば関西方面の延伸の際にバトンタッチをする役割の車両でもあります。

しかしながら、敦賀までの延伸ではどさくさ紛れで1年遅れ、さらにその先は並行在来線を受け持つのはヤダ、穴を掘るのはヤダ、福井にもう一駅など色々と意見が出ており、京都まで行くのは2050年ぐらいであり、しばらくは出番が多そうです。

もともと上越新幹線や北陸新幹線は東海道・山陽、東北・北陸新幹線と比較すると営業距離が短いため、スピードを出すことで摩耗する設備の維持費と得られる利益がペイしないという事で、高速化には消極的でした。

そんな中で、JR東日本の考えがどのあたりか見当は付きませんが、新潟(中越、下越)、庄内(鶴岡、酒田)など地域への速達性のために急に動き出した感も有りますが、上越新幹線の高速化となってしまいました。

また、設備的に最高速度240km/hよりは他の線区と同じ275km/hにしておいた方がメンテ方法など平仄が合わせられると言うのも有るかもしれません。これで「とき」と「たにがわ」は新幹線で最高速度最下位から脱出しました。

275km/hはE2,E3,E5,E6で経験済みではありますが、E7系で最高速275km/hと言うのは初めてでもあります。

とき311号

とき311号

とき311号は上越新幹線の中ではシンボリックな存在と言えます。同新幹線では312号と一緒に最速達の使命を受けている列車であります。

東京と新潟をつなげるだけでなく、新潟北部と山形県の日本海沿岸地域(庄内)を最速かつ安定的に結ぶ路線でもあります。

そうした使命があるのか、停車駅は朝9時台の発車ながら、途中の停車駅は大宮のみであります。新型車両で加速減速が優れており、停車駅が増えても頑なに上越新幹線ではこのラインがあります。

まあ、それでも時刻表を見れば異質であり、飛行機のような時刻表であり、トキエアどうなったとか考えてしまいます。

E7系

E7系のマークについては

 車両形式(E7系 W7系)の「7」の文字をシルバーの矢じりのような形状で表現し、輝く未来に向かって突き進むということを表現しています。
 カッパー(銅色)のラインは象嵌(ぞうがん)細工のように構成し、未来への希望・日本の伝統工芸の緻密さ・速さを表します。

と語っていますが、長野から上越妙高へ、北から西に大きく向きを変えて北陸の終端となる敦賀に到達する感じは理解できますが、その後は右側(地理的に東)に向かっているのは米原ルート推奨にも見えてしまいます。

E7系

今回はJR東日本の車両(上越なので当たり前ですが)であり、F43編成であります。

グランクラス

今回はグランクラスで275km/hを体感します。E5系のグランクラスと比較すると壁の色が特徴的であります。シート配列は1-2配列であり、2列席の方が人気のようです。

本日は下りなので12号車が先頭であり、その中でも6列目の6C席でした。これより前に椅子は運転室にある椅子ぐらいでしょう。

先頭という事も有り、大宮駅停車の際はタイフォンが良く聞こえたのも印象でした。

シートはトヨタ紡織製という事であり、E5系よりも造りがしっかりした感じです。荷物棚は扉付きであり、忘れ物防止用のミラーもついています。飛行機のシートを手掛けるメーカーだからでしょうか。

シートコントローラーは日本語のみ大き目の文字で説明がされています。飛行機のビジネスクラスのシートコントローラーに見慣れているとシニア向けの簡単ケータイに見えてしまいます。

スリッパ修行でございます。ANAプレミアムクラスと違い、靴ベラはついていませんでした。

サービスメニューは有りますが、食事とドリンクサービスは有りません。食事とドリンクサービスのある北陸と共通仕様にすることで、東京駅での車内準備に影響がないようにしているのかもしれません。という事でドリンクは持参しました。

実際の速度や通過時間

とき311号は東京駅の出発時間と大宮駅に停車と出発時間、そして新潟駅の到着時間しか時刻上はないので、今回は実際の乗車で各駅の通過時間と速度とその前後の加減速をまとめてみました。

東京=大宮

9時過ぎにホームに行くと311号はおらず、あれっと思うと311号になるときが4分遅れで入線してきました。TESSEIの迅速さもあって、1分回復するものの、3分遅れで出発となりました。

上野駅は通過し、都内では100km/hぐらいで進んでいましたが、荒川を渡るとぐいと加速感が来て、130km/h前後で大宮駅停車のアナウンスが流れだす5分前までほぼ120-130kmの間でした。

大宮では1分30秒ぐらいまで遅れを回復していました。

大宮=高崎

 

大宮を1分ちょっとの遅れで出発するとここからは本領発揮という事で加速していきます。東北新幹線との分岐を通過する付近では200kmを超え、ニューシャトルがなくなる伊奈辺りでは240km/hを超えていきます。

