
コンドル航空のビジネスクラスでトルコ・アンタルヤからドイツ・ライプツィヒまで移動してみましたので、お伝えします。
コンドル航空とは

コンドル航空(DE)は、ドイツに本拠を置くレジャー航空会社です。
設立は1955年(ルフトハンザ傘下で設立)であり、本社はフランクフルト(ドイツ)にあります。今では珍しいドイツの航空会社です。
かつてはルフトハンザやトーマスクック・グループの傘下にありましたが、2019年にトーマスクックが経営破綻後は政府支援を受けて、投資会社のAttestor Capitalの傘下となっています。投資会社なので、いつかはイクジットされ、その後の動向も気になるところです。
主要拠点空港はフランクフルト空港、デュッセルドルフ空港、ミュンヘン空港などドイツの空港はかなりに就航しています。
特徴としては、ドイツやヨーロッパ各都市から、観光地へのチャーター便・定期便を多く運航しており、特に地中海、カナリア諸島、カリブ海、アメリカ、アジアへの路線に強みがあります。
運航機材は主にエアバスA320シリーズやA330シリーズであり、ワイドボディ機を保有しているのも、欧州LCCと一線を画しています。
レジャー航空会社と言うと馴染みがありませんが、身近で言うと、路線バスと観光バスのような関係かもしれません。LCCを含めれば、LCCはウィラーのような格安高速バスとも言えます。
また、かつて日本でも、JALではジャルウェイズというリゾート専門の子会社を持ち、ハワイなどの路線を担っていました。就航地の現地人のパイロットで運営し、コスト削減をしていたりしました。しかし、その後の旅行スタイルの変化もあり、今はJAL経営破綻とともに整理されて消滅しています。
ANAがA380でハワイ路線を開拓するようなことを考えるとレジャー航空会社と別会社にしないまでもレジャー航空路線と言うのはまだ活路はあるのかもしれません。

格安航空会社(LCC)も観光需要を取り込んでいるのであり、同じではないかと言うのはあるのですが、大きな違いとしてはレジャー航空会社の就航地がリゾート地直行であるのに対して、LCCは一部リゾート地もあるものの、ほとんどは大都市ハブ空港や大都市近郊の地上設備利用料の安い第2空港が主体であるのが行き先では大きく違います。
また、販売体系ではLCCでは直営サイトで直販が多いものの、レジャー航空会社では、旅行会社のパッケージツアーと組み合わせて販売されるというレガシーな体系もあります。もちんろ、直サイトでオンライン直販もしていますが。
今の時代であればスマホで自分で購入ができるLCCが主体でもありますが、家族で長期間バカンスに行くような場合に面倒なことは旅行会社にお任せと言う富裕層もおり、一定の需要は底堅いと言えます。
また、一応、フルサービスキャリアなので上位クラス(ビジネスクラス)も設定されているのも違いです。ただ、このあたりはLCCでもプレミア席などの提供が拡大されており、差が少なくなっているようです。
ただ、食事やドリンクなどの提供の質は昔からあるレジャー航空会社の方が一日の長があると言えます。LCCの場合は食べ物は運賃込みでもドリンクは別課金だったりします。食べ物の提供の仕方も紙パックであるのとフルサービスのように陶器だったりの違いもあります。
搭乗記
アンタルヤ空港から

アンタルヤ空港はターミナルが分かれていますが、ターミナルはかなり大きいです。チェックインカウンターはかなり混んでいますが、コンドル航空のチェックインカウンターさらにその奥にありましたが、エコノミーでさえ行列は少なく、ビジネスでは待ちなしで搭乗券をもらえました。

ゲートは216Aと比較的良い場所にありました。216Bはリガ行きが先に出発していきました。

今のコンドル航空らしい、シマシマであります。カラーは正統派の黄色であります。ロゴマークなど生みの親のルフトハンザを想起させてくれます。


今回は1A席であります。ナローボディ機なので3-3配列のエコノミーと同じであり、席の真ん中を潰してのヨーロッパ流であります。

今回はA321neoであります。レジャー航空なので古い機材かと思いましたが、意外と言うと失礼ですが、新しい機材でした。


LCCではなく、フルサービスなので機内誌があります。ただ、機内販売はLCC感がありました。このあたりは低価格でもあるので機内で稼がないといけないのかもしれません。また、枕もシマシマでした。ビジネスクラスは12席ありましたが、自分を含めて2人のみでした。


さて、アンタルヤ空港を離陸して、一度地中海に出て、旋回をして北上します。アンタルヤ市街を見ながら乾いたトルコの大地を北上します。

イスタンブール上空を通過します。トルコで飛行機に乗っているといつもイスタンブール上空を通過している感じがします。

機内Wi-Fiもあります。フルタイム利用で3.99ユーロとこちらも運賃と並んでお手頃であります。しかも、利用する人が少ないのか、ブラウザ利用などはサクサクでした。これを利用しているだけでも時間が過ぎていきます。
機内食

