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これからのマイル修行は国際線の方がメリットは多いかも

羽田空港

ANAが先日、「ANA SUPER VALUE EARLY」という運賃を設定し、グローバルスタンダードな運賃体系に改変し、海外からのインバウンド需要に対応するようなリリースがあったため、今後のマイル修行について考えてみました。

ANA SUPER VALUE EARLYとは

ANA SUPER VALUE EARLY

ANAマイレージクラブ限定であり、空席予測に連動した運賃とのことです。空席予測数は変動するため、ご予約のタイミングによりご予約・ご購入可能な運賃額が異なる場合があります。

以下、ANAプレスリリースからの引用です。

・航空券購入後の予約変更はできません。

・航空券のお支払い期限は、ご予約日当日です。

・払戻手数料およびご搭乗日55日前まで取消手数料はかかりません。

(ご搭乗日54日前以降は所定の取消手数料が必要です)

・期間や便によっては設定のない場合があります。

・販売期間中、搭乗日の運航ダイヤは未確定の状態です。運航ダイヤの確定により、発着

時刻・便名・機種・機材・運航会社が変更になることがあります。時間の変更や運休等が発生した場合は、予約便の変更または払戻しを承ります。

販売期間について

「ANA SUPER VALUE EARLY(ANAスーパーバリューアーリー)」は、運航ダイヤ確定前の数日間、ご予約・ご購入いただけない期間がございます。

「ANA SUPER VALUE EARLY(ANAスーパーバリューアーリー)」の販売終了日については別途お知らせします。

※運航ダイヤ確定後は、「ANA VALUE(ANAバリュー)」、「ANA SUPER VALUE(ANAスーパーバリュー)」を販売いたします。

以上、ANA側でどうにでもコントロールできる運賃であり、ビジネスクラスなど運航日まで空席が埋まらない場合のアップグレード特典とは対照的です。サービスの良さをトリガーに日本人以外のAMC会員の拡大も狙っているとも思えます。

国内線にこのような運賃を導入した目的は?

国内線は日本が抱える問題(人口減少、高齢化、所得の上昇率の低下)等が根底にあるほか、競合が複雑であることが挙げられます。国内線は、競合としては、新幹線やLCCがあり、日本国内の飛行距離は短く、サービス提供において、フルサービスキャリアも鉄道もLCCもあまり変わらず、価格においてはLCCに劣位です。LCCについては、JALもANAもLCCを設立して、他社資本の航空会社への流出をリクープして対策は施しており、利用顧客の囲い込みはある程度効果はあると思います。

新幹線

しかしながら、サービスとしては時間がかかる新幹線は、ビジネスゾーンからのアクセスが良く、シートピッチも広く、ビジネス需要では便利であり、2031年に開業が予定されている新幹線の札幌までの開業が実現すると、天候に影響されない新幹線の方が優位になる可能性もあり、利用客数の多い、羽田=千歳のルートはフルサービスキャリアにとっては、脅威でもあり、外国人需要でカバーすることを前提として、グローバルスタンダードな運賃を定着させる目的として、こうした運賃を開始するとも考えられます。現政権のインバウンド政策もあり、着々と外国人の訪日が増加しており、日本国内の交通事情に詳しくない外国人を国際航空券とバンドルして取り込もうとする意図が見えます。

マイラーにとってのベストな修行ルートは?

JALもANAも現在のマイレージプログラムでは、上級会員になる資格にあたり、国内線を優遇する制度があります。JALもANAも国内線で搭乗した場合の上級会員になるための資格ポイント2倍としており、距離の短い国内線でも、上級会員になることが容易にしています。これは、国内の上客を確保する目的もありますが、先述のとおり、こうした乗客も高齢化し、ビジネスからリタイヤし、且つ、人口が減少し、上客が少なくなっていくと、その意義が失われ、ロイヤリティプログラムとしての効果は薄れます。そうしたこともあり、ANAはグローバルスタンダードと謳い、運賃体系を変更したのかもしれません。

フルサービスキャリアの国際線の利用

こうした中で、日本人としてJALやANAのマイレージプログラムにおいて、上級会員になる(修行)ためにはどうしたらいいのでしょうか。

実感している人はいるかもしれませんが、現在、世の中は大きく変化しています。自動車を動かす動力がガソリンを燃焼させて回転するエンジンから、バッテリーの電力で回転するモーターへと移行しているほか、電話やインターネットへ接続する通信会社が自社顧客向けに金融やコマースなどの生活に密着した産業に参入していたり、その逆に日本におけるネットコマースでメジャーである楽天が通信事業に参入したり、産業革命ともいえる変化が起きています。こうした中で、国際線フルサービスキャリアはどのような対応をするか興味的ですが、エアライン業界においては、世の中を変革するような技術革新は現時点ではあまり考えられません。例えば、太平洋に海底トンネルを掘削し、時速5,000km/hで移動できる手段ができると脅威でありますが、そうした技術は現存せず、当面のライバルは競合するフルサービスキャリアとLCCとなり、国内線と比較すると対抗策はシンプルと言えます。

このような中で、フルサービスキャリアは国際線へのシフトが重要であり、現にANAでは国際線の就航地を拡大しており、今後も拡大していくことを明言しているほか、既存の競合ルートに大型機材を導入し、大規模なマーケティングをかけて、シェア拡大などを推進しています。

ANA Hawaii

マイラーにとっては、マーケティング費用をかけている路線は自分が投入する費用に対して、得られるメリットが多く、国際線を利用した方が費用対効果は多いと思います。国際線の利用となると、言語の問題やパスポートなど、プロトコルの障壁はありますが、一般的な日本人であれば、障壁は少ないと思います。英語が話せないとしても、事前にインターネットで必要な情報は過去と比較して、はるかに情報収集ができるほか、翻訳機能も実効性において、有効となり、障壁は減少しています。以上のように、国際線を利用した方がメリットはあると思います。

マイル修行におけるちょっとしたメリット

機内食

以上のように国際線にシフトした方いいですが、それ以外に国際線を利用するメリット考えてみました。日系フルサービスキャリアを国際線で利用するメリットとして、座席のシートピッチが広い、機内エンターテイメントが充実、機内食やアルコールを含めたドリンクが無料であります。そして、なによりも、搭乗後にマイルや上級会員になるためのポイントが加算されるのが最大のメリットといえます。運賃についても、海外発券やキャンペーンを駆使すれば、LCCと比較しても十分なメリットがあり、LCCでは体験できないビジネス・ファーストクラスへの搭乗の可能性もあります。

最後に

仕事の忙しい時期などは頻繁に国内線でマイル修行したこともありますが、やはり国際線のマイル修行の方が頭脳も体力も使って、体験価値は高いと思います。ANAもJALもこれからは、国際線を主流にしないと生き残っていけないと思っているようで、国際線を利用したほうが、マイル修行にはメリットがあると思います。海外に行くのは不安と思っている方も、国際線も以前と比較して、敷居が低くなっている他、情報も多く、検討した方がよいかもしれません。

富士山

 

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