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ANA 株主優待割引の変更点とPP単価 (2026年新運賃特集)

2026年5月19日以降の搭乗分より変わる国内線運賃の中で株主優待割引の変更点とプレミアムポイント単価を新旧で比較してみましたので、お伝えします。そして、意外なことがわかりました。

ANA株主優待割引

概要

ANA株主優待割引は名前の通り、ANAホールディングスの株主向けに国内線の運賃を利用しやすい運賃で提供する運賃です。もともと最初は国内線の割引のないフルフェア運賃を50%引きにするものでしたが、いつの間にか半額と言うのは崩れているものの、それでもフルフェア運賃の半額に近い水準となっています。

株主優待割引運賃を利用するためには株主優待番号案内書という、いわゆる優待券が必要であり、この優待券をもらうためにはANAホールディングス株式を100株以上所有し、権利確定日まで保有していれば、  優待券を獲得することができます。同社では年2回( 3月末日・9月末日)の権利確定があります。

100株以上の保有の場合、以降400株までは100株につき1枚の比率で優待券が獲得できます。それ以降については100:1の比率から低減していきますが、さらに獲得できます。

足下のANAホールディングス(9202)の株価は2,845.5円であり、100株となると約28.5万円と、優待券を得るために30万円近い出資をしないと言うところはありますが、権利付最終日と権利落ち日に保有していれば優待券を獲得できる権利が得られるのでお金に余裕があるのであれば楽しみとしてもできます。

ただ、権利付最終日は優待券に加えて配当(投資家にとってはこっちの方が重要)の権利もかかっているので、権利付最終日の株価は上がりやすく、高値で100株を購入するケースもあるので、そこは自己責任の世界です。

まあ、そんな優待券を得るために数日間の短期取引でハラハラしたくない人は金券ショップに行き、二次流通している優待券を購入するのが良いでしょう。以前は1枚5,000円程度でしたが、暴落してしまい目下、1枚500円ぐらいで購入できるので、その方がお気軽です。

なぜ、暴落してしまったかと言うと以前は水戸黄門の紋所の印籠のように、フルフェア運賃をどんな路線でも空席があれば、半額してました。しかし、何時の頃からか提供する座席数に制限が設定されたほか、タイムセールなどの先行割引が台頭したため、株主優待割引の価値が相対的に薄れているのが理由といっても過言ではないです。

2026年運賃改定では後述する改定もあり、さらに薄れるのではないかと思います。

2026年5月19日以降の変更点

そして、ここからは2026年5月19日以降の株主優待割引の主な変更点をまとめてみました。以下のとおりです。

株主優待番号案内書の有効期間の延長

運賃自体ではないのですが、いわゆる優待券の有効期間は2025年発行分から長くなっています。これまで1年であった期間が1年半に延長となっています。最新券の場合は以下の有効期間となっています。

発行時期 2025年5月中旬

有効期間   2025年6月1日~翌年2026年11月30日までの1年半

これは基本的にはポジティブですが、運賃の変更と合わせるとオフセットされてしまうような気もします。

運賃詳細の変更

ここが一番重要であり、予約できる期間や取り消し手数料、変更など多岐にわたります。2026年5月19日以降の株主優待割引の主な変更点は以下のとおりです。

株主優待割引運賃において変更となる点(一部抜粋)

支払い期限
■販売開始~出発時刻24時間前より前

予約24時間後または出発時刻24時間前のいずれか早い方
■出発時刻24時間前~出発時刻20分前まで

即時購入

空席待ち
インターネット空席待ちは不可(搭乗日当日、空港でのみ空席待ちが可能)

手数料
払い戻しには取消手数料が発生(払戻手数料は廃止)

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これまでとは違い、かなり大きな変化となるようです。

支払期限はこれまでは予約した日から2日後の23:59まででしたが、厳密に24時間以内となっています。このあたりも国際線と合わせてきています。Keep My Fareがあると良さそうですが、国内線は便数も多く、空席も流動的なのでそれほど、悲観することはないようです。

ただ、後述する空席待ちが当日空港のみとなってしまうので、かなり前から空席を見つけて予約を入れて、購入しておいて、変更はこれまでと大きく変化はないので変更をかけていくか、お金を入れず予約を確保したい場合は、24時間毎に延命措置が必要となりそうです。

空席に待ちについては現行、出発時刻の24時間前まででしたが、当日空港のみで空席待ちとなります。この辺りは株主優待割引があまりに自由過ぎて(昔から来るとかなり制限されていますが、今の空席待ちや変更などでは支払いしていなくてもかなり融通が利く)のでメスを入れてきたのではないかと思います。空席が落ちてくるのが醍醐味でしたが、それもなくなります。

