ウズベキスタンのサマルカンドから日帰りでタジキスタンに入国してみましたので、お伝えします。
タジキスタンについて
タジキスタンとは中央アジアに位置する内陸国で、以下のような特徴を持っています。
首都:ドゥシャンベ
面積:約14.3万平方キロメートル
人口:約960万人(2024年時点)
言語:タジク語(ペルシア語の一方言)
宗教:イスラム教(大部分がスンニ派)
通貨:タジキスタン・ソモニ(TJS)約14円
自然豊かな山岳国でありながら、経済発展や社会的な安定に向けた課題を抱えています。その一方で、古代からの豊かな文化やシルクロードの歴史的背景が多くの観光客を引きつける魅力的な場所でもあります。
タジキスタンは、5つの国と国境を接しています。
北:ウズベキスタン
北東:キルギス
東:中国
南:アフガニスタン
西:ウズベキスタン(タジキスタンの西側でも一部国境が接する)
タジキスタンは山岳地帯が多いため、特に中国との国境は険しいパミール山脈が広がり、アクセスが限られています。南側のアフガニスタンとの国境地域は、不安定な治安状況となっています。
ルート
今回のルートはサマルカンドのホテル出発して、サマルカンドから一番近いタジキスタンの街はペンジケントであり、今回はそこまで行ってサマルカンドに戻る旅程です。距離にすると片道65kmほどであり、車では90分ほどの距離であります。
途中には国境があり、手続きがあるので、もう少し時間がかかるのですが、それでも半日で戻ってこれるルートであります。
サマルカンドホテルから国境まで
ホテルの前から配車アプリYandex GOで国境までタクシーを呼びます。ちょっと距離があるので、コンフォートクラスのタクシーを選択したのですが、普通のタクシーと変わりませんでした。
運賃は40kmぐらい走行しても1,500円ぐらいでありました。本当はバスターミナルまで行き、そこから乗り合いバス(バスとは言うものの昔日本でもよく走っていた軽ワゴン)であり、待ったりしていると時間がかかるため、タクシーで直行としました。
サマルカンドのタクシーは基本的にシボレー製の小型車であります。昔、ヴィッツにトランクのついたプラッツという車がありましたが、それぐらいのサイズであります。タクシーのカラーはなぜかすべて白であり、白タクであります。
サマルカンド市内は道は整備され、広いのですが、途中から対面通行の道となり、しかも路肩がボロボロとなっている感じであります。
トラックや農作業者も多いので、そうした車を追い越すのですが、追い越す際に小型車で100km以上出していくのはなかなかスリリングであり、そうした時間が40分続きました。
アプリでリアルタイムにどこを走っているのか見えるのですが、追い越しはもういいと思うくらいであり、早くつかないかと最後は思っていました。時間にして1時間ほどで国境に到着します。乗り合いよりは早く着きました。
国境通過
国境付近にはタクシーなどがたくさんいますが、不思議なもので国境方向に進むと誰も声をかけてきません。
このあと国境を記念に撮影していたら、その後のウズベキスタン側の警備員が撮影を見ていたのでしょうか、写真を確認させられ、消すように言われてしまい、結局、国境の写真は撮れずじまいとなりました。
国境の手続きは以下の感じでした。
ウズベキスタン側から、
パスポート確認>ちょっと歩いて>手荷物検査>
ちょっと歩いて>ウズベキスタン出国のパスポートコントロール(出国)
緩衝地帯を歩き>タジキスタン入国のパスポートコントロール(入国)
両替>手荷物検査(タジキスタン側はやらず)
また歩いて、タジキスタン側ゲートでパスポート確認
と言い流れでタジキスタンへの入国ができました。これにより87か国目の訪問国となりました。
行列の前にいたアメリカ人はビザの提示を求められていましたが、日本人はビザ免除なのでパスポートの強さを感じてしまいました。また、滞在記録が必要な記載もネット上にはありましたが、結局何も聞かれませんでした。
