
ANA国際線特典航空券で片道が2025年6月に可能となりましたが、遅まきながら自ら発券してみましたので、お伝えします。
ANA国際線特典航空券改定
ANAマイレージクラブでは2025年6月24日以降の発券分の国際線・特典航空券のルールを大幅に改定し、それまで往復しか特典航空券として、発券出来なかったのが片道航空券でも選択ができるようになりました。
おそらく、ANAマイレージクラブの歴史上もっとも大きな変化と言えます。これはANA運航便のみならず提携航空会社の特典航空券も片道可能となっているので、有償ではLCCもなく、どうしても割高な海外間の路線などの最後の一手として活用ができることも多いので、国際線の特典航空券の使い方に革命が起きたとも過言ではないと言えます。
ただ、糠喜びと言うわけではなく、マイル数の引き上げ(値上げ)もあり、マイル数の引き上げを片道と言う2分の1のマイル数で錯覚させている効果があるのかもしれませんが。
ANAとしてはこれまで往復でマイルと言う重荷を一気に消せたのが、そうでなくなったこともありますが、往復での利用率は依然として高いので片道がないことを理由にJALなどに寝返られないための対策という意味あいが強いのかもしれません。
とは言え、往復だと空席待ちや満席でなかなか落ちて来ない事から開放されて、すぐに発券できる可能性が大きくなり、機動性は高くなったと言えます。
お勧めは提携航空会社特典
今回の改定にて、ANA便運航の特典航空券はシーズン(ロー・レギュラー・ハイ)ごとにマイル数が改訂され、シーズンでのマイル数の格差が拡大しています。
さらにビジネスクラスやファーストクラスなどではその差が拡大しています。一方で提携会社特典(主にスターアライアンス便)については年間を通してフラットな特典マイル数であり、夏休みなどハイシーズンでは逆に使いやすいという逆ザヤであり、オススメとなっています。全体としてはマイル数は上がっているのでありますが。
そんな改定後の特典航空券(エコノミー片道)のマイルチャートは以下のとおりです。
| 片道マイル数 | 主な目的地 |
|---|---|
| 7,500 | 韓国 |
| 10,000 | 香港、台北、マニラ、中国本土、グアム |
| 17,500 | 東南アジア |
| 20,000 | ハワイ |
| 22,500 | オセアニア |
| 25,000 | 米(アラスカ含む)・加・墨 |
| 27,500 | 欧州 |
目的地は敢えてソウルやシンガポールと記載はしなかったのはスターアライアンスネットワークで乗り継ぎを含めて数多の都市にアクセスできるのでそうした書き方にしています。
ロシアについては現在、行けないため、割愛しましたが、ウラジオストクは韓国と同じ7,500マイルであり、モスクワは欧州と同じ27,500マイルとなります。ちなみに東南アジアと同じマイル数(17,500マイル)でロシア(ウラル山脈以東、沿海地方を除く)にもアクセスできますが、ロシアのどこの街なのかと言うのがわからず、気になってしまいます。
年中、同じマイルでありますが、ANA便のみのANA国際線特典航空券のレギュラーと同額のマイル数であり、ハイシーズン狙いであれば、先述のとおり、提携航空会社の方がお得と言えます。ローシーズンはANA便はマイル数が低く、条件が合えば一択でもあります。
また、先述の記事で書いたとおり、ANA便が大半の旅程でも提携航空会社との乗り継ぎがあると、提携航空会社特典としても発券できる旅程が出てくるケースもあり、ハイシーズンには使い道があります。
ただ、乗り継ぎとなるため、時間がかかりますが、ANAライフタイムを貯めている人やANA便が良いという人にはなかなか良い抜け道かもしれません。色々、面白いですね。
片道発券してみた

と言うことで、もっともお手頃なマイル数の日本から韓国(ソウル仁川)まで片道を発券してみました。
事情としては、金浦ループを続ける予定だったのですが、先月、軽く金浦発券と沖縄を組み合わせた旅程を作りました。
しかし、その後、急用ができ、旅程変更をしようとしたのですが、ルールが変わったためか、超高額な変更代金が課金されるため、なくなく前途払い戻しをしてしまいました。幸い、Mクラスだったので取り戻せましたが、結構、痛いPP単価となりました。
それにも挫けずに再び、ソウル発券にトライです。
そのために、今回は片道発券をしてみました。マイル数は7,500マイルとANA特典のレギュラー時期と同じてあります。また、国内線のANAトクたびマイルのハイシーズンの羽田⇔札幌・福岡などと同じマイル数でもあります。
料金・税金はさすがに国内線と比較すると高額ですが、この費用でダイヤモンド会員であれば、成田のスイートラウンジを利用できるので相殺されそうです。
LCCの方が安いとも言えますが、安心感と機材の豪華さを感じるとマイルと言うのも新しい時代に来たと言えます。選択肢があるのは弾丸旅では良いところです。
海外発券も片道特典との組み合わせで便利に
海外発券はマイル積算率が高く、ビジネスクラスへのアップグレードもでき、予約変更可能、解約も手数料無料と言う無敵とも言えるチケットが多く魅力的ですが、発券地まで行くのが難題です。
LCCで行く人もいれば、昨年度のループの続きで継続する人もいれば、片道マイルで発券可能なマイレージプログラムで行くという選択をする人もいると言えます。
ただ、ANAマイレージクラブでマイルとプレミアムポイントを貯めようとするとそうした活動はどうしてもロスであり、ANAマイレージで完結できないかと言う事を感じていました。
まあ、日本発券のエコノミーSとかを活用もありますが、変更ができない、最大旅行期間が限られる、積算率は低い、そのくせ運賃は高く、燃油サーチャージがバリバリ課金されるとなるとうんざりな感じでもありました。
そこに片道発券のために、救世主の片道特典の出現であります。日本発券なので燃油サーチャージは致し方ないとしてもマイル数が片道と言う事で敷居が下がります。
海外発券の場合、閉じる(日本に戻る時は)時は海外発券片道が比較的単価が良いので戻る時はあまりストレスはありませんが、やはり最初のスタートが一番気になるところであり、そういう意味では、マイル修業史上、もっもともエコな活動が出来そうであります。負担感はその断面で思いは違うところですが、どうなのでしょう。
最後に

今回は遅くなりましたが、ANA国際線特典航空券で片道発券してみました。ソウルであれば7,500マイルで発券でき、最短で出発時間96時間前まで発券できるので、空席があれば機動力ともなります。
ある意味、出発間際で高額になりがちなLCCよりも優秀かもしれません。
使途としては海外発券のイグニッションとして、マイル修業には好適でありますが、世界中を旅する際にも有用です。海外でどうしても高額なルートに遭遇すると長距離バスなどの選択もありますが、移動時間が長く、特典航空券は有難いかもしれません。
こうしたルートは以前はデルタ・スカイマイルで探していましたが、スターアライアンスネットワークの方が強いので有益となりそうです。後は、そうした地域のマイル消費具合であり、マイル数の低いゾーン間を事前に肌に身に着けておくのがマイラーの嗜みなのかもしれません。