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【E8系問題】実は福島駅の平面交差を解消している?

山形新幹線の新型車両であるE8系が立て続けにトラブルを起こし、運行できないことから、山形新幹線利用者は福島駅での乗り換えを要していますが、実は意外なことがあると思いましたので、記事にしてみました。

E8系問題

E8系問題とは山形新幹線に使用される新型車両のE8系が立て続けに運行トラブルを起こし、E8系単独運転が出来なくなっていることです。E8系単独運転ができないと言うのは実質、山形新幹線内(奥羽本線内)では運転が出来なく、古くなっている車両であるE3系での運転のみとなっています。

トラブルの原因はE8系の補助電源装置の故障のようで、補助電源と言うと主電源が生きていれば何とかなりそうであり、壊れた装置を取り換えれば復旧しそうですが、これ程、長引いているのは根本的な問題があり、人間で言うとあらたに大動脈設置が必要な手術が必要なのかもしれません。

この補助電源は新幹線を動かす駆動系のシステムの一部であり、飛行機で言うとエンジンに燃料を送る系統に近いのかもしれません。そこで不具合が起きると主電源が正常でも安心して運行が出来なくなり、トンネルの真ん中で止まってしまったりする可能性もあり、乗客の体調不良などを引き起こしてしまったり、本線とも言える東北新幹線のダイヤにも影響があることから、最悪ではありますが、E8系単独運転を取りやめたのでしょう。

飛行機と比較するとエンジンに燃料が行かなくなるとグライダーで地上を目指すと言う超過酷なタスクとは異なり、地面に車輪がついているので停車するのみで人命リスクは低いですが、過密ダイヤで増収増益を上げている事業者にとっては相当なリスクと言えます。

実質的に、単独で動かせないのは個体の機器のトラブルではなく、設計上の問題が想定され、問題解決には根本的に該当機器の設計をやり直し、実地検証を踏まえて改造となるので時間がかかることも想定されます。

これがメーカーの問題であれば、ANAがB787の納入遅れの際に、ボーイングからB767複数機をもらったのか格安で購入したのかは不明ですが、E6系を無料で新造・即納しろと言えるかもしれませんが、扉の位置など調整すべきところも多く、やはり時間はかかりそうです。

現在の福島駅での乗り換え

E8系が単独運転できないことにより、現状1日1往復以外は福島駅で乗り換えとなっています。ただし、後述しますが、東北新幹線の福島駅での線路配置がこうした有事とも言える状況に影響を与えてします。

下り(東京から山形方面に向かう)乗客は福島駅の13番ホームに到着して対面する14番線ホームの進行方向前(北側)に停車しているE3系に乗車できるので上下移動はないので比較的便利です。

同じような乗り換えは西九州新幹線のかもめとリレーかもめと似ています。

一方で上り(山形から東京に行く乗客)の場合は、14番線ホームに降ろされて、一旦、エスカレーターか階段かエレベータでコンコースに降りて再びエスカレーターか階段かエレベータで12番線ホームに上ると言う難儀であります。

こうした難儀は今回初ではなく、東北新幹線(E5系)と秋田新幹線(E6系)が併結運転しているのですが、その連結器が勝手に外れて緊急停車するという事象が立て続きに置き、JR東日本管内のミニ新幹線との併結運転をやめた期間にも福島駅で発生しています。

ただ、その時は福島⇔山形間の新幹線は在来線ホームに停車させて、乗客は新幹線ホームまでかなりの上下移動と歩くと言う罰ゲームでしたが、今回はそれよりはましとなっています。

この時は秋田新幹線でも同様に盛岡駅では地上の在来線ホームを使って乗り換えを強いられていました。かつての特急たざわと新幹線やまびこの乗り換えのようで昔の東北新幹線を知る人には昭和(平成もちょっと)を感じる経験だったかもしれませんが。

以上のように、JR東日本では極力乗り換え負荷を減らすと言うのは、利用者視点と言うのは有りますが、今回のトラブルが長期化する事も想定しているのかもしれません。

しかし、福島駅でのお乗換えについてのPDFのタイトルがPowerPoint プレゼンテーションとなっていたり、文書のプロパティに個人名があったり、しおりが意図的でないと言うのは、情報セキュリティ的には問題ないのですが、現場では、かなり時間のない中、作成しているのが共感できます。

まあ、東証開示のPDFファイルなんかも見ると個人名とかありふれており、ぎりぎりまで企業が考えているのがわかります。これは経営者の問題ですね。今回の主題と関係ないですが。

直通運転をほぼ取りやめで平面交差が解消?

