海外発券の場所について考えてみました。
肌感覚で使えそうな都市
これまで8年近くブログをやって来て、そろそろ公開しているものだけで3,000記事に到達する見込みですが、そのうちの2割以上が海外発券の記事であり、8年近くもやっているとさすがに理屈抜きに何となく、ここに行けば何とかなるだろうと言うのがあります。地域別に列挙してみます。
北米
モントリオール
トロント
ホノルル
南米
ボゴタ
アフリカ
カイロ
ヨハネスブルグ
ケープタウン
チュニス
ヨーロッパ
オスロ
リスボン
ブダペスト
ミラノ
オセアニア
シドニー
メルボルン
アジア
ソウル
香港
マニラ
これはクラスによって違いますが、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラスを中心に書いて来た感覚であります。基本的にはANAマイレージクラブかJALマイレージバンクにおける上級会員資格ポイントに絞り込んでいますが、スカイチームだと少しは話が変わってきそうです。ただ、スカイチームは距離より支払額が基準となっているので、なかなか昨今は計算しづらいところであります。
そういう意味では日本の航空会社のマイレージプログラムはガラパゴス化しているのかもしれません。携帯電話はガラケーとなって絶滅しましたが、日本の二大マイレージクラブは距離を飛ぶところに何もデメリットはないので、ガラパゴスマイラー(ガラマー)として世界中から日本語を知らない人がマイル修業しに来るのかもしれません。
SFCのような既得権益は海外在住だと無理なものの、毎年ロールするとしても海外の大手キャリアよりも美味しくなっている側面があるかもしれません。
地域別特徴
地域的な特徴で言うとアジアには発展途上国がまだまだあるので、そうした地域からが優先とも言えますが、それは一理あるでしょう。ただ、最近はクアラルンプールやコロンボ、カトマンズのような都市よりも提供座席数が多い都市の方が安くなっています。
コロナでリセットされたとは言え、過当競争が激しいエリアでの座席確保競争が安い運賃に繁栄されていることが想像されます。
ソウルと香港は高層住宅が多いですが、高層住宅が多い都市は海外発券が安いと言うところかもしれません。まあ、例外が多そうですが。
西洋に視点を向けてみると北米はカナダ東海岸がなぜか多いと言えます。移民関係なのか、アメリカ東海岸大都市対抗なのか不明ですが、モントリオールとトロントは昔から強烈ではないものの結構あります。そして、ホノルルは方向的に南米寄りで特殊ですが、ホノルルと西海岸間の空席を埋める浄化作用が働くのかもしれません。
南米については中米と言っても良いようなボゴタが大概、発券地でも目的地でも見慣れた年であります。昔は危険地帯という感じでしたが、今は学生の街でもあり、標高が高い都市なので暑がりの人には涼しく重宝されるかもしれません。
アフリカについてはあまりアフリカを意識しないカイロ発券は魅力的な運賃があったり、そうでなかったりと言う都市であります。東京までの運賃でたまに安いのが出てくるところであります。
東京都とカイロ県は姉妹都市にした方が良いと思ったら、バブルタワーが出来上がるぐらいに姉妹都市となっていたのですね。カイロ大学卒とか関係ないですね。
ヨーロッパは北欧が比較的アジアに向けては安い印象がありましたが、アジアの方が経済力が強くなってしまったこともあってか今は微妙であります。唯一、スカンジナビア航空がスカイチームに加盟して、資金が流入してきたのか販促が激しい感じです。まあ、スターアライアンス時代にして欲しかったですが、お金がなかったら出来なかったと言う事かもしれません。
海外発券は冬の時代でもありますが・・・・
見出しのとおり、海外発券は昔ほど、海外に行ってまでのモチベーションは少なくなっています。それは内外価格差が縮小してマイル修業のベースとなるPP単価、FOP単価が見劣りした結果と言えます。かと言って日本発券の国際線が魅力化と言うとさらに劣化していています。国内線タイムセールでちょこちょこ積み重ねる感じです。
これは日本円の相対的な価値、かつて海外発券の聖地であった都市のある国の経済成長と言う事になりそうです。これは経済成長もありますが、日本の失われた30年がその結果と言えます。もし、日本が現在の米国並みのGDPがあったら、海外発券修行をする人はマニアックで敬遠されているものの多かったかもしれません。
以上のように現実には、海外に行くためのツールとしての上級会員のステータスが相対的に薄れたと言えます。旅に行かないで違う事に傾倒していく時代となっているのはヒシヒシと感じます。
以上のようなことが絡み合い、海外発券は廃れていくこととなります。ただ、海外発券自体はマイル積算率が高く、予約変更が無料で出来たりするので、忙しい人には一度、シドニーやソウルに行くことさえクリアすれば、その後の長旅の旅程を日本発券とは雲泥の差のコスト(ゼロもありますが)でできるので、活用の価値はあります。
最後に
昔はフルサービスのキャリアしかなく、エコノミーでも安い海外発券は有利でしたが、LCCと言うものが出来て、ヨーロッパとアジアから近い国際線から浸透していきました。運賃が1/3で3時間我慢すれば海外に到着できるので台頭は自明だったと言えます。
そうした、LCCの差別化でアッパークラスなど運賃をテコ入れしたものの、結局はLCCの方がコスパを感じるところであります。
ガラパゴスに日本のキャリアのマイレージプログラムに付き合える海外発券とマイル修業僧がいつまで存命できるかと言うところも感じてしまいます。
まあ、後は10年は続いて欲しいところです。「我がマイレージクラブは永久に不滅です。」と言って見たいところです。