阿蘇くまもと空港(KMJ)から阿蘇駅まで移動してみましたので、お伝えします。
熊本空港から阿蘇へのルート
熊本空港と阿蘇駅間は複数の交通があります。ダイレクトにつながっているのはバスであります。ただ、これらのバスは始発と終点が熊本空港と阿蘇駅と言うわけではなく、熊本駅と湯布院を経由しての別府駅、大分駅を結ぶ路線バスの一停留所となっています。
前者は完全予約制であり、区間輸送と言うよりは長距離輸送となっています。後者は予約が基本ではありますが、空いていればその場で乗れるバスであります。ただ、以前、熊本駅から空港まで、ちょうど良い時間に来たので乗ろうとしたら、拒否られたことがあり、すべてフリーと言うわけではないようです。
そういう意味では熊本空港と阿蘇駅を乗り換えなしで結んでいるのはバスであるものの、実効性には乏しく、肥後大津駅で鉄路に頼ると言うのが実情のようです。
ただ、鉄路も熊本駅と肥後大津駅間は電化され、頻繁に運行されていますが、肥後大津から大分方面は1時間に1本程度となり、非電化区間であり、交通系ICも非対応となっています。さらに、阿蘇の先の宮地駅から大分方面はさらに頻度が少なくなっており、日本の縮図をここでも見ることができます。
サンマリノとかも確かにバスの頻度は少なかったので、阿蘇だけをどうこう言えませんが、巨大マーケットのインバウンド需要があるので、もったいない気もします。
有名な観光地ですが、微妙な乗継であります。
空港ライナー
飛行機は先日の記事のように早着であったため、空港ライナーは余裕の乗継ぎでした。バスと言うよりはジャンボタクシーと言った感じであります。ローカル路線バスの旅で必ず映り込んでいるスタッフ用の車両と同じ感じてあります。
熊本空港と肥後大津駅の間を30分に1本の頻度で運行されており、運賃は何と無料であります。自治体で負担しているのでしょうか。外国人の利用(1人旅が多め)も結構あったりします。
定員は2-1配列で入り口の部分は1列席がないため、8名となっています。あとは助手席にも座ることができるので、MAX9名が定員となっています。積み残しとなった場合は、応援が来る(ジャンボタクシーではなく、セダンのタクシーなど)ケースもあれば、30分待って次の便になることとなります。このあたりは不確実です。無料なのに救おうとするのは自治体の影響力を感じます。
2分の乗継
定員は満員なので定刻を待たずして出発しても良さそうですが、律儀に時刻表(17:00)通りに出発します。肥後大津駅発の列車の17:16に間に合わせたく、一刻も早く出発して欲しいのですが、もどかしいところであります。
以前に肥後大津からタクシーで熊本空港まで行ったときは10分はかかったので、ジャンボタクシーとなればちょっと時間がかかるので、ハラハラであります。肥後大津までの信号機は4か所程度であり、引っかかったのは1か所のみであります。途中は地元の道のようなところを通り、14分で到着しなりました。
大分行きのバスであるやまびこ号を熊本空港で待たないのが、正解でした。これにより、阿蘇まで1時間早く到着となる見込みです。


肥後大津より東の豊肥本線はICカードに対応していないため、久しぶりに券売機で紙の切符を購入します。新1000円札を入れたら、対応していないのか、その姿を見ていた嘱託に見える係員の方が旧札に取り換えてくれました。ベテランの間が素晴らしいです。
乗継でワチャワチャしていたのですが、気が付けば暮れなずむ時間でもありました。この後の豊肥本線は阿蘇の景色とともに最高でした。
キハ200
今回はキハ200であります。JR九州の車両は派手でデザイン性が高いので、古さを感じさせませんが、30年近い歴史を持つ車両でもあります。
DCは直流の意味ではなく、ディーゼルカーの略であります。上にはつばめマークがペイントされています。JRバスと九州にこないとなかなか見られない景色であります。
