福島県沖地震による大きな振動により、東北新幹線が那須塩原から一ノ関間で不通となっており、そのために東京、福島、宮城、岩手間に設定されている路線の最安運賃をチェックしてみました。
ANAの臨時路線
ANAでは羽田発着の東北定期便としては下記の路線を運航しています。
大館能代、秋田、庄内
20年くらい前に青森にも一時的に就航したものの、東北新幹線の威力が強いのか現在は日本海側のみとなっています。
羽田空港と今回臨時便が設定されているのは下記のとおり路線となります。
仙台
福島
仙台は仙台駅まで仙台アクセス線が直通で運行されているため、便利と言えます。福島空港はJR水郡線の泉郷駅が4kmほどですが、リムジンバスでのアクセスが主体であり、郡山までは45分ほどかかります。
ANAでは既存の路線である秋田便を増便する対応をしています。
JALの臨時路線
JALの羽田発着の東北定期便は下記の路線を運航しています。
青森、三沢、秋田、山形
青森は東京から700kmほどの距離であり、西に向かうと岡山程度であり、岡山と同じように新幹線と航空機が対抗していますが、新幹線の最高速度が高く、天候に左右されることが少ないため、新幹線の方が優勢であり、10年前の東北新幹線全通で減便や小型機化をしています。
山形については、山形新幹線が県庁所在地の山形市のさらに北の新庄まで伸びていますが、福島以北は時速130kmの特急電車であり、飛行機と対抗できることから残っているようです。
羽田空港と今回臨時便が設定されているのは下記のとおり路線となります。
仙台
いわて花巻
いわて花巻空港は在来線の花巻空港駅から約4km、新幹線の新花巻駅から約5kmであり、タクシーを乗り継げば鉄道へのアクセスはできそうです。
株主優待割引運賃の仕組み
ANAもJALも上場しており、個人投資家向けに株主優待券を発行しています。それぞれ1枚で50%の割引が受けられます。出発当日でも該当運賃に空席があれば購入可能です。
ただし、株主優待券が必要でありますが、金券ショップなどで2次流通しており、手に入れることが出来ます。
新型コロナ感染拡大で国内線の航空機利用需要が激減し、それまで3,000円から4,000円で二次流通していたものが現在は緊急事態宣言もあり、1,000円を下回る程まで値下がりしています。
現在は東北新幹線がかなり広範に普通となっているため、再び値上がり傾向にありますが、それをしても、同運賃を利用する形はあります。
ANAの臨時路線の株主優待運賃
羽田⇔仙台
上記のとおり、2/18では4往復運航しており、運賃は10,270円となっています。現在の優待券の相場を加算すると11,570円程度となります。
一方で、東北新幹線の10,890円であり、新幹線のほぼ同額でかつ、同等かちょっと長いと言えども、高速バスと比較すると圧倒的に早く到着できます。
羽田⇔福島
上記のとおり、2往復運航しており、運賃は10,040円となります。現在の優待券の相場を加算すると11,340円程度となります。
一方で、新幹線は8,140円となり、3千円ほど高くなります。高速バスの運賃と比較すると高いですが、混雑具合を考えて敢えて飛行機と言う手もありそうです。
JALの臨時路線の株主割引運賃
羽田⇔仙台
ANAと同様に普通席では10,270円であり、加えてクラスJがプラス1,000円の11,270円となっています。
ANA同様、高速バスよりも圧倒的に早いため、メリットはありそうですが、満席となっています。ANAがガラガラなのは空席枠を開放しているからでしょうか。
羽田⇔いわて花巻
運賃は普通席では13,590円であり、加えてクラスJがプラス1,000円の14,590円となっています。一方で、東北新幹線については東京から新花巻駅までは普通席(はやぶさ)で13,830円であり、優待券込みで800円ほど高い程度となっています。
こちらも人気なのか株主割引は満席となっています。
最後に
飛行機も株主優待運賃を活用すれば新幹線並みに安くできます。新幹線の場合は、盛岡までとかなると往復割引もありますが、今は直通ができないので、航空各社も厳しい状況ながら努力しているのかもしれません。
ANAは空席が多くて、JALがすべて満席というのがちょっと不思議ではありますが。