ANAの上級会員(プレミアムメンバー)向けに特典として付与されるアップグレードポイントと保有しているマイルでアップグレードする場合、どちらが得か考えてみました。
ANAアップグレードポイントとは
概要
ANAでは以下の通り記載しています。
1月~12月のANAグループ運航便のご利用で獲得されたプレミアムポイント数に応じて、翌年度のプレミアムメンバーにプレゼントする特別なポイントです。お客様の空の旅がさらに満ち足りたものになるよう、座席クラスのアップグレードやラウンジのご利用などに、お使いいただけます。
有効期限
有効期限は以下の通りです。1年以内に使い切らないと無効になってしまいます。
各年度内、4月1日~翌年3月31日(日本時間) ご搭乗・ご利用分まで
※アップグレードを事前にご予約いただく際は、ご搭乗便の日付を基準にしております。
例)ご搭乗便日付が2016年4月1日~2017年3月31日の場合:2016年度のアップグレードポイント利用可。
ご搭乗便日付が2017年4月1日~2018年3月31日の場合:2017年度のアップグレードポイント利用可。
※未使用のアップグレードポイントを翌年4月1日以降に持ち越すことはできません。
アップグレードポイントの利用手段
大きく3つあります。
- 座席クラスのアップグレード
- ラウンジ利用
- スカイコインへの交換
このうち、ラウンジ利用については、プラチナ、ダイヤモンド、スーパーフライヤーズ会員はデフォルトでラウンジが利用できるため、同行者が多い場合などにポイントをラウンジ利用に使用しますが、仕事や次年度の上級会員狙いで単独で旅行する場合は、1か3の選択となりますが、座席のアップグレードがもっとも満足感が高い方法と言えます。
スーパーフライヤーズ会員はもれなく4ポイント付与
ANAの有料クレジットカードで、プラチナ以上の資格に到達した会員が入会できる「ANAスーパーフライヤーズカード」に加入している場合、前年度獲得したプレミアムポイントとは別にもれなく4ポイントが付与されます。
座席アップグレード対象クラス
対象クラスは下記の通りです。
※「G」(プレミアムエコノミー)は2016年10月5日搭乗分より対象
※「P」(割引ビジネスクラス)は対象外
ビジネスクラスへのアップグレードの場合、プレミアムエコノミーのG/EクラスがYよりも上位となり、エコノミークラスは海外発券では日本発券にはないHクラスも対象です。
ダイヤモンドメンバーの特典
ダイヤモンドメンバーは上述の対象クラス以外のクラスでも、2倍のアップグレードポイントを使用すれば、上位クラスにアップグレードできます。いざという時の切り札として利用できますが、ポイント消費が多いため、年間で頻繁に利用する人にとっては、多少割高でもアップグレード対象運賃で購入した方が良いケースもあります。また、最近、ANAの海外発券のビジネスクラスで多くなっている予約クラスのPクラス(マイル・プレミアムポイント加算率は70%)でも、ファーストクラス設定のあるフライトでは、ビジネスからファーストにアップグレードできます。ポイントの消費は1フライトで40ポイントとかなり必要となりますので、ここぞというタイミングでの使用になると思います。なお、マイルを倍利用しての同様の特典はありません。
地域別の比較
アップグレードポイントは地域別でポイント数が決定
地域別の一覧は下記の通りです。
アップグレードポイントは地域ごとに設定されており、その地域ごとにポイントが決定します。都市によってはお得な路線もありますが、逆に損をするところも多いので、必要マイル数と比較することが重要となります。2019年就航のハワイのファーストクラスも16ポイントでアップグレードできるか楽しみです。
マイルでのアップグレードは距離(区間マイル数)によって決定
距離別の一覧は下記の通りです。
こちらは区間マイル数によって決定されますが、厳密に区間マイル数を減算するわけではなく、マイル数により区界があり、その区界ぎりぎりでは、同じ地域でもお得になる場合もあります。
ビジネスクラスの都市別一覧
東京発ビジネスクラスの主な都市別に必要なアップグレードポイントとマイル数を一覧にしてみました。以下の通りです。
アップグレードポイントでは、東南アジアと北米・欧州では、2ポイントしか差がないため、次年度上級会員の継続も考えている場合は、長距離ではアップグレードポイントを利用し、東南アジアなどの中距離では、プレミアムポイントの搭乗倍率1.5倍が有効なので、マイル加算率が高いクラスでプレミアムポイントを稼ぎつつ、より消費の少ないマイルでのアップグレードがいいと思います。その場合、よりアップグレードに強いクラス(プレミアムエコノミーG/E)を購入するとアップグレードされやすいと思われます。
また、北米や欧州路線は日本発券では、アップグレード対象路線は高いため、ソウル発券などを利用して、アップグレードできるクラス(最低のHクラス狙い)を割安で購入し、東京からの長距離区間をアップグレードポイントとして利用するというのが最も効率的かと思います。欧州発券のプレミアムエコノミーも時期と購入期間によっては割安な場合もあるので、それを利用する方法もあります。北米では西海岸と東海岸ではポイントは同一ですが、マイルでは西海岸の方が3,000マイルお得です。
最後に
2017年度は44ポイント付与されましたが、残り2ポイントとなってしまいました。残りは国内線のアップグレードにも使用できないため、プレミアムメンバー限定の特典として、1アップグレードポイントを1,000マイルに変換するキャンペーンがあるため、2,000円分のスカイコインに交換することはできますが、アップグレードとして使い切ることができませんでした。今年度は、初めてアップグレードポイントの余りを出してしまいました。そうは言っても、夜行便などのフライトをプレミアムエコノミーからアップグレードしたので、快適であり、個人的にはそれほど良かったです。2018年度はマイルとアップグレードポイントをうまく使い分けて、さらにより快適な移動ができるようにしてみたいと思います。