ただ、その後は線形なのか住宅地なのか260kmに届かないくらいでした。その後、鴻巣に入ると畑が多いのかトップスピードの275km/h状態に入ります。

熊谷駅はほぼトップスピードで通過です。通過時間は9:44でした。この後はいったん、250kmぐらいまで落とすものの、本庄早稲田では再びトップスピードとなります。

埼玉県から群馬県に入りますが、275km/hで流れる景色は初めての経験でもありました。

高崎では左側に白衣観音が見えるくらいまでトップスピードでしたが、その後220km前後に減速して高崎駅を通過します。時刻は9:54でした。東京から39分で高崎まで来ていることになります。そして、先発していたあさま605号を追い抜きます。

高崎=長岡

高崎駅を通過した後すぐに、38番分岐を直進して進みます。北陸新幹線側(分岐する側)は160km/hで通過となりますが、直進側の制限はないのですが、220km/hで通過します。列車の遅れで前にいる列車を気にしているのか不明ですが、ゆっくり気味です。

その後、高崎方から最初のトンネルとなる榛名トンネルに入ると一気に加速しておそらくトップスピードに回復します。トンネル区間なのでGPSが使えず、きっちりはわかりませんがそんな感じでした。

そして、榛名トンネルの中で揺れを明らかに感じるようなすれ違いがありました。新潟駅を9:12に出発したとき312号(こちらも停車駅は大宮のみ)だったようです。

トンネル内で275km/h前後でのすれ違いはこれまでにない体感です。E5系ではそれ以上をいつも感じているわけではありますが。

しかし、それも続かず一気に減速していきます。次の中山トンネルのためであります。中山トンネルは湧水ドハドハの難工事でルート変更せざるを得なくなり、折角のトンネルなのに新幹線にはあり得ないカーブがあるためです。

走行感は青函トンネルをE5系で走行している感覚に似ていました。160km/hぐらいでしょうか。このトロトロの走行は上毛高原駅を通過するまで続きます。また、上毛高原では先発していたとき309号を追い抜きます。

月夜野トンネルに入ると再加速し、トップスピードになります。大清水トンネルを抜けて越後湯沢駅を通過していきます。時間は10:14でした。東京からちょうど1時間であります。

トンネルを抜けるとそこは雪国だったの雪景色も数秒で終わり、再びトンネルです。

浦佐駅までのトンネルは照明がかなり点灯しており、ポケモンショックになりそうでも有りました。

浦佐駅付近は明かり区間が多いため、GPSがちょっとだけ効いて速度がトップに近い268kmでした。ただ、なぜかアプリには渋川市と表示されています。通過時間は10:14でした。

浦佐付近もまだ雪国の景色であり、天気が良い日だったのでレフ板効果が出ていました。このあとは再びトンネルに入り、長岡まで真っ暗な時間が過ぎます。

長岡=新潟

トンネルを抜けると吉乃川の看板が見えます。新潟らしいと言えば新潟らしい景色であります。この後は終点の新潟までトンネルはなく、新潟平野の田んぼの中を突っ切る感じであります。

しかしながら、ここで減速がかかり、長岡駅は220km前後での通過となりました。この辺りは騒音を気にしている感じでした。通過時間は10:27でした。

この後は250-270kmを繰り返してますが、トップスピードに近いモードでした。

そして、とき311号の最後の通過駅の燕三条駅を通過します。この駅付近では30年前に当時の試験車両(STAR21)で最高速度425km/hが記録された場所であります。

そうした場所なのか270km台は出ていた模様です。通過時間は10:32でした。

この後、到着4分ぐらい前の新潟市黒埼辺りまでトップスピードであり、そこからは一気に減速をかけての到着となりました。

大宮から269.5kmをノンストップで走り切ったE7系であります。

新潟到着は定時の10:41であり、東京駅を3分遅れで出発しているので所要は1時間26分と表定速度は188km/hでした。本来の所要時間は1時間29分なのですが。

新潟駅に到着すると扉が左右どちらも開きます。手前側は新潟駅で降車用で、奥はいなほに乗換用です。

米原ルートで同駅に北陸新幹線ができた場合、こんな形だと大阪方面と名古屋方面の乗り換えは便利そうですが、ホームの位置を京都方に大きく移転させたり、通過線を高架にしたりとかえってお金がかかりそうだと妄想してしまいました。

いなほへの乗継客はかなり多く、いそいそと乗り換えていきました。

最後に

今回はダイヤ改正で35km/hの速度アップし、時短効果がいちばんある速達列車のとき311号に乗車してみました。

東京=大宮間は東京都内は100km/h前後、埼玉県内では130km/hに近い速さでありました。その後、大宮から新潟までは鴻巣手前と高崎駅通過、中山トンネルの急カーブ、長岡駅通過以外はほぼ250-275km/hを出しており、飛ばしている感じでもありました。

今回はいなほに乗り換えなかったのですが、それに近い時間でバスに乗り換えが必要であったため、遅れは気になりましたが、きっちり取り返していました。スピードアップはこうした所にも効果があるかもしれません。

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