ソウル発券と言えば、往年には格安ビジネスクラスの宝庫でしたが、仁川空港が大きくなり、アジアのハブとして台頭してからはあまり安くなくなっていますが、最近はヨーロッパまで13万円台と驚異の運賃もあり、いったい何が起きているのか考えてみました。
ビジネスクラス エティハド航空ソウル=パリ往復
今回は6月末の弾丸旅程となります。ここ三か月間のプロモーション運賃のようであり、現在のような事態が続くとその先もこうした運賃の可能性はあります。
旅程
往路は6月25日、復路は6月29日とかなりの弾丸旅程となります。落ち着いていれば、パリでバターでも買ってきたりできそうであります。
機材はB787-10と9と最新鋭機材であり、アブダビでの乗り継ぎは往路3時間、復路2.5時間と乗り継ぎは良くなっています。
運賃・予約クラス
運賃・予約クラスは下記のとおりです。
運賃 約134,418円予約クラス
Zクラス(AMCでは125%)
ただし、プレミアムポイントは積算ししませんが、ライフタイムマイルは積算されます。
以前、日本発の同社のパリ往復のビジネスクラスを記事にしました。
日本発でも21万円は破格なのですが、ソウル発はそれを8万円も下回った運賃であり、日本とソウル往復にはエコノミークラスでは8万円の根差はおつりがくるので、かなりのインパクトと言えます。
さらに、ソウル発は23時台、ソウル着は14時台と日本への接続も可能性があります。
一体、何が起きているのか
ソウル発券は過去には安く、タイ国際航空のソウル=オークランドのビジネスクラス往復では15万円台というのがあり、バンコクとオークランド間の距離が遠いため、PP単価が壮絶だったことはありました。
以前はウハウハでしたが、最近は渋くなっていたのですが、コロナ禍でその事態が大きく変わっているようです。
貨物需要は絶好調な反面、その上に載せる旅客は当然ですが、絶不調であり、荷物で稼げている分、安くして集客しているのかもしれません。
こんな状況で利用する人は必要に迫られているため、敢えて値下げしなくても、いいと判断するキャリアもあれば、ここは値下げして既存のキャリアから定着した需要をこの機会に獲得し、アフターコロナにおいても有利にしたいと考えるところもあるようです。
エティハド航空は後者であれば、オイルマネーで輸送原価に余裕があることから、積極的に動いているのかもしれません。
最後に
ソウル発券は仁川空港の成長とともに、安い存在ではなくなった一方で、物流の一大拠点としても台頭しており、貨物需要と旅客需要のねじれが起きる状態では、旅客運賃が大きく変動することもありそうです。
今後はそうしたねじれを把握しつつ、エコノミークラスのようなビジネスクラス運賃をソウル発券で探してみるのも面白いかもしれません。