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サクッと分析 スカイトラックス World Airline Awards 2019 速報版

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カタール航空

毎年恒例のスカイトラックス社のWorld Airline Awards 2019が発表されましたので、関心の高い部分について、まとめてみました。

スカイトラックス社

スカイトラックス

同社はイギリスに本拠地を置く、航空・空港を対象としたリサーチ会社であり、サービスや設備、メンテナンスなどにおいて評価を実施しており、毎年レーティングを発表しています。規模としては世界一と言っても過言ではなく、業界のベンチマークとなっています。

この評価がすべてではありませんですが、細部にわたる評価を比較すると各社の強い点や弱い点などある程度わかり、航空会社を選ぶ選択肢となります。

ビジネスクラスを購入する場合など、PP/FOP単価にて選びがちですが、その単価で選んでいいかと背中を押す存在とも言えます。

総合ランキング World Airline Awards 2019 TOP10

同社の評価の中でもっとも総合的な評価である「World Airline Awards 2019」の上位10社過去3年で比較してみました。以下のとおりです。

Rank 2019 2018 2017
1 Qatar Airways Singapore Airlines Qatar Airways
2 Singapore Airlines Qatar Airways Singapore Airlines
3 ANA ANA ANA
4 Cathay Pacific Emirates Emirates
5 Emirates EVA Air Cathay Pacific
6 EVA Air Cathay Pacific EVA Air
7 Hainan Airlines Lufthansa Lufthansa
8 Qantas Airways Hainan Airlines Etihad Airways
9 Lufthansa Garuda Indonesia Hainan Airlines
10 Thai Airways Thai Airways Garuda Indonesia

今年の1位はカタール航空であります。2位はシンガポール航空であり、2018年と逆転しています。3位はもはや安定の3位とも言えるANAであります。

新たにランクインしたのがカンタスであります。

直近2年ではスターアライアンスが半数の5社、ワンワールドについては、2社がランクインしています。2019年においてはスカイチームのランクインはありません。

ビジネスクラスの評価

特典航空券や有償で搭乗する場合に期待を抱いて搭乗するのがビジネスクラスであり、折角の搭乗する航空会社の評価が気になるところであります。ランキングは下記のとおりです。

Rank Bestビジネスクラス
1 Qatar Airways
2 ANA
3 Singapore Airlines
4 Emirates
5 Qantas Airways
6 Hainan Airlines
7 Thai Airways
8 Etihad Airways
9 Cathay Pacific
10 Garuda Indonesia

カタール航空が1位でありますが、2位はANAとなり、3位はシンガポール航空となります。中東までアジアとして含めると10社中9社がアジアの航空会社であるのも特徴的と言えます。

スカイトラックスの評価は機内食の影響が大きいのか?

ビジネスクラスの総合評価は下記のとおりですが、各項目別のランキングは下記のとおりです。

Rank シート 機内食 ラウンジ ラウンジ食事 アメニティ
1 Qatar Airways ANA United Airlines - SFO Air Canada Hainan Airlines
2 Singapore Airlines Qatar Airways Virgin Australia United Airlines Qatar Airways
3 Japan Airlines Hainan Airlines Air Canada Virgin Atlantic British Airways
4 Etihad Airways Austrian Airlines Qatar Airways Emirates EVA Air
5 Oman Air Turkish Airlines Turkish Airlines Qatar Airways Oman Air
6 United Airlines Singapore Airlines Qantas Airways Turkish Airlines Qantas Airways
7 Delta Air Lines Qantas Airways United Airlines - EWR Qantas Airways Emirates
8 China Airlines Oman Air Singapore Airlines Cathay Pacific United Airlines
9 Emirates Etihad Airways Emirates Air France Lufthansa
10 Korean Air Emirates American Airlines Hainan Airlines Philippine Airlines

 ビジネスクラスの評価は座席、機内食、搭乗前に利用するラウンジとその食事、そして、機内でのアメニティグッズが大きな評価軸となっています。

シートではカタール航空が1位となっており、同社の最新ビジネスクラスであるQsuiteの評価が高いと言えます。

ANA機内食

機内食ではANAがトップとなっています。ANAの日本発の和食は秀逸であり、機内食で多いジャガイモやホウレン草、鶏肉はほとんどなく、季節の山菜やこだわりの米の品種などやはりレベルが高いと言えます。

深夜便では機内食が物足りないと言えますが、食材から見ると他社のボリューミーな食事よりやはりレベルが高いと言えます。

ラウンジについてはユナイテッドが1位と言うのは驚きでありますが、国際線ビジネスクラス以上が利用できるラウンジであるポラリスラウンジはやはり素晴らしく、それが評価されたと言えます。

