航空各社の国内線の2021年の冬スケジュールが発表となり、JALがファーストクラスの新たな路線設定をするなど華々しいもありますが、気になる点をまとめてみました。
ANA国内線 2021年度下期輸送計画
ANAプレスリリースより
主力幹線である新千歳と福岡は1往復増便している一方で、中部と福岡発の地方都市間の路線を中心に減便となっています。
特筆すべき点としては※2の注釈であります。
※2 当該路線では上記 ANA 便の他に、Peach による就航・増便を予定しております
わざわざPeachによる就航・増便を予定と記載しており、事実上のANAグループ便からPeachへの移管ということを指しています。
一方で、同日のPeachのプレスリリースでは下表のように説明をされています。
Peachプレスリリースより
ANAが減った分、ほぼPeachが増えるという状態となっています。
一見すると経済低迷の中でコロナ禍で打撃を受けいてる中で、生活費での比率の高い携帯電話料金は楽天など新規参入に流れるのを阻止するために通信料の高いソフトバンクブランドから安いワイモバイルへ移行させて自社内に利用者をとどめようとする作戦にも似ています。
しかし、発着枠を返上しないために、需要の厳しい時代を低コストで維持しているようにも感じ、発着枠 > サービスというようにも見えます。
もちろん路線があってこそ、色々なところに行けるので路線が多い方がいいので、まだ選択肢があるのはましかもしれません。
一方で、今回の路線はPeach運航のANAコードシェア便については触れられておらず、このままいけばマイル積算もプレミアムポイント積算もない状態であり、こうした点にメリットを感じる場合は現時点では大きな打撃とも言えます。
今後、ANA便が付く場合でも中部国際空港ではANAのマークがない飛行機だらけとなり、国際線もほぼない状態となり、不思議な時代が続くこととなりそうです。
コードシェア拡大における上級会員への優遇は
LCCのPeachはものクラスであり、ANAコードシェア便と言ってもプレミアムクラスの選択はできません。もちろん、そもそもプレミアムクラスのない路線はANAグループ運航便でもスターフライヤーやエアドゥ運航路線でもないのは一般であります。
しかし、搭乗手続きや各サービスの劣位を考えると上級会員には何かしらの特典があってもいいかもしれません。
例えばアルコール含めたドリンクを何本でも自由にもらえるフリードリンク券が同条件と一緒に発券されるなどがいいかもしれません。
コードシェアの座席数、上級会員の乗る機会、飛行時間など考えると影響は効果的と想定されます。もちろん、持ち帰り対策でプシューと開栓するなどもありかもしれません。
まさにレッグスペースのレとミールのミがないスモモのように甘酸っぱいプラムクラスとなりそうです。
最後に
路線維持のためにコントロールしやすい連結子会社のピーチに移管して低需要を低コストでカバーするのは企業としてはベストと言えますが、あまりやりすぎると利用者離れやブランドイメージに影響もあるので、やり方とやる範囲が需要かもしれません。
一方で、これまで行けなかったような路線でマイルが積算できるとなると乗ってみたいところではありますが。