アライアンス間の移動が多いLATAMがスターアライアンスに定着しているポルトガルのナショナルフラッグシップキャリアであるTAPに喧嘩を売るような運賃を出してきましたので、まとめてみました。
LATAMとは
LATAMは南米の航空会社であり、現在はスカイチームに近い存在となっています。加盟はしていないものの、盟主であるデルタ航空と最近は密な関係となり、デルタのマイレージプログラムである「スカイマイル」では同プログラムの上級会員になるMQMも対象となるコアグローバル提携航空会社に名を連ねています。
もともとLATAMはワンワールド一途であった、LANチリグループ(チリの航空会社)とスターアライアンスであったTAM(ブラジルの航空会社)が合併し、できた航空会社であります。LANチリの方が優位であったのか、統合後はワンワールドに加盟します。
これにより、スターアライアンスは南米で大打撃となり、ユナイテッドやルフトハンザが大陸間直行便を駆使することとなります。
しかし、ワンワールドにとっては安泰と思っているとLATAMはワンワールドを脱退してしまいます。歴史的な経緯から欧州や北米に支配されるのは嫌なのかもしれません。
しかしながら、間もなく、スカイチームの盟主であるデルタ航空と提携をします。
自身のプレゼンスを保つためなのか、分かりませんが、ある意味ホッパーのような存在でもあります。
LATAMの反撃
LATAMが統合したり、アライアンスの移籍でゴタゴタする中で、安定のスターアライアンスであるポルトガルのナショナルフラッグシップキャリアであるTAPは南米がらみの路線をディスカウントしており、アフリカ=南米間のフライトまでかなり格安で提供しています。
国内線とも言える欧州域内での源泉を国際線でチャレンジしているとも言えるくらいであり、競合には挑発的とも言えました。
そんな中である意味立ち位置の見えたLATAMはブラジルと欧州と一番深い路線でチャレンジングな運賃を出してきました。
LATAMビジネスクラス リスボン=サンパウロ往復
今回は日本で言う、ゴールデンウィークの期間に往復する期間としてみました。もちろん、ゴールデンウィークに真っ当に欧州と南米を行き来できるかは疑問符でありますが、以後の時期にも通用できるかもしれません。
旅程
往路は4月28日の朝にリスボンを出発し、サンパウロには同日の16時半に到着します。復路は5月5日の夕方にサンパウロを出発し、リスボンには翌朝に到着します。
機材はボーイング767であり、日本的に言うと古いビジネスとも言えますが、1-2-1のスタッガード配列であり、そこそこいい座席かもしれません。
運賃・予約クラス・MQM
運賃・予約クラス・MQMは下記のとおりです。
運賃 約88,444円
予約クラス Zクラス(スカイマイル 150%)
MQM計 14,746MQM
MQM単価 6.00円/MQM
ビジネスクラスのMQMとしてはなかなか見ない数値であり、LATAMの逆襲を感じする値でもあります。スターアライアンスもTAPに任せきりでなく、ルフトハンザやユナイテッドなど後方支援してもいいところでありますが、TAMのスタアラでの実績が低かったのかもしれません。
最後に
スカイマイルでマイル修行をするとなるとLATAMはある意味で距離も稼げるパートナーかもしれません。しかし、その後ろにはスターアライアンスのTAPがポルトガル路線で攻め続けた挙句の結果であり、ある意味、反撃かもしれません。
日本の裏側でこうした攻勢が繰り広げられているのは地球は広いと言うことかもしれません。