ANAのマニラ路線にプレミアムエコノミーが設定されるため、まとめてみました。
フィリピン路線に新運賃設定
2019年12月23日以降に購入の場合でかつ、2020年3月29日以降出発分(2020年夏ダイヤ分)について、新たに設定された運賃で購入できます。
購入できる運賃種別は下記のとおりです。フィリピン路線としているのはマニラを経由してフィリピン各地に乗り継ぎの運賃を含めてとなります。
プレミアムエコノミー
各種ANAキャリア普通運賃
各種ANAキャリア特別運賃
プレミアムエコノミーが新設されるほかANAキャリア普通運賃が新設されます。予約クラスは現時点では明記されていませんが、プレミアムエコノミーではG,E,Nが想定されます。
また、エコノミーではビジネスクラスにアップグレードできる運賃は日本路線ではH,U,Y、アメリカ路線ではH,Bが主となっています。ここにMクラスが差し込まれるとその運賃が気になるところです。
マニラ路線基本情報
マニラ路線の基本情報は下記のとおりです。
区間マイル数 1,880マイル
査証 日本人の場合、30日以内の短期滞在では査証不要、パスポートの有効期限は滞在日数プラス半年間が必要
日系航空会社の就航状況
ANA
成田発 NH819 NRT 17:55→MNL 21:55
羽田発 NH869 HND 09:35→MNL 13:35
マニラ発 NH820 MNL09:30→NRT 14:55
NH870 MNL14:50→HND 20:00
機材は成田路線がボーイング787-10型機、787-8型機で運航、羽田路線がボーイング787-9型機で運航されています。(2019年冬ダイヤ)
JAL
成田発 JL741 NRT 09:30→MNL13:25
JL745 NRT 18:05→MNL22:05
羽田発 JL 77 HND 01:30→MNL05:30
マニラ発 JL746 MNL09:40→NRT 14:50
JL742 MNL14:50→NRT 20:00
JL 78 MNL23:45→HND04:30+1
機材は羽田路線と成田745/746便はボーイング787-8型機、成田741/742便やボーイング767型機(SKY SUITE)または787-9型機(SKY SUITE)で運航されています。
ANA/JAL以外ではフィリピン航空、デルタが成田発着(2019年冬ダイヤまで)と各国LCCが就航しています。
マニラは東南アジアと位置付けられていますが、区間マイル数は香港(1,823マイル)とほぼ同等であり、ANAの特典航空券での必要マイル数は香港と同等となっています。
日系対決ではJALが強い路線であるのも特徴です。
プレミアムエコノミー設定の背景
ANAが2020年ダイヤからマニラ路線にプレミアムエコノミーをはじめとした運賃を設定した背景は以下が想定されます。
デルタの成田=マニラ路線撤退
JALのプレエコ特別運賃設定
デルタは2020年ダイヤより北米路線と成田を結んでいた路線をすべて羽田に移管し、以遠権として就航していたマニラ路線は成田からソウル仁川に移管し、成田を撤退します。同路線からのプレミアム顧客の巻取りが考えられます。
そして、便数の多いJALが先行してプレミアムエコノミーの特別運賃を設定しており、期間を延長するなどの対応をしています。
こうしたことから、デルタ顧客の巻取りとJALとの競合からプレミアムエコノミーを設定すると個人的には想像してしまいます。
機材については、ボーイング787-10,787-9とプレミアムエコノミーの設定がある機材を投入していることから折角のシートの活用ということもあるでしょう。
マイル修行での想定
プレミアムエコノミーが新設されると気になるのはEクラス(100%)積算率でのPP単価がどうなるのかと言うところです。特にJALが100%積算率で特別運賃を提供しているところから同水準となるとANAのマイル修行でも有効です。
また、マニラ発券の北米接続運賃のプレミアムエコノミーEクラスのPP単価が魅力的であるとクアラルンプール発券よりも意外と使い道があるかもしれません。
クアラルンプール発券の北米便はビジネスクラスへのアップグレードを前提として利用される方も多いかと思います。東京=北米間は必須であります。また、クアラルンプール間も微妙な飛行時間ですが、ビジネスクラスにアップグレードしたいところです。
しかし、アップグレードポイントまたはマイルの消費が大きく、セーブしたいところです。
マニラ路線であれば、距離について約1,500マイル(時間で3時間程)短くなるため、プレミアムエコノミーでも満足できそうです。
太平洋間の路線に集中してマイル修行をすると言うことも実現できるかもしれません。
ビジネスクラスが激安な発券地
また、マニラは各アライアンスのビジネスクラスの激安な路線でもあります。ANAマイル修行に合わせて、以前紹介したルートを組み合わせて、更なるプレミアムポイントの積算、別アライアンスのデュアルステータス確保などに活用できるかもしれません。
最後に
2,500マイル以下ではプレミアムエコノミーの設定はないとされてきました。しかし、外部環境の変化(デルタの以遠権フライトの休止、JALのプレミアムエコノミー設定)によるものか不明ですが、マニラ路線でもプレミアムエコノミー設定がされます。
運賃は気になるところですが、マイル修行に選択肢が増えるかもしれません。