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青春18きっぷの魂が消えた日

宗太郎駅

青春18きっぷの利用方法の変更が発表されましたが、その真意を考えてみました。

青春18きっぷのリニューアル

すでに色々な媒体で取り上げられており、リニューアルというか利用方法の変更は既知の方もいると思いますが、ポジティブとネガティブに分けて整理してみました。

ポジティブ

  • 青春18きっぷが廃止にならなかった
  • 自動改札が利用可能に
  • 3日間用が新設
  • 北海道新幹線オプション券の区間が新青森から木古内に拡大

ネガティブ

  • 連続利用に変更
  • 3日間用が割高
  • 北海道新幹線オプション券がほぼ2,000円値上げ
  • 利用方法変更の猶予期間がなく、まもなく来る冬期間から

ポジティブとネガティブを4つ挙げてみましたが、ポジティブの中で本当にポジティブなのは自動改札ぐらいでしょうか。

廃止にならなかったと言っても、廃止になったも同様な変更であり、廃止でも良かったとも言えそうですが、続いたと言う事は可能性は極めて低いですが、連続使用があまりに不評で、駅員に不満を言うなど逆に手間となってしまい、任意利用に戻すと言う可能性もあるかもしれません。まあ、後述しますが、誰も使わなくなる⇒廃止となるのでしょう。

北海道新幹線オプションに関してはこれまでは津軽線も動いておらず、オンデマンド交通でわざわざ奥津軽いまべつに行くよりは一気に木古内まで行った方が良いのですが、どれほど使うかと言うのはありそうです。ただ、青函フェリーか八戸から北海道に夜間航路を使った方が効率的なので、これもあまりポジティブと言えないところです。

結果的に、総じて改悪と言われても仕方ないでしょう。改悪であっても、JR各社には業務効率化と利益率の悪そうな同きっぷで利用者が減ることは願ったりかなったりなのかもしれません。

強いて言うと、来年度・夏からなど猶予期間を設けても良かったかもしれません。次はいきなり、後一か月ちょっとで来る冬からいきなりとは少しやり過ぎ感もあります。

昭和チックなきっぷですが、平成に一番利用されたきっぷ

青春18きっぷは国鉄末期の1982年(昭和57年)3月1日に「青春18のびのびきっぷ」として発売が開始され、翌年の春分からは現在の名前となっています。

学生や若者向けのU25限定の切符ではなく、老人でも子供でも利用できる切符であります。旅好きの人であれば、このきっぷを利用したことがあるのではないかと思います。

そんなきっぷですが、今年で42年であり、昭和な感じもするのですが、昭和では7年弱であり、平成では30年コンプリートしており、平成の時代に活躍したきっぷと言えます。

国鉄は昭和のうちにJRに変わり、都市間・高速バスがどんどん普及・定着化し、エアライン国内線もどんどん利用されて鉄道の意義が失われる中でも青春18きっぷは生き残ってきました。

青春18きっぷが発売された頃はバブル景気に向けて景気が良かったのですが、その後、バブルがはじけてからはご存じのとおり、ITバブルとかありましたが、失われた30年であり、多くの庶民には青春18きっぷは細く長く、重宝される結果となっています。

学生の頃、金券ショップで売られている1日分で帰省した記憶が呼び起こされたりします。その後も最近まで何度となく利用してきたのではありますが。

連続利用移行イコール青春18きっぷの魂は消えた

路線図

青春18きっぷの醍醐味はJR全線普通列車乗り放題という点と5日分を任意で使える点だったと言えます。

時刻表が膨らむくらいページを捲って、1日でどこまで行けると妄想旅をして、それを実行して証明したり、比較的普通列車の多い東名阪間の移動に用いて、長期の夏休みのある学生が帰省とUターンに使っていたりと、日本人の庶民向けの清貧的な旅、また、必要に迫られて同切符を用いて格安で長距離移動する人向けのマイナーながらも拠り所であったきっぷでもあります。

それが自動改札利用のためと言うのはありますが、連続利用に強制的に移行となり、利用者にとって自由度が享受できる使い方が利用できなくなってしまいました。

これは青春18きっぷの魂が消えた事でもあり、他の普通列車乗り放題切符と何も変わらなくなってしまいます。まあ、JR各社を5日間どこにでも行けると言えば、行けますが、5日間ずっと普通列車に乗っているだけであり、何が良いのかと言う事になります。

今回の変更を発表した10月24日は青春18きっぷの魂が死んだ日とも言えます。

終わりの始まり

稚内駅

今回のリニューアルはJR各社にとっては改悪で非難囂囂は承知している事でしょう。それをしても、業務効率化が大きいのでしょう。有人改札を通過しなくて良いのは、社員の負荷軽減がに最も効果があるのかもしれません。

また、連続5日間と言っても朝から晩まで5日間普通列車に乗る強者もいますが、大概の人は1日の利用時間が少なくなったり、のこり2日間使い残して無駄にしてしまうケースも多いでしょう。そうするとJRとしては利益率が上がります。

そうして5日間使い切らないように3日間を新設していますが、10,000円と割高にしています。利用はシュリンク覚悟ですが、どれぐらい利益率があるのか試しているのかもしれません。ただ、いずれにせよ、徐々にこれまでのヘビーユーザーが離れ、使う人が少なくなってきたところで、廃止に持っていきたいのではないかと思います。

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JRグループとは言っても相互に株の持ち合いを大きくしているわけでもなく、上場しているJRは株主もそれぞれ違い、青春18きっぷのような各社で売り上げの分配が必要となるようなものはなくして、自社完結で鉄道を利用してもらうものにしたいのではないかと思います。このように大改悪を喫緊で行い、早期にディスコンをさせたいのではないかと思います。

最後に

今回のリニューアルは期間中に帰省に利用していた学生や仕事で長距離を移動しつつ、安くあげていた人など定期的な利用者には痛いと言えます。

また、そうした利用者だけでなく、青春18きっぷ攻略法や1日でどこまで行けるかと言った企画のYouTuberもアクセス数が減ることでしょう。夜明け前から日付が変わった深夜まで長距離移動しても、後4日間苦行をしないと元をとれなくなるので、誰も参考にしなくなるでしょう。鉄道は長距離な旅に使うものではなく、大都市のコミューターとしての性格が強くなるでしょう。旅はバス、飛行機、新幹線がメインとなり、早くキャッシュを得られる早期割引ばっかりになりそうです。

個人的には、海外に行けない時期は国内の鉄道をものすごく利用しており、青春18きっぷは大活躍でした。

よく、地方の老舗デパートが閉店になると聞いて、淋しいと言う人も毎日、コンビニやイオンに行くのであればそうなるのと同じであり、人間と同じくいつかは出番が減り、老いていなくなるのと同じで、リニューアルと称しつつも、その魂はなくなり、ひっそりと消えていく旅のスタートが自動改札で入鋏した瞬間なのかもしれません。大団円とはさせないJRグループには虚しさも感じますが。

もし、もう少し猶予があればこの年末年始でも成仏利用してみたかったのですが、それさえ実現できなかったです。終わるわけではありませんが、気持ちは、さらば青春18きっぷ。です。

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