エバー航空のビジネスクラス「ロイヤルローレルクラス」にパリ・シャルル・ド・ゴール空港から台北桃園空港まで搭乗しましたので、お伝えします。
エバー航空のファイブ・スターの内容
スカイトラックスホームページより
スカイトラックス社のエアラインのレーティングは様々なカテゴリーがあり、長距離ビジネスクラスのレーティングにおいては、「空港でのサービス」、「ラウンジ」、「機内プロダクト」「キャビンスタッフのサービス」があり、ラウンジはプレミアムエコノミーとも重複もあるため、ラウンジ以外のカテゴリーをまとめてみました。参考に同じスターアライアンスでの5スターエアラインのANAも参考としてまとめています。下記の通りです。
スカイトラックスホームページより
全体としてはANAの方がレーティングは高く、ANAのCAさんの対応にてレーティングに大きく差がついていますが、エバー航空は空港でのサービスや機内の座席の良さ、清潔さやアメニティグッズの充実ではANAよりも良くなっています。両社ともサービスレベルの高いビジネスクラスと言うのは間違いなさそうです。
ビジネスクラス搭乗記
通常塗装機に搭乗
シャルル・ド・ゴール空港のターミナル1のホール1でチェックインの後、スターアライアンスラウンジにアクセスした後にゲートに向かいます。シャルル・ド・ゴール空港はゲートに手荷物検査場がありますが、ビジネスクラス搭乗者の場合、優先レーンがあり、搭乗券のバーコードかざすと自動改札のようなゲートを通過して素早く手荷物検査場を通過できます。
本日の機材はノーマル塗装の機材であり、濃いグリーンと同社のコーポレートカラーのグリーンのツートンを見ると落ち着きます。
搭乗するとヘリンボーンのシートが造り出す曲線が美しいビジネスクラス機内がまず目に入ります。
1日おいての搭乗のため、クルーさんたちは同じかと思いましたが、別のクルーの方々でした。ノーマル塗装機では、落ち着いた音楽が流れ、シートモニターにはホームページでよく見かけたCAさん(モデルかもわかりませんが)がお出迎えしてくれます。セーフティボードもノーマル仕様です。
ウェルカムドリンク
席について、まもなくするとウェルカムドリンクのオーダーにCAさんが来てくれます。ウェルカムドリンクはスパークリングワインかソフトドリンクの選択があり、スパークリングワインを選択しました。おしぼりとゴディバのチョコが添えられて提供されます。スパークリングワインを飲んでいるとマネージャー(客室の責任者)が来て、〇〇さんと呼んで挨拶をしていただきました。
アメニティキット
スカイトラックス社のレーティングで5を獲得しているだけあり、充実しています。アメニティキットは小型のリモワのケースに入っています。パリに来るときは白いリモワでしたが、今度はガンメタリックのリモワであり、個人的にはこちらの方が、好みであります。
スリッパはノーマル仕様であり、パジャマと同じメーカーのApujanカラーであります。さらに、パジャマが配られ、離陸前から着替える人も結構いたりしました。
離陸
トーイングトラクターにプッシュされ、ボーイング777-300ERのエンジンであるGE90の独特のうなり音が鳴りだし、タキシングが始まるかと思うと、しばらくするとエンジンが停止します。混雑により待機するため、エンジンをオフにしたようであり、数分後に再び独特なうなり音が鳴りだし、タキシングが始まり、離陸します。6,000マイル超のため、滑走時間は長かったものの、順調に高度を上げていきます。ヨーロッパでの飛行中は、他の航空機をよく見かけ、飛行機雲が縦横に走っています。往路は北極に近い高緯度ルートでしたが、復路はアルプス山脈の上を縦断するルートであり、天気が良かったのか、アルプス山脈が見えます。
機内食のオーダー
