西日本でのJR完乗の旅もファイナルとなり、西日本から九州までの路線を一気に完乗してみましたので、お伝えします。
山陽本線完乗
朝9時半、広島駅新幹線ホームに立ちます。さくら34号が一足先に鹿児島中央に向けて出発していきます。
今日はまず、のぞみで徳山に行き、再び徳山でのぞみに乗るというどこでもきっぷならではの旅程であります。徳山にそんなにのぞみ停車したかなと思いましたが、これから面白い旅程となりました。
品川を朝6時に出発したのぞみ79号が到着です。品川から3時間38分なので、飛行機よりもこっちの方が良さそうです。ただし、品川朝6時発と言うのは何ともつらいですが。
広島まで最速達停車ですが、このあと徳山に停車し、新山口には停車しないのぞみでもあり、徳山にビジネス需要があるのかと思ってしまいます。
20分ちょっとなので、自由席でしたが、広島でかなり降りてしまうので、3列席1人と言う幸運でした。新岩国を通過し、徳山には10:01に到着です。
7分の乗り継ぎで山陽線上りの岩国行きに乗ります。今回は、山陽本線の未乗区間と岩徳線の完乗が目的であり、徳山から一端に東に進み、山陽線を完乗、そのまま岩国で岩徳線に乗り、徳山に戻ってくるという旅程です。
昨年、松山から瀬戸内海をフェリーで渡った際に利用した柳井港駅です。これより、岩国まで、山陽本線最後の未乗区間であり、ここから走破となります。
瀬戸内海が見えます。山陽本線では幾つか瀬戸内海が見えるスポットはがありますが、日中は線路のほぼ南側に瀬戸内海があるため、眩しいというのも特徴です。
当たり前ですが、山陰本線や羽越線ではこうはならないのですが。
今津川を渡ると岩国駅の到着であります。JR西日本の完乗を始めてから最後の最後までひきずってしまった山陽本線・528.1 kmをすべて乗車したことになります。それだけ西日本では中核という事かもしれません。
山陽本線を通しで乗車となると後はWEST EXPRESS 銀河に乗らないといけないのかもしれませんが。
岩徳線
岩国からは岩徳線(がんとくせん)に乗り継ぎとなります。接続は良いのですが、逆に言うと出発間際であり、混雑している場合は良い席に座れないという事も意味します。
第三セクターの錦川鉄道錦川清流線のホームがあります。川西駅まで同じ線路を使うのですが、ホームは別であります。
そして、案の定、休日の昼前という事で、混んでおり、窓側の座席はしばらくお預けとなりました。
それでも何とかカメラをズームにして錦帯橋方面を撮影してみます。何とか岩国城をカメラに収めることができました。
欽明路駅に停車です。欽明天皇がこの地で休んだことが由来となっていますが、駅ができたのは平成2年と岩徳線としては最も新しい駅という事であります。
新駅のためか隣の玖珂駅まで2kmもなく、あっという間に到着します。この後、同線では一番大きい駅であろう、周防高森駅で大量下車をして、やれやれ空いたと思うと今度は学生が大量に乗車してきます。それでも反対側の窓側には移動できました。
島田川沿いを列車は行き、何本かのトンネルを抜けて徳山に近づいて行きます。
各駅ごとに停車すると1-2人降りるのですが、3-4人乗ってくるというのが続き、再び立ち客が目立つようになり、このまま徳山まで続くのかと思うと周防花岡駅で半分以上が下車してしまうという何とも不思議な光景でした。
山陽本線が見えてくると岩徳線の終点である櫛ケ浜駅に到着です。これにて岩徳線も完乗であります。
山陽線の徳山方面ホームで乗客が列車を待っていますが、こちらの列車に乗れば徳山に早く着くのですが、誰も急ぐ様子はありません。ホームが遠うからか混雑しているからか、間もなく来る後続の山陽線からの列車を待っていました。
約2時間半で再び徳山駅に到着です。このあとは18分後に出発する臨時ののぞみで一気に九州に移動します。
徳山から一気に佐賀・唐津を目指す
18分の乗り継ぎ時間があるため、一旦外に出でみます。みゆき口側は徳山駅前賑わい交流施設と一体となっており、とてもきれいでありました。広場はちょっとした公園のようであり、薄く水が貼られており、真夏は涼が得られそうです。酔っぱらってていると足元が濡れてしまいそうでもあります。
