スウェーデン第二の都市であるヨーテボリ・ランドヴェッテル空港にあるスカンジナビア航空のラウンジを訪問しましたので、お伝えします。
基本情報
オープン時間
開館:SAS定期始発便のおよそ60分前
閉館:SAS定期最終便のおよそ30分前
設備
温かいお料理と冷たいお料理を揃えたセルフサービスのビュッフェ温かいお飲み物と冷たいお飲み物(アルコール飲料およびノンアルコール飲料)Wi-Fi(無料)、SASアプリで読める雑誌とデジタル新聞、無料でのデスクトップPCとプリンター、電話室、Guest office、トラベルサービス、お子様のためのキッズルーム
ヨーテボリ空港の同ラウンジはシャワールームがない以外は、各地のSASラウンジと比較してもフルスペックと言えます。そして、それぞれのサービスがスタイリッシュである事を実際利用するとわかります。
場所
ヨーテボリ空港ホームページより
チェックインフロアから上階に上がり、手荷物検査を受けた後に比較的近くにあります。隣にはMenzies Aviation Lounge.があります。注意点としては、シェンゲン協定内にあるため、あまりないと思いますが、非シェンゲン協定国に出発の場合は、パスポートコントロールをラウンジ滞在後、同ゲートを超える必要があるため、ゲートには余裕を持って行く必要があります。
アクセス基準
スカンジナビア航空は門戸が広いと言うか、色々な条件でラウンジを利用することができます。
無料でアクセス可能な基準
SAS PLUS運賃、SAS Business運賃、EuroBonusダイアモンド、ゴールド、シルバー会員(繁忙期は土曜日のみ、マイル加算をEuroBonusする必要あり)、スターアライアンスファースト・ビジネスクラス搭乗、ヴィデロー航空・ビジネス、スターアライアンスゴールド会員(スターアライアンス便に限る)、アイスランド航空Saga Gold会員(アイスランド便に限る)
有料でアクセス可能な基準
SAS Go運賃、SAS Go Light運賃で搭乗の場合、30 EURまたは46 USD(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン通貨も対応)をセルフチェックイン機またはカウンターで支払うことでアクセスできます。また、オンラインチェックインの際にネットでアクセス権を購入すると20%引きとなります。
スターアライアンスゴールド会員であれば、スカンジナビア航空をはじめとするスターアライアンス便を利用する場合であれば、エコノミーでも会員証を提示すれば、問題なく利用できます。
ラウンジレポート
入口
ラウンジの入り口は少々派手ですが、中に入るとスタイリッシュさ満載です。受付はベテランと言うよりは固い言い方をすると時限的な雇用のスタッフ(大学生のアルバイトに近いような北欧らしい女性スタッフ)であり、素朴であり、なかなかであります。
受付横には、自分でチケットを予約可能で、搭乗券を発券するスペースもあり、海外発券を繰り返している場合にはとても有益と言えます。
ラウンジ全景
ラウンジは2面ガラス張りの採光とフルスカンジナビアデザインであり、とても印象に残るラウンジです。冬場は暗い日が続く中で、開放感を演出しつつ、目に優しい色とラウンドと直線を利用した家具はとても癒されます。
IT系設備
現在では、ラウンジの利用の目的として、Wi-Fiによる動画のアップロード、スマホなどのガジェットの充電、高速なネット検索が必要条件でありますが、同ラウンジにおいても、それは十分満たされています。
電源コンセントはヨーロッパタイプであるもののUSB端子があり、USB経由で充電も可能です。また、PCについては、足元までガラス張りのカウンターに設置されており、ディスプレイで目が疲れたら、駐機している飛行機を眺めて、目を休めることもできます。
また、Wi-Fiについては、スマホでアクセスするとパスワード要求画面がすぐに表示され、レスポンスもよいです。
また、レガシーではありますが、雑誌類も豊富です。
トイレ
トイレはラウンジ内にありますが、一か所のみです。スウェーデンらしく男女兼用です。トイレ内部は日本人が発想できないようなタイルの色調とランプ、そして、絵画があり、単なる用を足す場には感じませんでした。
電話ブース・ゲストオフィス
当ラウンジで感心したのが、電話ブースとゲストオフィス(商談ルーム)です。日本では携帯電話が普及し、個室空間である電話ボックスが淘汰されており、その代替として電話ブースは設置されていますが、インターネットカフェのシャワールームのように立ってしか居られない空間ですが、同ラウンジの電話ブースはきちんと腰かけて、家族と話す、または、ビジネスでの通話をしっかりするスペースが設けられており、このブースだけでもスタイリッシュと言えます。
また、ゲストオフィスは決して広くはありませんが、1on1で心が通じる商談や会話ができるブースであり、日本でもこうしたスペースが普及すると景気が良くなるのではないかと思ってしまいました。
キッズルーム
家族や子供を大事にしない企業は持続的な成長はできないと言う考えが日本にもようやく浸透し始めていますが、同ラウンジでも小さいながらもキッズルームはあります。正直言うとキッズルームから幼児の声が響きますが、同ラウンジでは自然とその声も許容されてしまいます。全体の包み込み感が国によって違うのかもしれません。
フード・ドリンク
正午に差し掛かるぐらいからラウンジに居ましたが、ラウンジでは、フード・ドリンクともにきちんとしていました。
ヘルシーなのか、野菜主体のメニューが多いですが、ミネストローネスープなどもあり、温まることもできます。
ドリンクについては、ソフトドリンクもアルコールもあります。
アルコールについては北欧と言えば、デンマークを代表するカールスバーグのビアサーバーがありました。
そして、合理的なのはワインがボトルん゛ワインクーラーに置かれているのではなく、サーバーになっているのは驚きました。初めて見た時は別種類のビアサーバーが置かれているかと思いましたが、ブロンドの若いスタッフに尋ねると「ワインはこれですと」と回答され、さらに、こっちが赤でこっちが白と説明までされました。
温度コントロールや空き瓶になっていることの察知が遅れて、飲みたい人に不便をかけない点では、とても合理的なシステムと判断しました。
勝手に星評価
今回も勝手に星評価してみました。
項目 | 星評価 |
設備の充実度 | ★★★★★★★★★☆ |
清潔度 | ★★★★★★★★★★ |
広さ・寛ぎ度 | ★★★★★★★★★☆ |
ラウンジ内の雰囲気 | ★★★★★★★★★★ |
係員の対応 | ★★★★★★★★★☆ |
フードの充実度 | ★★★★★★★★★☆ |
ドリンクの充実度 | ★★★★★★★★★☆ |
独自性 | ★★★★★★★★★★ |
100点満点で言うと94点です。
やっぱり独自性が強く、素直にその心地よさが受け入れられるのはなかなかあります。豪華さを評価軸とせず、過去の経験から培ってきた、心地よさ、デザインの美しさを持っているからこそのラウンジと言えます。
最後に
空港ラウンジと言うと、利用者にわかり易い満足を提供するため、大理石やレザーのソファーなど提供し、食べ応えのある味付けの濃い肉料理が多いですが、当ラウンジでは、その逆方向ではありますが、決して満足感は低くないのは、北欧らしいおもてなしがあるからと言えます。
これまで、コペンハーゲン、ストックホルム、オスロの同社のラウンジを利用しましたが、いずれも満足がいくものであり、年々バージョンアップしており、同社ラウンジ巡りを日の長い夏にしてみるのも面白いと思ってしまいました。
滑走路越しに見える針葉樹の景色にも目が癒されます。