ハワイアン航空のビジネスクラスが安いので、まとめてみました。また、ハワイ路線の取り巻く状況も考えてみました。
ハワイアン航空ビジネスクラス 羽田=ニューヨーク往復
ホノルルは経由するものの全旅程でフルフラットのシートができるA330となります。羽田=ホノルル間が3,853マイル、ホノルル=ニューヨーク(JFK)間が4,983マイルとロングフライトが重なります。
ホノルルでの乗り継ぎ時間は往路が8時間、復路が20時間と行きは買い物、帰りは一泊して少しでもハワイ気分が味わえそうです。
羽田発の時間は夜8時と仕事を終えてから羽田ら向かうことも可能であり、一日を有効活用できそうです。
運賃は往復で28万円と直行便の半額程度であり、乗り継ぎはあるもののかなりお得な運賃となっています。
マイルの事を考えると
ハワイアン航空自体のマイレージプログラムを考えるとかなりマイルの貯まる旅程ですが、日本人にとって、ハワイアン航空はJALではマイルのみ積算(一部路線のみ)され、ANAではマイルがたまりません。
両社のマイラーにとっては搭乗してみたいとは思いつつも、有償までしてあまり搭乗したいと思う人は少ないかもしれません。
マイルとか関係なく、ハワイや米国本土に頻繁に行く場合は運賃が安くて、米系メガ3よりもサービスが良さそうなので魅力的かもしれません。
ハワイ路線の棲み分け
ハワイ路線において、日本と直行便を就航している航空会社は多く、下記のとおりです。
日系
日本航空、ANA
米系
ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空
その他
大韓航空、エアアジア
エアアジアは関西での就航であり、その他はフルサービスキャリアばかりであり、アライアンス別にすると
スターアライアンス
ANA、ユナイテッド航空
ワンワールド
日本航空
スカイチーム
デルタ航空、大韓航空
となります。
ZIPAIRの就航
JALの完全子会社の国際線LCCであるZIPAIR Tokyoは2020年冬ダイヤからホノルル路線に参入することを発表しています。
目下のパンデミックの影響でそもそも予定していたバンコクやソウル路線がまだ飛んでいないうちからホノルルの発表は拙速のような感じもしますが、当初から目玉として計画していたのか、正常化すれば予定通りに就航させたいと言うのが感じます。
ZIPAIRはLCCの特徴であるA320シリーズの小型機を用いずに、JALのお古のボーイング787を利用するLCCの中では珍しい立ち位置にあります。
機材はお古ですがシートは新製されており、ビジネスクラスではヘリンボーン配列のフルフラットのシートとなります。
座席数は18席と少ないものの、成田発の路線において、10万円前半もしくは切る運賃となれば、ダークホースとなり、他のフルサービスキャリアの運賃にも影響が及ぶ可能性もあります。
ZIPAIR就航後の各キャリアの位置関係
ZIPAIR就航後のハワイ路線の位置関係を考えると下記のとおりです。
絶対的なポジションのJALとANA
日本人にとって両社は絶対的な位置づけであり、マイルやステイタスポイントを貯めるために利用する人もいれば、マイルを利用してレジャーとして利用する人も多いと言えます。
この2社が圧倒的な位置にあり、両社がフライトを増やし、機材を大型化すれば需要が増えるくらいと言えます。
微妙な外資系
ユナイテッド航空やデルタ航空の東京路線の歴史は長いものの、最新機材の投入はなく、一定の需要をカバーするために就航している感じもします。ユナイテッド航空はANA、デルタは大韓航空とコードシェアをしており、やはり補完的な役割が強いのかもしれません。
ハワイアン航空のポジションは
ハワイアン航空はJALとの共同事業を米国当局に認めてもらえない状態となっており、現時点ではアライアンスに加盟もしておらず、シングルで日本路線を運営する状態となっています。ANAやJALの圧倒的にポジションに臨み、第3極として位置を獲得するのは大変かもしれません。
また、そもそもパートーナーであるJALの子会社であるZIPAIRの動き次第では、カニバル可能性もあります。JALとしてはANAに銃口は向けると思われますが、どうなるかも注目点と言えます。
最後に
ハワイアン航空はA330を導入し、ビジネスクラスは米系メガ3よりも快適そうで、サービスも良さそうです。
その上、運賃が安いとくれば魅力的でありますが、マイレージプログラムでの連携が薄いため、縁遠いですが、今後の流れでは大きく変化する可能性もあり、注目しておきたいキャリアの一つと言えます。