ANAのプレミアムエコノミークラスは2018年末にいきなり、運賃改定に伴い、Nというクラスが新設され、これまで聖域とされていた100%加算が70%加算になり、しかもビジネスクラスへのアップグレードをできないという、プレミアムポイント修行をする人には、悲観視する意見も多いのですが、実際そうなのか検証してみました。
ANAのプレミアムエコノミーの予約クラス
ANAのプレミアムエコノミーはこれまで、EとGクラスであり、ともに100%加算であり、割引運賃はEクラスが担ってきました。クラスが2つしかないため、発券地によってはとても運賃が安いにもかかわらず、プレミアムポイントは大きく積算できるため、PP単価が良いクラスとマイル修行をする人には認知されていました。
しかし、2018年末にANAは突然、プレミアムエコノミークラスにNクラスという70%加算で、しかも、ビジネスクラスにアップグレードをできない予約クラス設定しました。
こうした背景には、エコノミーの高い運賃やビジネスクラスへのアップグレード対策が考えられますが、いきなりの変更に動揺された方も多いと言えます。
実際のプレミアムエコノミークラスはどうか
2019年のANAと言えば、ホノルル線にエアバスA380が就航し、大きな話題となり、貯めたマイルでハワイに行くことができるキャンペーンも実施され、焦点はそちらに行っています。実際、大手ブロガーなどのファーストクラスをマイルで発券して記事などがおおく、お祭り騒ぎとなっています。
そうしたなか、以前からPP単価の安い、クアラルンプール発券のプレミアムエコノミー東京往復を検索してみました。
旅程
ゴールデンウイークあとの6月(ハワイ線で盛り上がっている時期)にクアラルンプール発券で、東京とのプレミアムエコノミーを検索してみました。
具体的には6月9日日曜日にクアラルンプールを出発し、同日に羽田に到着し、6月15日の土曜日に羽田からクアラルンプールに出発するルートです。
70%加算のNクラスの運賃は
最安のプレミアムエコノミーの運賃はNクラスであり、運賃は83,430円となっています。このクラスではビジネスクラスにアップグレードできないクラスのため、プレミアムエコノミーに着席するしかないクラスと言えます。
100%加算のEクラスの運賃は
同一の旅程でのプレミアムエコノミーEクラスの運賃を検索してみました。運賃は89,030円であり、その値差は6千円弱であり、30%の積算率の格差からするとお得と言えます。また、アップグレードができるため、上級会員に付与されるアップグレードやマイルでのアップグレードも可能であり、お得と言えます。
Eクラスの積算マイル・プレミアムポイント
Eクラスでの積算マイルとプレミアムポイントは下記のとおりです。
フライト | 区間マイル | 積算マイル | PP | ||
---|---|---|---|---|---|
6月9日 | KUL | HND | 3,338 | 3,338 | 5,407 |
6月15日 | HND | KUL | 3,338 | 3,338 | 5,407 |
合計 | 6,676 | 6,676 | 10,814 |
積算マイルは6,676マイルであり、プレミアムポイントは10,814PPとなります。PP単価は8.26円/PPであり、過去のPP単価最高クラスからすると割高ですが、一気にPPポイントが獲得できる国際線としては割安と言えます。
最後に
ホノルル路線に目が行きがちですが、クアラルンプール路線では、JALとの競合もあり、運賃は大きなカギであり、プレミアムクラスでのNクラスで改悪と落胆せずに地道に検索すると良い運賃もあると言えます。