新幹線のホームに立つと海が見えるのも徳山駅らしいところであります。
今回は年末年始運行されていたのぞみ133号(徳山13:00発)で博多を目指します。徳山を出ると停車駅は小倉しかなく、短時間の乗り継ぎで山陽線と岩徳線の完乗が出来、博多までも所要がかからないというミラクルなのぞみでありました。
そして、臨時なので、指定席も余裕の空席状況でした。
デジャビュのような新幹線ホーム下のセブンイレブン兼おみやげ街道に入り、駅弁を買います。すでに13時近いこともあり、幸ふく弁当しかありません。残り物にはふくがあるのかわかりませんが、自動的に選択しました。
全てがフグと言うわけでなく、鯖など他の魚やウィンナーも入っています。ネットで下調べした際には卵焼きやレンコンが入っていましたが、今回はゆで卵半分にサツマイモが入っていました。
不作なのかコストダウンなのか不明ですが、印象がかなり違いましたが、フグ部分に大きな変更はないようでした。何はともあれ、かなりの大人には丁度いいボリュームでした。
乗車時間は45分程であり、食べ終わると厚狭駅を通過していきます。前回泊まった驚異のコスパホテルが見えます。
この後は今回の旅というか過去2年くらいでは最もタイトな乗り継ぎのため、エスカレーターの近い場所の車両に移動し、シャドートレーニングをしたため、九州内の新幹線の画像は上の写真のみであります。
のぞみは博多13:47到着であり、乗り継ぎは博多バスターミナルから高速バス・からつ号となります。その出発時間は13:53とわずか6分であります。
新幹線ホームから2階降りて、改札を出て、人込みの中を走り抜け、ターミナルビルを3階まで上がるという過酷な工程でしたが、なんとか間に合いました。
博多駅からそのまま地下鉄経由で行けばと思いましたが、バスは人が乗ってくる途中停車は天神バスターミナルのみであり、所要時間については時刻表上は鉄道と時間もそんなに変らず、不特定多数の人との接触が回避されると思いトライしてみました。
博多出発では2割ほどの乗車であり、目論見通りでしたが、年末の渋滞で博多から天神まで30分もかかるという博多駅で走った意味がないような感じでした。それでも乗車は3割ぐらいと密は回避できたのは良かったです。
そして、天神を出発するとこんな高い場所を走るのかと言うような高速からの玄海灘の景色は最高でしたが、白波が結構立っており、横風が結構きつい感じでした。
そんなことよりも時間回復なのか法定一杯で飛ばすバスに少し不安を感じつつも、高速道路も終わってしまい、一般道に。
一般道と言っても、バイパスのような高規格の道であり、結構、山の上を走るため、遠くまで海が見渡せる景色が続き、行きはバスにして良かったと感じるくらいでした。
そして、これから乗車する筑肥線(東部) の鉄橋とその先に小さく唐津城が見えると唐津もそろそろと言った感じであります。
高速バスは唐津駅に停車はせず、唐津バスセンター(大手口)という普通の道路沿いのバス停に停車します。ここは終点でないので子供の頃は一番早く押した停車ボタンを押して降車です。
飛ばしたおかけで15分は回復と健闘し、15:40と予想の範囲内に収めてくれました。
駅までは、呉服町ということで五福の縁結び通りを通っていきます。今日はふくの弁当と五福と縁起がいい日であります。駅まで7分くらいで到着します。
新年は良いことがあると良いのですが。
筑肥線(東部)完乗でJR九州はとりあえずコンプリート
唐津駅に到着です。いよいよJR九州に王手の状態であります。
何となく、駅の構成は同じ県の県庁所在地の佐賀駅と似た構造をしており、改札手前にファミリーマートがあり、その奥はモールとなっているのが似ています。佐賀駅の方が奥まで店は続いていましたが。。。
そして、小学生製作のミニ曳山が飾られていました。
西唐津からの快速が入線します。唐津には15:51 着で16:01 発と唐津から本領発揮と言った列車であります。
車両は305系であります。一目で誰がデザインしたかわかる車両であります。