車内はキハ40のようなボックスシートではなく、転換クロスシートとなります。田舎だとボックスシートの気動車またはハイブリッド車のイメージですが、長時間の移動でも可的であります。
肥後大津から阿蘇までは45分から1時間なので苦痛ではありません。
しかし、休日と言う事もあってか、地元の学生はおらず、ほぼ大陸の人ばかりでした。海外に来たかのようであります。また、熊本市内行くのと反対であるため、地元の若い人も少ない感じでした。
ガラガラと言うわけではありませんが、転換クロスシートを二人掛けにして、隣席は荷物を置ける感じでした。インバウンドがあるとは言え、ローカル線と言う事です。
スイッチバックの立野駅
立野駅と言えば、スイッチバックであり、立野駅を含めて、2度スイッチバックして登るまたは下ると言う仕組みになっています。出雲坂根駅の方が、迫力がありますが、こちらもなかなかレアな存在であります。


発車まで11分あったので、南阿蘇鉄道のホームの方に行ってみました。南阿蘇鉄道を利用したのは鉄印を収集しに行って以来であります。あの時はまだ立野駅まで開通しておらず、往復ともにバスを利用した記憶があります。
今は駅舎が新しくなり、車両のピカピカであります。廃止されずに残ったのは素晴らしいですね。
スイッチバックの時間がかかるので11分も停車かと思ったら、あそぼーい!がスイッチバックを降りてくるのを待っていたためでした。以前に経験したスジでした。
扉が開くとカメラを持った乗客がパチパチと撮影を始めていました。インバウンド外国人に押されていますが、ここだけは昔からの日本人な景色でした。
さて、出発すると早速、スイッチバックに到達します。このあと、運転士さんは車内を通り抜けて新運転席に向かっていました。ここは二段スイッチバックなので、座席は転換する必要はないスイッチバックであります。
阿蘇駅到着
そして、小一時間で阿蘇駅に到着です。肥後大津から阿蘇駅までは瀬田駅>立野駅>赤水駅>市ノ川駅>内牧駅と駅が少ないので鈍行感が少ない路線でもあります。
先述のとおり、特急と普通でも所要はあまり変わらないので、普通でいいかなと感じてしまいます。
豊肥本線は何度か乗っていますが、阿蘇駅は初の下車であります。
昔は何もなかったのですが、現在は駅前に外資系ホテルがあり、その隣には日帰り温泉がありつつも、空気は美味しく、極楽のような場所であります。
ただ、聞こえてくる言語は英語でもない言語が多いところであります。春節だから仕方ないのでしょうか。
駅に到着すると既に日は暮れており、ルミナリエまでとは行きませんが電飾が煌々と光っていました。西日本は日が長いと思っていましたが、夕焼けから一気に暗くなるという感じであります。駅とホテルと温泉とローソンかだけがあると言った感じです。
一晩、阿蘇で明かして、本日は空港に戻ります。昨日の逆回転であります。キハ200+空港ライナーの接続であり、一本早くでて横断特急に乗っても良かったのですが、時間が変わらない割に特急券が高いなどあり、普通の旅としました。
肥後大津駅からも積み残しが出る感じてしたが、応援のタクシーが来て、そっちの方が早く出発すると言う不思議な感じでした。
熊本市内を見てしまうとバスとなりますが、シャトルと鉄道と言う組み合わせも有りかもしれません。肥後大津は今後、TSMCもあり、大きく化けるのでしょう。
最後に
阿蘇くまもと空港から阿蘇駅まで移動してみました。あっ、そう。と言われそうですが、距離が近い割にバスや鉄道の頻度がないので、良い乗り継ぎの組み合わせを外すとアクセスと言えなくなってしまいます。
時刻さえ、きちんと見ればうまく乗り継げますが、空港からの場合、飛行機が遅れるのが一番、痛い結果となるかもしれません。
将来、熊本空港まで鉄路が出来るとどういう体系になるのか気になるところでもあります。伝統の名前の肥後大津駅を阿蘇くまもと空港駅と名乗っていますが、その時はどうなるのでしょうか。