国際航空券を予約した後に個人的な事情や社会を取り巻く事情で利用することがなくなった場合に航空券をキャンセルすると思いますが、事前にチェックすると痛手を最小限に抑えることもできるため、まとめてみました。
国際航空券は予約クラスがものを言う
国際航空券はエコノミークラスでは10クラス程(ANAの場合、Y~K)、プレミアムエコノミーでは3クラス程(G,E,N)、ビジネスでは4クラス程の予約クラスがあります。
こうしたクラスは予約変更、払い戻しの手数料の有無、さらに手数料の大小で細分化されています。運賃が高いクラス程、予約変更にかかる費用やキャンセル料が少ない構造となっています。
国内線でもこうした傾向はありますが、国際線(特に海外発券)では販売期限の制約が少なく、直前でもフレキシブルな運賃を確保することが出来ます。
プレキシブル=変更が容易・キャンセル時のリスクが低いのですが、それに加えて、マイルの積算率が高くなるため、マイル修行には有利となります。
キャンセルか日程変更か
上記の旅程はクアラルンプール発券のANAプレミアムエコノミー東京往復です。予約クラスはEクラス、積算率は100%であり、獲得できるプレミアムポイントは10,814PPとなります。PP単価は10.29円/PPと単純往復ではまあまあと言えます。
この運賃はキャンセルや変更に関する手数料を確認すると下記のとおりです。
キャンセル 7,900円/区間
変更 5,300円/区間
マイル修行の場合、発券したとなれば使うのが最大の目的であり、変更した方が得と言えます。秋まで引き伸ばしても変更は変更ですので得策と言えます。
一方で、秋まで航空会社に塩漬けにするよりも、10万円でも現金に戻した方が自由であり、より効率的に活用ができるかもしれません。
その選択は自由ですが、変更とした方が持ち出しは少なく、再度新規で旅程を考えるよりもエネルギーは少ないと言えます。
マイル修行においては、積算率を重視するため、航空券としては高いクラスを選択することで付随的にフレキシブルな航空券を選択でき、痛手は少なくなります。
積算率が高い=フレキシブルと考えても良いかもしれません。ただし、ビジネスクラスでは破格の割引運賃では予約変更不可、キャンセル手数料で運賃の半部くらいかかるものもあるため、注意が必要です。
変更やキャンセルはぎりぎりまで待つのも得策
現在、新型コロナの影響は中国・香港に限定されるため、それ以外の地域の航空券はキャンセル費用が発生します。
しかし、自分が持っている航空券の地域においてコロナ影響が拡大すると航空券は無料でキャンセル・変更が可能となり得ます。
即断即決の方が気持ちは良いですが、国際航空券の場合、最初からキャンセル料は固定のことが多く、早期にロスカットするよりも、ぎりぎりまで粘って待ち、機を熟す方が良いかもしれません。
運休や延期の情報を参考に
キャンセルの判断材料としては自分が予約を持っている航空会社以外の運休や就航延期も参考にしてみるのも良いでしょう。
航空会社としては、運休は避けたいですし、新規就航する路線は早く軌道に乗せたいため、少しでも早く就航したいものです。
そのため、ギリギリの判断を行い、各社情報収集をして、苦渋の判断をします。各社の情報収集力を自分の持っている航空券のキャンセルの判断材料にしても良いかもしれません。
各社の主な状況は下記のとおりです。
アメリカン航空 中国本土・香港線運 4月23,24日まで
エルアル・イスラエル航空 新規就航(成田)延期 3月11日→4月4日
シンガポール航空 間引き運休 3月→5月末
デルタ航空 新規就航(ソウル=マニラ) 3月29日→5月1日
ティーウェイ航空 札幌線運航再開 4月22日~
この他、冬スケジュール(3/28)まで延期しているところも多くあります。一時的な先延ばしであり、状況が悪化すればその措置を延長もあり得ますが、ここ1か月が山場のようです。
注目したいのはエルアル・イスラエル航空であります。イスラエルは同国に到着前の14日間に日本に滞在した外国人(日本人含む)は入国拒否とかなり厳しい措置をとっています。そうした国の航空会社が4月初旬に就航すると発表したのは参考になるかもしれません。
直前予約の方がメリットも
マイル修行をするにあたり、年間単位でコストを考え、ずいぶん前から好みの日程で予約をし、しかも、積算率最安運賃の運賃で発券できれば、最もスマートな修行となります。普段の現実の仕事の繁閑と照らし合わせれば、最も効率的で自分の時間に合わせることが出来ます。
しかし、そう思って発券しても世の中の事情は大きく変わることもあります。
逆に直前でも安い海外発券を活用して、フライト直前に発券すると外的要因による影響が少なく、それを逆手にとってマイル修行ができるため、おいしいかもしれません。
しかし、直前の場合は予約が埋まってしまい、積算率最大で運賃最安での発券は厳しくなるかもしれませんが、間際で急に空席が出ることもあります。
直前で最安を確保するには睨めっこが必要ですが、週明けなど急に空席が出たりするタイミングもあり、うまく発券もできたりします。
年末などマイル修行に時間がない時は焦ってしまい精神的には良くないですが、年の前半ではいいかもしれません。
最後に
外的要因で旅行を取りやめる場合は、単純にキャンセルするよりも変更という方法もあり、余計な手数料を抑えることもできます。
また、即断するよりもギリギリまで待った方が、状況は変化し、損失が減ることもあります。そうして判断には色々な航空会社の運休や就航延期情報も参考とすると良いかもしれません。
マイル修行では自ずとそうなるかもしれませんが、航空券を購入する場合は積算率最大で運賃最安のチケットを直前で見つけて、リスクを最小の状態で修行すると言うのも有りかもしれません。