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JAL・2024年からのステータス・プログラム改変をANAミリオン・マイラーが考察

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JL

2022年12月14日、JALマイレージバンクが突如として、2024年からステータス・プログラムについて、大きな変更があるとアナウンスし、ストレイトな記事が一通り出た後に考察してみました。

2024年からのステイタスプログラムの変更は激変か?

JAL ステイタス変更

JALでは大きな変更点を3つにまとめています。

日常でもたまる! 新しいステイタスポイントの誕生

あなたのペースで、ステイタスランクをGET!

上質なサービスで毎日の暮らしと人生をもっと豊かに!

今回の改変の詳細はこれからという事であり、まずは反応を見ていることでしょう。モーターショーで尖ったデザインのプロトタイプが出ても、結局、市販車では前モデルからの踏襲が多いのと同様に、今回はまずは観測気球を上げて、世の声を吟味していると言えます。

とは言え、生涯のJAL運航便利用(会員時から遡及)とJALグループサービスの利用(2024年から)と言うのは二つの目的がありそうです。前者は飛行機に乗っていることだけが趣味でもなければ、時間がかかるものであり、年齢層としては高い方が多いのかもしれません。長年にわたりJAL経営を下支えした会員に対してのリワードと言えそうです。

一方で、そうした人たちがいなくなるとすると何もなくなるので、若年層への田植え的な側面がありそうです。ANAが2021年からパイロット的に導入したライフソリューションサービスで飛行機に乗らなくても、ANAの庭にいれば、会員でないよりも節々でメリットがあることが反響があったようにも見えます。

最近の若年層は貯金をして、目下の仕事を頑張れば生活が豊かになると言うよりは、自分の稼ぐ力とお金自体の稼ぐ力(金融収入みたいな)を冷静にバランスすることに関心があるようで、複合的な見方をする人が多いようです。飛べまくればマイルが貯まるより、飛ばなくて、自分で旅したい時にオプティマイズされた選択肢があることを求めているのかもしれません。

そういう意味でこれまでの功労者とこれから長くお金を細く長く、落としてくれる若年層へのバランスをとった結果かもしれません。

フリークエントフライヤーへの煽り

JAL FOP貯め方2024

今回の発表で、驚愕しているのは毎年FOP修行をしている人でしょう。あたかも、フライトで貯まるFOPよりも、長年利用しているフライヤーや非航空サービス(端的に言うとJALカードで超高額決済)を利用する人の優先順位が高まるようにも見えます。

しかし、JALでは注釈に下記の通り記載しています。

ご搭乗の多いお客さま向けのFLY ON プログラムは引き続き継続となります。詳しくは「ご搭乗の多いお客さまへ」をご確認ください。

JALホームページより

当面はANAと同じように二本立てであり、急にストラクチャーを激変することはないようであります。予約クラスの積算率の変更や路線によるFOP倍率の変更をじわりじわりと変えていくことは想定されますが。

ただ、こうした大きな変更をアナウンスすると忠実なカスタマー程、JALカードを作らないと行けない、JALの地上サービスを利用しないといけないと思い、脅迫観念により、煽られてしまう人がいるもしれません。

結果的に執行率が低い、上級会員向けの特典が消費されたり、新たにJALカードを発行する上級会員が増えたり、いままで興味のない非航空サービスに興味を持たせる効果があり、既存のプログラムが活性化する要素はあります。ある意味、何もしなくてもバンドルさせる効果があるかもしれません。意地の悪い言い方を不安をあおる手法にも見えます。

JALでは昔から上級会員を"ご搭乗の多いお客さま"と表現しており、ANA利用者からするとあの表現は不思議であります。

ANAライフソリューションサービスのパクリか

ANA ダイヤモンド

流行り病で一気に、本業以外の分野のところで本業と接点があるところに事業を拡大する傾向が大きくなっています。

例えば、携帯会社ではスマホ料金プランにYouTubeプレミアムを付帯させたり、グループ内のネット銀行で住宅ローンを借りると金利優遇にしたりがあります。電力会社やガス会社では利用者の場所を特定していることから、家電の修理保証など本来家電店がチャリンチャリンしていたところを奪っていたりします。

