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JALの中長距離LCC参入はカナダ・ウエスト・ジェットのようなスタイルになるかも

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JAL

JALは5月14日に中長距離路線を飛ぶ格安航空会社(LCC)の設立を発表し、機材をボーイング787で参入することをほのめかしており、どのような展開が考えられるかまとめてみました。

JALのLCC事業

LCC事業

JALホームページより

JALのLCC事業と言えば、ジェットスタージャパンであり、カンタス航空と三菱商事との3社での事業であり、プロフィッタブルかはわからないものの、それなりに定着しており、豪州方面では、比較的認知度の高い事業となっています。日本国内での認知度も高く、安いわりに沖留めが少ないなど結構評判は高いようです。ただし、ANAのように連結子会社としてバニラエアやピーチ・アビエーションを抱えるポジションが違うため、グループとしての戦略が見えにくいなか、今回、中長距離路線におけるLCCを発表しており、どのようなビジネスモルになるか関心があるところであります。

ボーイング787型機のLCC

ボーイング787型機はボーイングの最新鋭機であり、同社の737型シリーズや同社のライバル機であるエアバス320型機に比較すると高額な機材であり、LCCとして運用するには工夫が必要な機材と言えます。LCCにおいて、ボーイング787型機を運用している会社では、スクートやノルウェー・エアシャトルが有名ですが、いずれも2クラス制を導入し、フルサービスキャリアのビジネスよりも低価格に設定し、エコノミーで搭乗しようと考えている乗客にも背伸びをすれば、ビジネスクラスに搭乗できるプライスを提供しています。

こうしたことからJALでもLCC子会社では、同様のような戦略で、ビジネスクラスにおいて、フルサービスキャリア(ANA)からの顧客の囲い込みをするのが考えられます。

具体的なイメージはどうなるか

JALが中長距離でLCCを展開すると言っても、なかなかイメージが付きませんが、一つの参考としてカナダのウエスト・ジェットがモデルとなるのではないでしょうか。カナダではもともとフルサービスキャリアが2つ(カナディアン航空、エアカナダ)が存在し、それぞれ。ワンワールドとスターアライアンスに加盟していましたが、ミレニアム前後の大きな出来事が影響し、カナダ国内において二大フルサービスキャリアが統合するという事態になりました。日本で言うとJALとANAが統合するくらいのインパクトであります。統合後はカナダにおけるフルサービスキャリアはスターアライアンスのエアカナダとなりますが、新興の航空会社も現れ、ウエスト・ジェットがフルサービスとLCCの中間的な存在として存在感を出してきました。ウエスト・ジェットはLCCのようなアトラクティブな運賃を提供しつつも、フルサービスキャリアのようなサービスも提供しており、ボーイング787型機を導入し、大西洋路線においてもシェアを狙うような勢いのある企業です。

JALはこうしたビジネスモデル参考にした可能性も

寡占が進んだマーケットにおいて、そのシェアをシェイキングするためには、他国での事例を参考にした可能性もあり、ANAがB787で就航する都市にLCCとして対抗してくる可能性もあります。バンクーバーやサンノゼ、ブリュッセル、ミュンヘンなどのほか、ANAが今後就航を期待するローマやミラノ、バルセロナにおいて就航してくる可能性もあります。

サービスはフルサービスキャリア並み

調達面において、フルサービスキャリアと同じようなシート配列で調達すると原価は低減し、サービスにおいて、フルサービスキャリアと差別化すると収益性が考えられます。食事やサービスにおいて、追加料金を請求することにより、LCCとしてマネタイズすることが考えられます。シートはフルサービスキャリア並みであり、そこに座した顧客は追加料金を支払っても快適なサービスを支払うシナリオも考えられます。

最後に

JALは経営破綻後、国際線においてANAに遅れをとっているのは事実でありますが、フルサービスキャリアとしては真正面で戦うだけでなく、LCCをツールとして世の中の変化具合を鑑みながら、中長距離路線においても、ビジネスの奪還を期待しているようであり、フルサービスキャリアで日本発を制覇しようとしているANAとは対照的であり、どちらが勝者になるかは注目するところであります。 

ホヌ

 

 

 

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