福島駅 立体交差

福島駅での東北新幹線と山形新幹線(奥羽本線)の分岐はちょっと複雑であります。大概の高速道路でインターチェンジを降りてから、上り下りの行き先に向かうとしても、それぞれ途中に交差点と信号がなく、側道から合流できますが、福島駅ではそうではありません。

山形新幹線が開通したのは今から33年前の1992年であり、ほとんどは在来線であった奥羽本線の線路幅拡幅や架線設備の改修でできた路線であります。福島駅は当時から市街地となっており、上下線に鉄道の信号が必要としない立体交差を建設するにはコストがかかると言うか、当時では技術的に無理だったのかもしれません。そうした事により、奥羽本線に分岐しやすい下り線にのみ分岐線が設置されました。

そのため、上り線については新幹線の線路において、福島駅出発後に南側で下り線本線を渡って上り線本線にアクセスとなります。インターチェンジに上がる前に一度信号があるようなものです。さらに、線路内の列車逼迫と運転手の合理化のため、福島駅では下りについても仙台から来るやまびこを山形新幹線と併結させるため、下り線本線から分岐で一度上り線本線を横切り、下りホームで山形新幹線と併合します。

さらに、その後には出発した後に再び、上り本線を横切り、下り本線に入り、東京を目指すと言う形式となっています。なかなかの横断歩道ゲームです。

開業当時は当時に山形で開催された、べにばな国体にむけて大量交通アクセスの確保もあり、それが許容されましたが、それから30年が経過して、東北新幹線のトラフィックも変化しました。北に向かう需要が拡大しており、エアラインの需要をオセロのように変えたい経緯が出てきました。

その結果、JR東日本は国に借り入れることなく、単独で上下線ともに立体交差にする事業を進めています。

www.jreast.co.jp

これが解決すれば、東北新幹線開業時から見ると遥かに増えた東京と仙台間の需要も安定し、まだ遠い将来ですが、北海道新幹線の札幌延伸や東北新幹線高速化(360km/h運転)でも安心が出てくることでしょう。

いみじくも

いみじくもそうしたプロジェクトが進められている中で、E8系問題が起きて福島駅での乗り換えが発生しています。先述のとおり、顧客視点で新幹線ホームでの乗り換えには対応していますが、上り(東京にいく)方面ではエスカレーターなどで上下移動が発生しています。難儀です。

前見出しで触れた立体交差が既にあればこうしたことはないのですが、一方でこれまでの山形新幹線の福島駅での併結を考えると仙台方からくる車両を二度の平面交差をさせても良さそうですが、有事といえども、それはしていないようです。

下りの13番線利用が下り利用で逼迫しており、遅れがちな上りの山形新幹線を待ち構えるのは厳しいと言う判断かもしれませんが。

そうした事も回避してと言うのが一義とは思いますが、いみじくも朝の上りのつばさ121号以外は平面交差がないと言うのは2026年度末の世界を実現しているようです。本線側では結構データが取れているとも思えます。

データ収集大好きなJR東日本は今のデータを収集して、実際の立体交差が実現された断面にいきなり最適なダイヤを考えようとしているのかもしれません。災い転じて福となすと言った感じでしょうか。山形の人にとってはどうかと思いますが。

幸いなのか不幸なのかわかりませんが、北海道新幹線の札幌延伸も随分先の未来となり、札幌延伸前に、北東北の航空需要を時間とサービスの面で奪回すると言う戦略も改めて加えそうです。

最後に

山形新幹線を利用する米沢から新庄までの利用者にとっては不便この上ない事象であります。今回のトラブルはE8系固有の機器と言うか設計に関する問題がメインでありますが、山形新幹線を運行するにあたり、福島駅の線路の配置も影響しているようです。

北海道新幹線の開業がもっと早くて、福島駅の改良も早ければ、今回のような事象が発生しても、山形新幹線利用者にとっては苦痛はもう少し緩和されていたのかと思います。

整備新幹線は政治家の意するところでありますが、色々な地域に波及するので政治家はやはり俯瞰の視点が必要とするところです。

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