このように本業で大きな顧客基盤を持つ企業は本業以外でも新たに顧客との接点をつかみやすいため、顧客基盤の多いエアラインの皆さんもそういう所に積極的になっているようです。

JALは今回、ANAから3年近く遅れて、正式に導入するようであります。先日他界した稲盛氏の「土俵の真ん中で相撲をとる」と言う考え方があり、満を持して十分に採算化できるとして、リリースしたのかもしれません。ある意味、ANAのLSサービスを超えてくる可能性も有ります。

そういう意味ではパクリかもしれませんが、十分に練っている可能性も有ります。

ANAミリオンマイラーへの刺激となれば

ANAミリオンマイラー

今回の改訂ポイントとして、「生涯のJALグループ便のご搭乗・航空以外のサービスの累計利用実績(新ステイタスポイント数)に応じステイタスランクを提供」と言うのがありました。これは2024年からスタートではなく、過去のフライト距離や回数に遡及してという事であり、ANAミリオンマイラープログラムに共通しています。

と言っても、亀タグとかを配布していた時点ではJALの方が元祖かも知れませんが、国際線では歴史の古いJALの方が超保守利用者から突き上げがあったことも想像できます。

ANAのミリオンマイラープログラムと言うとANA便運航便の100万マイルからマイルの有効期限がなくなり、ANA SFCカードの申し込みが可能(単発1年で5万PP行けば可能なので価値があるか不明、ただ、飛行機に乗りたい年だけ自由に発行と言う自由はある)であり、次の200万マイルでANA SUITE LOUNGE(ANA LOUNGEを含む)が自由に利用できるようになります。しかしなら、ANA以外の海外のスターアライアンスラウンジは別であります。

こうした特典以上にJALが踏み込んでくると、ANAとしても合わせざるを得ない状況となり、結果的にANAミリオンマイラープログラムを積み重ねようと言うモチベーションも上がるかもしれません。

ライフタイムマイル修行は単年で終わらないため、意外とストレスとなるマイル修行でもあり、特典が報われた時は大きな喜びがあります。

こうした所をオセロ返しでJALがひっくり返せるか不明ですが、何かの契機になって両キャリアなディープファンに再燃してほしいところであります。

結局はFOP単価も有り

JAL JGC

とは言え、色々と非航空事業でのメリットを書きましたが、本業は航空事業であります。ビジネスモデルとして異業種が10事業あり、その比率が10%ずつあり、ともに数パーセント以上の利益成長している企業と言うのは珍しく、そういう意味ではエアラインは本業と言えます。

どちらかと言うとエアラインが落ち込んだ時に下支え出来るぐらいの屋台骨級の事業を

作りたいようであり、それを非航空で数事業でカバーしたいようでも有ります。

そういう意味ではメインである航空事業で素直にお金を落としてくれる人はウェルカムであり、これまでの体制は並走で維持と言うのは自明であります。

海外発券の格差や乗り継ぎ割引での不思議な安さは徐々になくなっていくかもしれませんが、FOP修行は続くと言えます。

最後に

ANAでは、非航空事業以外のサービスを上級会員ステータスプログラムに一足先に繋げており、その波に乗ってみた自身からすると、その恩恵はありつつも、やはり飛ばないと上級会員は遠いと感じます。

と言っても、毎週、土日は沖縄各2往復は軽減されたり、朝6時過ぎ発のクアラルンプールからのフライトを無理に入れなくなったり(現状は便数が少ないため、そもそも除外していますが)と何となく、余裕はできているようです。

ただし、クレジットカード保有など、ある程度の所得アリでないという前提はあり、そうした壁を超えないと叶えられないので、稼げないとこうした楽しみはできないと言うのはある意味シビアかもしれません。

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