車内はロングシートのみですが、車端部には福岡空港側に向かって左側(海側)にカウンターテーブルがあり、玄海灘の景色を楽しんで下さいと言う感じであります。
端っこの座席は長く乗る人が利用すると想定されているのかヘッドレストがついていました。意外とこのヘッドレストが道中の後半に効いてきます。
列車はJR線内の最終駅である姪浜までは快速運転、以降、福岡市営地下鉄内は各駅停車でありますが、福岡空港まで直結する貴重な直通列車でもあります。
唐津駅から一駅目の和多田駅に到着します。フェンスで見づらいですが、唐津線の線路が見えます。唐津線は和多田駅にはホームはなく、路線的には唐津線は唐津駅での乗り換えとなります。
先程、バスから見えた唐津城が列車からは大きく見えます。唐津城は列車からの方が良さそうであります。
虹の松原駅を通過すると間近に海岸が広がります。バスでは遠くまで見渡せる高台でしたが、筑肥線は目の前に打ち寄せる波が見えるダイナミックな景色であります。往路と復路で異なる景色が味わえるのはとても良いです。
快速では大入駅には停車しないのですが、下り線との交換のため停車していました。名前の由来は大きな入り江という事で、大入りではないようですが、大きな入り江だと海の幸が大入りなのかもしれません。
駅を出発すると由来通りの海岸であります。この辺りまでが海が良く見えるところであり、この後は内陸部に入っていきます。
そして、唐津を出発してから52分で姪浜(めいのはま)駅に停車し、下車します。ここからは表示が快速から普通に変わっています。
これにて、不通区間の肥薩線以外のJR九州・2186.2kmはすべてコンプリートとなりました。
記念に改札を出てみます。10年くらい前に姪浜駅には一度来たことがあります。その時は地下鉄側からアプローチのみでした。駅の表情は10年も経つと印象は変わっています。
ドラゴン・キング・ラビッツのモニュメントです。その昔、中国に行った修行僧が帰国にあたり、前途で狼に襲われた兎を助けて、その後、日本に向けて一緒に海を渡り、途中に嵐に見舞われたものの、助けた兎が恩返しかのように海に飛び込むと嵐は止み、兎は竜王となって天に昇って行ったという伝説をモチーフにしているようです。
兎は助けても狼は恐らく殺生していない点や助けられた兎が恩を返す点、そうした事をしたものは立派なものとして天に行く点など仏教的な世界観が感じられますが、この時代もう少し天気についての知見が進んでいると両社ともハッピーだったかもしれません。もっとも、帰国したら帰国したで、問題が起きるという事を予見してか帰国する前の海で昇華しているかのように感じるのが古の深さなのかもしれませんが。
そんなこんなで妄想していると途中駅が割とあると思っていた姪浜から祇園までもあっという間です。
とりあえず、今日はいったん祇園駅で鉄分摂取は終了です。一旦身から出た錆を払うというかリセットして、どうするか考えるところです。
最後に
今回はJR完乗もほぼ最後となり、広域な未乗区間を臨時列車も活用して一気に攻略した日でもありました。まさに最後とも言えるふさわしい弾丸な鉄旅でした。
まだ、東日本の本州最果て二番目の路線は残っていますが、早くもJRロスが来そうな気配もあります。寄稿にあたり2022年の旅のテーマを考えるところであります。
弾丸な旅程
山陽新幹線 広島9:39 徳山 10:01 のぞみ79号
山陽本線 徳山10:08 岩国 11:15
岩徳線 岩国 11:21 徳山 12:42
山陽新幹線 徳山13:00 博多 13:47 のぞみ133号(臨時)
高速バスからつ号 博多BT13:53 唐津大手口15:40 昭和バス
筑肥線快速 唐津16:01 姪浜16:53
福岡市営地下鉄 姪浜17:03 祇園 17:20
今回新たに乗車した路線
山陽本線 柳井港~岩国 30.3km(完乗)
岩徳線 岩国~櫛ヶ浜 43.7km(完乗)
筑肥線(東部) 唐津~姪浜 42.6km(完乗)
JR西日本は99.8%となり、残りは博多南線のみとなりました。JR九州は不通区間の肥薩線が86.8km残っていますが、JR全体では残すは先述の博多南線と東日本の津軽線の一部となり、残り計は32.9kmとなりました。