アルプス山脈上空を通過しながら、食前のドリンクから朝食までの機内食のオーダーを聞いてくれます。感心したのは、オーダーに対して、細かい部分まで聞いてくれる点です。ステーキにまぶすものをクリスタルソルトかトリュフにするか聞き、また、朝食のフレンチトーストにかけるものをはちみつorクリームチーズにするかなど結構細かく聞いてくれます。一つ一つメモをして、間違いがないようにしているのは5スターを感じます。
食事の前のドリンク
エバー航空のビジネスクラスのドリンクはメニューが豊富であり、日本好きの台湾の航空会社なのかわかりませんが、日本ブランドのドリンクがたくさんあります。ですが、アルコールからスタートしたいため、シャンパンをオーダーしました。
シャンパンは「KRUG」であり、一番お手頃なグラン・キュヴェですが、ビジネスクラスで搭載しているのはなかなかです。ドリンク受けのつまみはパリ行きと共通のものでした。
昼食
現地時間の12時過ぎに快晴(上空なので当たり前ですが)の空を観ながら、昼食がスタートします。前菜は見た目以上に、味がよく白ワインが進みました。
続いて、スープが提供されます。ビジネスクラスの洋食で、スープが提供されるのはなかなかであり、これもワインが進みます。パンはガーリックトーストを選択してみましたが、フランス発のためか、上品な味のガーリックトーストでした。
サラダはベーシックなサラダですが、エンダイブがとても新鮮で、感心しました。
そして、メインディッシュはビジネスクラス機内食の王道のビーフのステーキにしてみました。
機内食のため、肉汁したたるとはいきませんが、フランス発のためかフランス国民食ともいえるステーキは格別でした。クリスタルソルトとの相性も良く、赤ワインと絶妙なコンビで大満足でした。
食後
メインディッシュが終わり、デザートの時間です。甘いものは苦手のため、チーズとフルーツをお願いしました。カビ系とウォッシュチーズがセレクトされているのはなかなかであり、赤ワインが進む品でした。
もう少しお酒を飲みたかったため、最後はウィスキーを数杯、ロックでいただいているとシェードを閉めなくて日が暮れていました。
就寝
機内の照明も減灯され、天井はプラネタリウムのような照明が変わります。ベッドパッドを敷いてもらい、コンフォーターをかぶり、就寝。
往路でも十分寝たのですが、一泊だけのパリと言うかヨーロッパだけだったためか、かなり疲れていたのか、6時間ノンストップで熟睡し、CAさんに起こされる幸せな睡眠でした。
朝食
朝食はフルーツとオールブランのシリアルから始まり、パリ発のため、フレンチトーストにしてみました。クリームチーズとの相性も良く、なかなかのものでした。
Wi-Fi
エバー航空のボーイング777-300ERでは、機内Wi-Fiが利用可能であり、プロバイダーはドイツトレコムであり、おそらくバックボーン回線はJALなど利用されているGoGo Airのようです。そのためか、かなり快適でした。Wi-Fiはチケットを発券後の搭乗前にオンラインで事前購入すると割引があるようで、インターネットの利用がある場合は事前に購入した方がよいです。
着陸
パリから台北までのルートはアルプス山脈を縦断し、ブカレスト上空を追加し、黒海の真ん中を通過し、カスピ海を横断、ヒマラヤ山脈の南をすすみ、香港まで南下した後に台北に向けて北上するルートでした。
香港付近は雲が多く、ドーンパープルと言う程のきれいな夜明けではありませんでしたが、機窓から見る夜明けは良いものです。
KRUGは2瓶くらい空けて、その後、白と赤、さらにウィスキーと続けたため、降機後はかなりの二日酔いでしたが、ラウンジにたどり着いて、シャワーを浴びて回復しました。
最後に
エバー航空はANAやシンガポール航空と比較しても、大きな航空会社ではありませんが、サービスの充実は素晴らしく、スカイトラックス社のレーティングも納得できるものであります。たまに、ビジネスクラスでも割安なキャンペーン運賃が出るため、そうした運賃に遭遇した際は、再度利用してみたいと思うくらい素晴らしい5スターサービスでした。