今後は、新しい取り消し手数料・500円を払いたくないのであれば、丑三つ時に空席がある便を予約して、毎日丑三つ時に予約キャンセルと新たな予約をすると言う延命措置はできそうです。これまではインターネット空席待ちがあったので、スタンバイしている方に予約キャンセルした時点で空席は流れていましたが、それがなくなるので、姑息な延命措置は有効となりそうです。

最後に、現行の払い戻し手数料は440円であり、新しい取り消し手数料は500円とあまり変化していないようですが、この言葉の意味が大きいのは出発時刻以降の場合(国際線で良く聞くノーショー)は運賃が100%戻ってこないので、うっかりは禁物となります。

基本線としては変更は自由なので行くと決めて購入までしてしまえば、後は変更は自由なので良いと言えます。あとは搭乗当日にドタキャンする場合は必ず手続きが必要となっています。

プレミアムポイント単価を比較

さて、2026年5月19日以降の株主優待割引の運賃と現在の運賃を比較してみました。

運賃

運賃は現行と新運賃は以下のとおりです。日付は違いますが、どちらもローシーズンとなります。羽田→沖縄那覇のプレミアム(ファースト)株主優待割引運賃と株主優待割引運賃です。

プレミアム(ファースト)株主優待割引

現行  43,570円

新運賃 47,550円

普通席(エコノミー)株主優待割引

現行  29,570円

新運賃 29,570円

プレミアム(ファースト)株主優待割引については、3,980円の値上げであり、普通席(エコノミー)については現行維持となります。

マイル積算率

そしてマイル積算率は以下のとおりです。

プレミアム(ファースト)株主優待割引 130%+400PP(現行比+5%)

普通席(エコノミー)   株主優待割引 80%+400PP(現行比+5%)

こちらは現行比いずれも積算率が+5%となつています。

プレミアムポイント単価

気になるプレミアム単価は以下のとおりです。

  運賃 PP PP単価
F 現行 43,570 2,860 15.23
新運賃 47,550 2,958 16.08
Y 現行 29,570 1,876 15.76
新運賃 29,570 1,974 14.98

プレミアムクラス改めファーストクラスは積算率+5%はあっても、値上げ影響が大きく単価は落ちています。一方でエコノミーは運賃据え置きで積算率が上がっているので当然、単価は下がっています。一応、念のためですが、株主優待券をチケットショップで獲得するためには少額とは言え、プラスαのコストがかかります。今回はその分は転嫁していません。

今回は株主優待運賃の話でしたが、同運賃を調べていて横目に気になったのがシンプルの運賃であります。ファーストとエコノミーの両方に設定があり、新運賃でのローシーズンでは以下のとおりです。

シンプル F 29,510円
        Y 12,680円

積算率は以下のとおりです。

プレミアム(ファースト)シンプル 120%+400PP

普通席(エコノミー)     シンプル 70%+100PP

PP単価は以下のとおりです。

  運賃 PP PP単価
F シンプル 29,510 2,761 10.69
Y シンプル 12,680 1,777 7.14

プレミアムクラスでも10円台であり、エコノミーに至っては7円台であります。座席指定は出発24時間前からであり、エコノミーについてはアップグレード不可となかなか痺れます。

ただ、ファーストクラスでは24時間前から指定と言う事もあり、座席指定では窓際は望めないかもしれませんが、まあ、快適なのでOKA修行が再燃するかもしれません。

VT職人ならぬ、シンプル職人が出てきてOKA以外のルートで有力なルートも出で来るかもしれません。シンプルの座席数がどれくらいあり、タイムセールとかどういう切込みになるのか気になるところは満載です。

いずれにしてもシンプルは意外な渦となりそうです。ますます、株主優待割引運賃が変更は自由とは言え、相対的に地位が低くなりそうです。さらに言うと、マイル修業の観点からすると海外発券で国際線ビジネスクラスの70Pの意味も全くなくなってしまうと言っても過言ではありません。

最後に

今回の株主優待運賃の制度変更から見えるのは、これまで当日まで購入もせずに搭乗間際でも変更ができ、払い戻し手数料に守られていましたが、そこを大きく変えてきました。

予約変更の自由は継続しつつも、早く購入して搭乗をFIXさせることで、事業資金をいち早く手に入れたいと言うのが見えます。コロナ禍で手持ち資金の重要性を身にしみて感じているようです。

また、プレミアムクラス改めファーストクラスの空席においてはプレミアム株主優待割引は結構、出発間際まで攪乱要素だった可能性もあり、それを解消し、できるだけ早く空席を埋めて、実際に搭乗してもらうというオペレーションにしたいと言う意図も感じました。

そして、こうして株主優待割引の魅力を希薄化して、優待廃止に持っていき、コスト削減を図るのかもしれません。株主優待割引は個人名義の株主だけが対象なので、個人株主が一時的に減少しても、大きな株主である外国人機関投資家には配当政策もあり、影響は軽微であり、事業資金確保には影響が少なく、むしろ事業運営としては利益にヒットする経費削減を進めたいと言うことなのかもしれませんね。

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