朝(と言ってもAM10時くらい)は結構時間がかかるようであり、45分くらいはトータルでかかりました。特に両国のパスポートコントロールは15分くらいかかりました。
国境からペンジケント
両替したタジキスタン120ソモニ(1,600円ぐらい)で往復再び国境に戻ってくれればよいのですが、どうなものか不安が募ります。
サマルカンドから日帰りのタジキスタン旅の場合、7つの湖を巡るルートがメジャーですが、それほど時間がないのでペジケントの中心部のバザールまでを目指しました。
往復のタクシーで交渉して100ソモニとなりました。乗り合いバスを利用すれば3分の1以下なのですが、時間と快適性を買いました。
車は古いオペルのワゴンでした。経済的にはウズベキスタンの方が豊かなのですが、タジキスタンの道の方が広く、車は古いとは言え、ドイツ車のオペルだけあり、高速走行でも安心している感じでした。
30分弱でペンジケントの中心部であるバザールに到着です。タクシーのドライバーには1時間後に再びと言う事で自由行動となります。
文字通り、バザールであり、市場が一番賑やかな場所でした。バザールでこざーると言うのをなぜか思い出してしまいました。
街の中心部だけあり、ある程度のビルもあったりしますが、基本的には歩道には露店だらけであり、昔の街の雰囲気でした。服装も民族衣装ような着物を着た人が多く、タイムスリップした感じでもあります。
タジキスタン大統領が描かれた看板があります。何を書いているのかわかりませんが、大統領の写真が結構よくありました。
繁華街を少し入ると普通の住宅街となります。パラボラアンテナが結構多く、テレビがまだ主役なのかもしれません。
スマホについてはローミングが全く反応せず、ウズベキスタンに戻るまでほとんど反応しませんでした。
一瞬だけつながったスマホでペンジケント遺跡の写真をスクショして、待ち合わせしたタクシードライバーに画像を見せて帰り際に寄ってもらう事に。+20スモを言われましたが、+10スモで妥結し、遺跡に寄ってもらいました。
途中には放牧のヤギがいたりと旅の雰囲気を演出します。
5,000年も前に繁栄したペンジケントの遺跡であります。アメリカの支援が同国に対してはあるようであり、この遺跡の案内には星条旗がみられました。
ソグド人のが築いた街の遺跡であります。奥の山並みとあわせて悠久の時代を感じます。
復路
遺跡からそのまま、国境に向かいます。途中で老人連れの家族と乗り合いとなります。国境まではあと10分もかからないので聞いてないよとは言わずにそのまま同行です。ワゴンの荷台にまで大人が載ることとなりましたが、ドイツ製オペルと舗装がきれいな道では不安はありませんでした。
帰りの国境は昼の時間帯のため、全く待たされることなく、ウズベキスタンに再入国となりました。10分もかかりませんでした。
ウズベキスタンの国境付近からは配車アプリは使えなかったので、ボッタクリ価格の2,000円のタクシーでサマルカンド中心部のレギスタン広場で行くことに。
往路のドライバーとは違い、果敢な追い越しはしないものの、終始スマホを片手に通話をしており、若干不安ながらも急ブレーキなどもないので少しは安心でした。
ウズベキスタンに入るとスマホの電波が回復したので、明日乗るためのタシケント行きのアフロシャブ号の検索をしていると結構時間は過ぎるものでした。
サマルカンド中心部に入ると幹線道路が工事をしていたため、住宅街の抜け道を使ったりとなかなかでしたが、レギスタン広場に到着しました。ホテルを朝9時に出発して14時前には再び、サマルカンドに戻ってきた弾丸旅でありましたが、無事に到着です。
最後に
ネットで調べると大体見当はつき、タジキスタンへの日帰りの旅はそれほど大変ではありませんでした。ただ、旅はトラブルなのでなにかしらのトラブルがあると思いましたが、コスト面までほぼ想定の範囲で行くことが出来ました。
旅行会社のツアーとかで行くと3万円ぐらいはかかるものの、時間的に有利なタクシーを使っても5,000円ぐらいだったので良しとしたいところです。