さてさて機内食であります。まずはウェルカムドリンクからであり、スパークリングワインです。きちんとグラスで提供されるのはLCCと一線を画します。こちらもルフトハンザを彷彿とさせます。

続いてはビールとなります。こちらもシマシマデザインであります。正直、ビールはいいかなと思いましたが、撮れ高を意識して頼んでしました。シャンパンを除いて機内有料メニューに書いてあるドリンクはビジネスクラスでは無料で何杯でも行けます。


そして、機内食であります。こちらは航空券発券時に選択したものであります。ドイツ風のローストビーフであります。インゲンとポテトが多いですが、インゲン好きなので良いですが。フルサービスみたく品数は多くないですが、きちんと陶器の皿に盛られていました。LCCだと使い捨て容器だったりするので違います。
このほかにパンも頼めましたが、飲みが中心なので断りました。デザートは小麦の恵みみたいな感じでした。

食後にドリンクを追加します。白ワインでしたが、氷を入れるか聞かれて氷を入れてみました。機内での白ワインの温度管理が厳しいのか、酔い過ぎに注意の意味なのか不明ですが、氷入れを推奨でした。まあ、氷があるので冷えた喉ごしは良いものです。


着陸態勢に入る前はチョコレートのプレゼントであります。プラリーネンと書いてあるチョコレートでした。少し上質なのでしょうか。普通のビジネスクラスでもなかなか出で来ない感じであります。ANAはビジネスクラスでも飴ちゃんですから。
プレミアムポイントとマイルは貯まりませんが、飛行時間と運賃を考えるとなかなかコスパの良いビジネスクラスでした。コンドル航空で安い長距離ビジネスクラス路線を探して世界の訪問していない国を開拓と言うのもありと感じてしまいました。
ライプツィヒ到着

時間はあと言うまでライプツィヒ・ハレ空港(LEJ)に着陸体制です。日本国内でもすれ違ったり、並行で飛ぶ飛行機は良く見ますが、ヨーロッパの方がより近く見えるの管制の違いなのでしょうか。

降下していくとドイツらしい景色が見えてきます。大陸に来たという感じであります。今回は初めてライプツィヒ・ハレ空港利用であり、新たな空港が増えました。ドイツの空港としては6番目です。

出発が遅れたのですが、かなり回復しての到着です。エアサイドから外に出てみます。普通は到着と出発でフロアが分けられていたりしますが、同空港は同じであり、あれ、チェックインカウンターはないのかと思ってしまいましたが、それは別の話で。
鉄道でライプツィヒ中心部へ

天気が良いので鉄道駅まで外を歩いてみます。到着階からエスカレーターで上がり、専用通路を進めば良いのですが、外の空気を吸いながら行って見ます。しかし、鉄道駅までの連絡通路がやたらと大きいです。


空港にはビジネスホテルのような空港ホテルもありました。広島空港にも似た感じでした。
空港あるあるで昔の飛行機の展示をしていました。結構、のどかな景色であります。トルコは夏でしたが、ドイツは初秋であり、半袖では寒いくらいでした。日本が暑すぎて半袖しか持ってきませんでしたが、まあ、汗をかかないので良いです。

しばらくすると、線路の前にある鉄道駅まで来ました。こちらの建物も立派であります。1台だけ自転車があるのがシュールです。


鉄道は中央駅までダイレクトにアクセスするので便利なのですが、運行間隔がかなり長く、その間を補完するようにバスが運行されています。ただ、中央駅まで直通ではなく、途中で乗り換えが必要です。それでも、待つのが嫌なのか人気であり、バスはキャパがないので積み残しに遭ってしまいました。
と言う事で、列車はすでに入線しているので車内で15分ぐらい待つことにします。ライプツィヒは切符の打刻チェックが厳しいので忘れずに打刻します。
待っている時間は長いですが、出発するとあっという間に中央駅でした。狭軌の日本の在来線と違いトップスピードは速いですね。
最後に

今回のフライト(DE859)はトルコ国内を抜け、ブルガリアに入り、ルーマニア、ハンガリーと進みブダペスト上空を通過し、スロバキア、チェコを通過し、ドイツに入ると言うルートでした。
アンタルヤ(AYT)からライプツィヒ・ハレ(LEJ)まで区間マイルは1,355マイルであり、飛行時間は3時間15分とエコノミーではちょっと飽きてしまう時間ですが、ビジネスクラスとなれば、ゴミゴミしていなく、食事にドリンクにと時間が過ぎていくので快適であり、退屈感もありませんでした。また、ネットも安いので意外と時間潰しとなります。
運賃もかなり安いので、トルコからヨーロッパに行く場合はコンドル航空のルートを探してみるのも面白いかもしれません。