サンフランシスコ空港のポラリスラウンジレポートは下記のとおりです。 

ラウンジ内の食事についてはエアカナダのメイプルリーフラウンジがトップであり、欧米が強いようです。日本のマイラーがホッピングするアジアのラウンジはほとんどランクインしていません。

メイプルラウンジのレポートは下記のとおりです。 

そして、面白い点としては、カタール航空はどのカテゴリーにおいてもトップランクしており、総合トップと言えます。一方、ANAは機内食がトップであり、ほかはランクインしていませんが、総合2位にランクインしている点であります。ビジネスクラスの評価においては機内食のウェイトが強いとも言えます。

今後、各キャリアの詳細の評価が出てきた時点で去年と比較して分析してみようと思います。

プレミアムエコノミーはシートスペックだけではない

ベストプレミアムエコノミーの総合評価とシートと比較すると面白い点が見えてきます。まずは総合評価です。

Rank Best Premium Economy シート(ピッチ)
1 Virgin Atlantic Virgin Atlantic (38)
2 Singapore Airlines Air New Zealand (40)
3 Air New Zealand Qantas Airways (38)
4 Austrian Airlines China Airlines (39)
5 Air Canada Singapore Airlines (38)
6 Qantas Airways Japan Airlines (42)
7 Lufthansa Aeroflot (38)
8 Virgin Australia Lufthansa (38)
9 Aeroflot Azerbaijan Airlines (38)
10 Air France Air France (38)

 トップはヴァージン・アトランティックであり、2位はシンガポール航空、3位はニュージーランド航空となっています。

一方で、ベストプレミアムエコノミーシートではトップは同じく、ヴァージン・アトランティック、2位はニュージーランド航空となっています。

ニュージーランド航空のプレミアムエコノミーは他の機関での評価が高く、シートスペックも業界標準の38インチより広く40インチとなっています。それでもトップになれないのはプレミアムエコノミーでは以外のサービスなど他の部分においての評価を重視することが考えられます。

個人的にはシートの広さがあるとそれだけで評価が上がりますが、巷ではそうでないようです。

清潔さは東アジアが圧倒

エバー航空ビジネスクラス

同社のランキングでは機内の清潔さと言うカテゴリーもあります。ランキングは下記のとおりです。

Rank Best Airline Cabin Cleanliness
1 EVA Air
2 Japan Airlines
3 ANA
4 Singapore Airlines
5 Asiana Airlines
6 Hainan Airlines
7 Swiss(LX)
8 Cathay Pacific
9 Qatar Airways
10 Lufthansa

1位はエバー航空であり、納得できます。そして、上位6位は極東アジア勢が占めており、8位にキャセイパシフィックがランクインしています。

ANAをはじめとして、国際線の寝具などの過剰包装が気になりますが、利用していて気持ちいいのはランキングにも反映されていると言えます。

もっとも改善した航空会社

上位5社は下記のとおりです。

Rank World’s Most Improved
1 Philippine Airlines
2 British Airways
3 Malaysia Airlines
4 Fiji Airways
5 Royal Brunei Airlines

フィリピン航空が1位でありますが、2位にブリティッシュエアウェイズ3位にマレーシア航空となっています。

これらワンワールド2社はJALマイル修行でもお世話になることも考えられ、FOP単価のために我慢せず、サービスも良くなっているのであれば嬉しい限りと言えます。

安かろう、悪かろうではない?

安ものはサービスが良くないと思いがちでありますが、今回のランキング1位のカタール航空はアジア発券の欧米行きの運賃はマイル修行においては割安なことが多く、今回のレーティングを見ても利用して損はないと言えます。 

また、スターアライアンスにおいても、シンガポール航空、ANA、エバー航空では路線は限定されますが、マイル修行に向いている単価もあり、安く快適な上級クラスを利用できると言えます。 

最後に

スカイトラックス社のレーティングは完全独立した公共の機関ではないため、どのような評価がされているのは気になるところであります。

また、各航空会社のためにレーティングをもとにソリューションを間接的に提供していることが想定されます。

そうしたソリューション(有料)を受け、改善しているキャリアが上位に来るとも言えますが、それはそれで改善が図られていると言え良いとも言えます。

イノベーティブな評価はこれからと言えますが、トップランカーの航空会社は利用して間違いないのは確かのようです。

今回は発表されたばかりのため、詳細な比較はできませんが、詳細データが出た時点で前年比較とアジアのトップランカーの比較を昨年のようにしてみたいと思います。 

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