ANAの海外発券プレミアムエコノミーの2020年版を発券地別に比較してみましたので、お伝えします。
海外発券のメリット
海外発券のメリットは人によってポイントは異なりますが、おおむね下記のような点がメリットとなります。
上位クラスが安い
予約の変更がフレキシブル
日本国内線が格安で利用可能
上位クラスが安い
上位クラスはエコノミークラスではビジネスクラスにアップグレード可能な運賃(Hクラスなど)やプレミアムエコノミー(Eクラス)、そして場所によってビジネスクラス運賃もお得となっています。
そして、上位クラスはマイルの積算率が高く、結果的にプレミアムポイントの積算も高くなり、マイル修行に最適と言えます。
予約の変更がフレキシブル
上位クラスが安いことに付随しますが、上位クラスは取り消し手数料や予約の変更手数料が安いです。
海外発券の場合、日本発のチケットと組み合わせて利用する他、日本行き(海外発券から見て往路)と日本発(海外発券から見て復路)の日程に間が長くなることが多く、その間に急遽予定が入ったりすることもあり、変更手数料が安いと重宝します。
日本国内線が格安で利用可能
訪日した人に全国各地に手頃に言ってもらえるように国内線区間の運賃が安くなっています。
東京と大阪間は実質無料であるほか、他の都市では1区間5,000円程度であります。その一方でマイル積算率は100%とこちらもマイル修行に向いています。
さらに、東京で途中降機が可能なため、海外から帰国した日はそのまま帰宅し、翌週末に国内を往復ということも可能です。
海外発券では東南アジア・オセアニアがねらい目
海外発券においては東南アジアやオセアニア(今のところオーストラリア)がねらい目と言えます。
理由としては以下のとおりです。
同一目的地でも1日2便以上就航
路線倍率が1.5倍
時差が少ない
空港と市街地のアクセスが便利
同一目的地でも1日2便以上就航
1日2便以上すなわち、ダブルデイリーやトリプルデイリーと言われていますが、同一都市で1日2便以上あると現地出発時間と日本出発時間に選択肢ができ、より海外滞在時間を延ばすことも可能ですし、逆に短くすることも可能です。
また、提供される座席数が増えるため、最安運賃で予約確保しやすくなるメリットがあります。
路線倍率が1.5倍
路線倍率とはプレミアムポイントを積算する際に地域ごとに設定されている倍率です。スポーツでいうハンデのようなものであり、近距離利用が多い人にもプレミアムポイントを貯める動機を与えてくれます。
東南アジアやオセアニアは3,000~5,000マイルであり、搭乗倍率1.5倍を適用すると4,500から7,500マイルと欧米に行くのに匹敵する一方で時間は短くて済むという合理的なルートとなっています。
時差が少ない
日本との時差はなしか2時間程度であり、短期間の旅行が主体ではありますが、余計な時間計算をしなくてよいほか、夜は自然と寝つきが良くなるため、週明けに疲れを持ち越しにくくなります。
空港と市街地のアクセスが便利
空港と市街地が地下鉄や高速鉄道で直結しており、タクシーでの法外な請求や空港の外に出るまでに時間のロスがないのも良いところと言えます。
日本発行のクレジットカードでも改札でタップすればそのまま、スイカのように乗車できるアクセス鉄道も最近はあり、一段と便利となっています。
3都市を比較
以上のようなメリットを満たす3都市をピックアップしてみました。都市は下記のとおりです。
バンコク
クアラルンプール
シドニー
各都市とも時差は2時間以内、空港直結の地下鉄または鉄道があり、1日2便以上の設定が羽田空港・成田空港からあります。
この3都市発のプレミアムエコノミーEクラスで往復かつ、日本国内線(羽田⇔沖縄)を追加して試算してみました。
時期は新型コロナ禍が終わっていることを期待したい2020年12月となります。
バンコク
バンコク線の魅力は1日5便あるほか、街が大きく楽しめるスポットが多い点と言えます。ホテルは以前よりは高くなったものの、欧米ほどでもないのも良い点と言えます。
クアラルンプール
クアラルンプール線は羽田と成田にそれぞれ1往復あり、うまく使い分けをすれば日帰りも可能です。また、都心部までは高速鉄道で約35分にてアクセス可能です。最大のメリットはホテル代が安いため、ホテルの宿泊数稼ぎも適しています。
シドニー
3都市では最も遠い都市であり、気候が日本とは逆になるため、12月に行けば真夏であり、寒い思いをしなくてよいのもいいかもしれません。アジアとは違う魅力があり、海外旅行に行った感が3都市では一番強いかもしれません。
現在、増便を延期していますが、1日2便体制となるとますますアクセスが便利となります。
3都市の運賃、利便性、その他を比較
3都市のチケットを比較は下記のとおりです。赤塗が3都市で最も優れている点であります。
都市名 | バンコク | クアラルンプール | シドニー |
---|---|---|---|
運賃(円) | 137,436 | 121,261 | 151,534 |
クラス※1 | E | E | E |
プレミアムポイント | 13,342 | 14,750 | 19,234 |
単価(円/PP) | 10.30 | 8.22 | 7.88 |
便数※ | 5便 | 2便 | 2便 |
羽田タミ | T3 | T3 | T2 |
運賃はクアラルンプールが最安となります。便数ではバンコクが最多であり、一度に積算できるプレミアムポイントはシドニーが最多となります。あわせて、比較的運賃も安いため、単価もシドニーが一番となります。
これはおまけですが、羽田空港から出発する場合のターミナルについてはシドニーのみ第2ターミナルを利用できます。最新の設備のターミナルとラウンジを利用できるため、これは一番メリットがあるかもしれません。
最後に
海外発券3都市を2020年版で比較してみましたが、傾向に大きな変化はありませんが、バンコクは便数が多く、意外とマイル修行にも向いていると言えます。
また、シドニーはダブルデイリーとなったため、予約が取りづらいから変わり、アクセスしやすくなるかもしれません。
新型コロナが収束し、世界全体に落ち着きがでたら、利用するのも良いかもしれません。