急激な円高が進行していますが、円安時と円高時の海外発券の運賃を比較してみました。
ソウル発券=シドニー ビジネスクラス往復
円安時の運賃
上記は7月18日の記事であり、この日の為替レートは₩1 = ¥0.1137でした。米ドルでは$1 = ¥157.29でした。
ちなみにPP単価は
運賃 350,080円
予約クラス Zクラス 125%+400PP
プレミアムポイント 22,914PP
PP単価 15.28円/PP
となります。ビジネスクラスとしてはなかなか良い単価であります。
円高に振れた場合の運賃
さて、この記事から2週間で急激な円高が進行し、今のレートは₩1 = ¥0.1079であり、米ドルは$1 = ¥146.61となっています。ドルに対しては7.3%程上昇しており、ウォンに対しては5.4%程上昇しています。アメリカ発券の場合の方が海外発券の効果はありますが、単価の良い路線でApple to Appleで円高の比較をしてみました。
運賃・予約クラス・PP単価は以下のとおりです。
運賃 334,800円
予約クラス Zクラス 125%+400PP
プレミアムポイント 22,914PP
PP単価 14.61円/PP
運賃が直に下がっているので、当然単価は良くなります。最近ではビジネスクラスで15円台でも優秀ですが、円高効果で14円台となっているのはポジティブであります。
円安 | 円高 | 差分 | |
---|---|---|---|
運賃 | 350,080 | 334,800 | -15,280 |
PP | 22,914 | 22,914 | 0 |
PP単価 | 15.28 | 14.61 | -0.67 |
比較表とする上記のとおりです。
運賃では1万5千円ほど安くなるので、シドニーかソウルでの滞在費用1泊ぐらいは捻出できそうです。運賃総額は約5%安くなっているので、KRW=JPYの騰落率がリニアに反映されているように見えます。
こう考えると何もしなくても安くなるので、為替変動と言うのは魅力的でもあります。どちらへのリスクをとり、各通貨を持っていれば、差益も差損もないかもしれませんが、海外に行くことをあきらめると言う事もなくなりそうです。
ちなみに
上記は今回のソウル発券のシドニー往復運賃の詳細であります。見ていただくとわかるとおり、燃油サーチャージがありません。往復で5万円以上かかる燃油サーチャージがないのも助かるところであります。
これにより、運賃の変動要素が少なくなるので、為替と混雑度を考えることに集中できます。
最後に
航空券の運賃で変動の要素となるのはダイナミックプライシング、海外発券であれば為替、そして、原油価格(燃油サーチャージ)が大きいところであります。
就航便数が増えたりして提供座席が増えた場合は当初はダイナミックプライシングでは下がる方向になると言えます。為替は円高に振れれば円の価値が上がり、海外発券の運賃は現地通貨建ての場合、安くなります。まあ、最近は円建てでも決済できますが、現地通貨レートに合わせて変動するみたいです。
そして、燃油サーチャージは上限変動はあるものの、設定がスタートしてからずっと継続されており、厄介者であります。ただ、発券ルートによってはないと言う事もこうした燃油サーチャージフリー区間を利用することがベストと言えます。
円安は悪者のように思いますが、1973年以前は固定で1米ドル360円であり、経済成長がしたのもその時代であります。円安の方が日本の主力産業である輸出産業にとっては良いのでありますが、輸入依存度が高い日本では国内で消費される家計にとっては厳しいところでもあり、輸出産業に勤めていて昇給する人(企業がどれだけ従業員に還元するかによりますが)以外は円安はネガティブな要素も高いと言えます。
さて、マイル修業となると完全に個人消費なので円安よりは円高の方がポジティブであり、円高が一気に進んだ時は滝に打たれる時期かもしれません。