
ANA国際特典航空券について、ついに片道発券が出来るようになりましたが、実際に検索してみましたので、お伝えします。
2025年6月24日スタート
2024年6月24日以降の国際線の特典航空券(マイレージ利用)の予約・発券において片道が出来るようになりました。これは日本発だけでなく、日本着、A国からB国、A国から日本を経由してB国といった片道の旅程であれば可能であります。
ただし、ストップオーバーする場合はそもそも検索対象外と言うケースもあります。
片道と言うのは絶大であり、マイル数が少なく発券できるほかに、日本から海外までは特典航空券、帰りは日本まで有償航空券と組み合わせることができるので半額とは言わないまで、持ちマイル数が少ない時もコストセーブが出来るほか、海外発券の醍醐味(安いのに予約変更が無料で出来たり、マイル積算率が高いケットを利用できる)でもあります。
以前は有償航空券も往復の方が安く、片道の方が高い時代もありましたが、随分片道でも安くなっています。LCCの台頭がそうさせたのでしょうが、良い時代と言えます。
ただし、片道航空券はその目的地の国によっては、その国から所定の期間内出国する購入済みの航空券を持っていないと航空会社の空港カウンターで搭乗を拒否されるケースもあります。
そうした場合は復路の航空券がなくても入国できる国かどうか調べるのが近道であります。ただ、そうした対象が必要な場合は、近隣の国への100%払い戻しされる航空券をいったん購入して入国用に証憑として確保してフライトに臨むという感じになります。入国後に決められた滞在期間内に次に行きたい国が決まったら、キャンセルして新たに購入するか、特典航空券で発券することになるのが一つの方法となります。
片道発券を検索してみました

まずはANAが最近、就航させたストックホルムまでの日本から発券となります。この区間は飛行時間が14時間弱と言う事で、ビジネスクラスで検索してみました。時期は遅い夏休みが何となく許容される9月としてみました。
そうするとマイル数は57,500マイルであり、以前の往復90,000マイルと比較すると割高でありますが、マイル数が上がってしまったので仕方ありません。
ただ、往復の特典では往路や復路がもったいないと感じていた人には朗報かもしれません。
そして、燃油サーチャージなどの支払総額は36,350円とマイルもプレミアムポイントも貯まらないのに持ち出しは大きいようです。
逆発券の場合は?

次に、先述の羽田→ストックホルムの逆であるストックホルム→羽田を検索してみました。
マイル数は当然同じですが、支払総額は羽田発と比較して▲12,910円と持ち出しが少なくなります。為替影響もありますが、燃油サーチャージ負担の割合が大きく効いているようです。
ただ、折角の海外発を特典航空券で締めくくると言うのは少しもったいなきがします。ストックホルムにいるのであれば、オスロまで行き、オスロ発券をするのが良いのですが、スカンジナビア航空がスカイチームに移籍してしまったので、ノルウェーエアシャトルを利用しないといけないというのは難点であります。まあ、スカイマイルが少しあれば、スカンジナビア航空の特典で確保はできそうでありますが。
ソウル発券ではどうか

それでは日本の隣国である韓国・ソウルからストックホルムまでどうなるでしょうか。マイル数は61,500マイルと4,000マイル増えますが、すべてANA運航便で金浦からストックホルムまで行けます。
そして、支払総額は11,890円と日本発券よりも24,670円も安くなります。ストップオーバーなしで羽田で2時間15分で乗り継ぐと言うのはなかなかタイトですが、値差2.5万円以下のチケットでソウルに行けるのであればソウルを楽しみつつ、そのままヨーロッパに行っても日本発券と持ち出しは変わらないか、むしろ安いケースもありそうです。
ちなみに金浦からメキシコシティまでのビジネスクラスは以下のとおりです。

こちらはマイル数は57,000マイルであり、支払総額は19,210円となります。メキシコシティからスターアライアンスで南に向かうとなるとコロンビア・ボゴダ経由となりますが、アビアンカ航空でリマやラパス、リオデジャネイロ等は安いので、南米もマイル数が少なく行けることとなりそうです。
南米からは同じくアビアンカを使ってヨーロッパまで北上するのも良いでしょう。あるいは、ここで再び、特典航空券の片道を使うのも選択肢として出てきます。これまでだとスターアライアンス世界一周特典航空券でしたが、全区間において、空席がある予約ができる状態でないとダメでしたが、片道と言う事でそのあたりは楽になりました。ただし、地域間のマイル数が割安なのか割高なのかという精査は必要です。
個人的には、南米もまだ行っていない国があるので、このマイル数とキャッシュアウトであれば、使えるお財布は余裕ができるので色々と巡れそうです。行って見ようかなと感じてしまいました。
マイル修業用にも

そして、最後はソウル発券のシドニー片道特典航空券です。今回は修行と言う事でエコノミーとしてみました。マイル数は25,000マイルであり、持ち出しは1万円以下の
8,600円となります。こちらもストップオーバーではないものの、羽田で8時間弱の乗継時間があるので、エアポートガーデンで温泉に浸かってと行きたいところですが、折角の持ち出しセーブが台無しなので、平和島の温泉で仮眠するのが良いかもしれません。
日本発券のシドニー片道よりもマイル数は2,500マイル多い(22,500マイル)ですが、支払総額は31,010円も安いのでこの差分だけで別途有償航空券を確保してもソウルに行けることも考えるとかなり安いかもしれません。
ただ、海外にいる時間は長いので、スケジュールのやりくりは必要となりますが。
こうしてみると海外発券の海外までのアクセスはこれまでは特典航空券の往復発券が必要でしたが、それが不要となり、シドニーに行ったらシドニーで閉じると言うのが解消され、シドニーから修行でヨーロッパに有償片道で行き、次はイタリア発券で日本に戻ると言うのが組み立てられることとなりました。
PP単価は往復の組み合わせがベストでありますが、苦行な側面もあるのでそのあたりは随分気持ち的に楽になったと感じます。
最後に

片道発券のメリットはその区間が空いていれば即発券できるので、そうだミラノに行こうと言うのも国際線の発券期限はあるものの、これまでは復路が空いていないとかで断念していたところが解消されます。
そして、ソウル発券を活用すれば、燃油サーチャージ等の重荷なキャッシュアウトが軽減されるのも良い点と言えます。
ただし、特典航空券はハイシーズンのマイル数はかなり高くなっているので、ローシーズン、レギュラーシーズンでうまく日程調整ができると幸せかもしれません。
検索だけでは実感がないので、実際に発券して試してみたいところです。