よく耳にする海外発券ですが、その内容と意義を知ると、航空券の買い方を変えてしまうぐらいのインパクトがあり、使いこなせば旅が安くなり、豪華になり、ライフスタイルを充実する一つとなるかもしれないのでまとめてみました。
- 海外発券とは
- 海外発券のメリット
- 海外発券のデメリット
- 海外発券の安さは2種類
- 使い方次第では数万円のチケットでビジネスクラスにアップグレードも
- マイル修行には海外発券を活用すべき
- 海外発券が安い都市
- 海外発券が安い航空会社
- 海外発券はどうやって始める
- 海外発券のチケットの買い方
- ANAとJALのホームページでの海外発券の検索・購入方法
- JAL
- 最後に
海外発券とは
海外発券とは文字通り、日本以外の国・地域からフライトをスタートすることを言います。ソウルから東京の航空券を買ったり、ロサンゼルスから東京を経由してシンガポールまでの片道チケットを買ったりすることも海外発券となります。ニューヨークからパリまでの航空券も海外発券となります。
海外に住んでいる人から観たら、日本発のチケットは海外発券になります。
世界には200近い国があり、さらに無数の都市があり、空港もあります。航空券は世界一律ではなく、各国の購買力や政策などにより、出発する都市によって運賃は異なります。
航空券は目に見えないサービスのため、例えは難しいですが、正規ルートでは高いものの、為替差損益を活用した並行輸入に近いかもしれません。
海外発券のメリット
安さ
海外発券の源泉は安さにあります。Japan as Number Oneという本が出版され、バブルが到来し、それが弾け、世界2位の地位も退き、シンガポールや中国の方が金満に見えますが、それでも豊かな国なのか航空券は高いです。
日本以外の全世界の航空券は安いくらいであり、海外発券を利用した方がメリットはありそうです。
下記の例は日本発シドニー往復とシドニー発日本往復のプレミアムエコノミーの比較です。
↑ 羽田発券
↑ シドニー発券
同じ予約クラスのEクラスで比較すると日本発は約24万円、シドニー発は約15万円と約9万円も安くなります。
頻繁にシドニーに行くようであれば、途中からシドニー発券を利用して、コストを削減することもできそうです。
予約変更手数料やキャンセル料が安い
海外発券のメリットとしては、日本発のチケットと同等かそれ以下のチケットでも融通が利く点にあります。
例えば、日本発の割引エコノミーでは、予約変更不可、キャンセル料3万円がかかるケースがありますが、海外発券では変更手数料5千円、キャンセル料1万円とやすく済むケースもあり、プライベートな予定変更があっても対応しやすいところがあります。
日本での途中降機(ストップオーバー)が可能なケースが多い
海外発券は海外発日本往復と言うケースだけでなく、海外発東京経由海外着と言うケースもあります。家が日本にあり、日本を通過して海外の目的地に行くのは結構時間がかかります。
週末しか休みが取れない場合、こうした旅程は4-5日かかり、非現実的です。しかし、日本で途中降機(24時間以上の滞在)が可能となれば別です。
例えば、5月初旬の週末にヨーロッパから東京に戻り、翌週末の金曜日にシドニーに移動するとなると旅程が分割できるため、長期の休暇が必要なくなります。
こうした制度を利用して時間を有効活用ができるのも海外発券のメリットと言えます。
組み合わせで短期滞在が可能
ご存知かもしれませんが、日本発券の安いチケットの場合、現地での滞在期間に制限があるものが多いようです。特に最低滞在期間は2日から3日必要なケースがあります。
言い換えると3連休やそれ以上の連続休暇が必要となります。
しかし、海外発券の場合、日本からアクセスするチケットと日数のカウントは別であり、縛りがなくなります。
日本からアクセスして数時間後に日本行きのフライトに搭乗することも可能となります。到着後、空港を出ずに再び乗ってきた飛行機で日本に帰るという人もおり、マイル趣味の世界ではタッチと呼ばれています。
後述しますが、キャリアによってはできないケースもありますが、ANAとJALではこうした短時間滞在が可能であります。
海外発券のデメリット
安くて自由度が高い海外発券ですが、気を付けないといけない側面もあります。下記がそれにあたります。
現地に行かないといけない
海外発券は発券する都市から旅程を開始しないといけないため、まずはその都市まで別のチケットを利用して必要があります。そして、最後、日本に帰国する場合も日本までのチケットが必要となります。
詳しくは方法を後述しますが、これらチケットを用意する手間としてはデメリットと言えます。
複数発券したチケットを跨いで利用できないケースも
航空会社によっては下記のような発券を無効とする場合があります。
① 1/1 HND-JFK JL便
② 1/2 JFK-HND JL便
③ 2/7HND-JFK JL便
④ 2/8JFK-HND JL便
色の違い異なる発券を行った各旅程となります。
「JL便を4回利用していただきましてありがとうございます。」と言うところですが、発券の仕方が問題あります。
本来のルールですと、①と②の組み合わせで購入し、次は③と④の組み合わせで次に購入するのが本来ですが、最低滞在期間の短いチケットは高額であり、色分けのように最低滞在期間を長く設定している旅程のチケットを組み合わせた方がメリットはあります。
しかし、こうした方法を許容しない航空会社もあるので注意が必要です。日本のキャリア(ANAとJAL)はこうした利用は可能であり、海外発券のメリットはあります。
途中棄権は禁物
海外発券は一度の旅程で消化できないため、先の予定まで確保する必要があります。海外発券の旅程をスタートさせて、日本にたどり着き、日本発券と比較して十分に元は取ったからと言って、残りをドロンすると後々、痛い目に遇うことがあります。
航空券のルールとしてその旅程を全うしてこそ、安い運賃が成立するというものであり、それを途中で頓挫して、搭乗しない場合はペナルティが発生する場合があります。
ペナルティの内容はその会社のフライトに今後搭乗できないなど痛い目に遇う可能性があります。
航空会社からすると座席を開けているのに搭乗するか搭乗しないかわからない状態を出発で迄引き伸ばし、結局空席のシートを作ってしまうことにもなり、ロスが大きいようです。こうしたことからも途中棄権は絶対にやめた方が良いでしょう。
海外発券の安さは2種類
海外発券において、安さは2種類に分類できます。一つは地の安さと言うか、フルフェア運賃などが絶対的に日本発と安いと言うものがあります。これは海外発券のメリットであり、いつでも安く、為替変動で円高となれば、さらにメリットがあります。
過去の海外発券はこれが主体でしたが、航空会社のマーケティングがより細かくなり、地域・期間限定のキャンペーンが台頭しており、平時ではあまりメリットが少なくなっています。
一方で期間限定のキャンペーンは予約変更やキャンセル高額のリスクはありますが、パンチが効いているメリットもあります。
下記のリンクはかつて実施されたとんでもなく安いキャンペーンの例です。
二つの特性を把握して、予約クラス、変更手数料、有効期間など吟味して、自身にとって最適なプランを選ぶことが最適と言えます。
使い方次第では数万円のチケットでビジネスクラスにアップグレードも
海外発券の醍醐味は安い運賃でチケットを購入し、マイル積算ができるだけでなく、ビジネスクラスにマイル等を利用してアップグレードできる点にあります。
日本発券と比較してビジネスクラスにアップグレードできる運賃が安く、マイルを保有していれば、こうしたUG可能なチケットをビジネスクラスにアップグレードできれば、わずか数万円でビジネスクラスに搭乗することができます。
これが海外発券を利用したくなる源泉とも言えるところであります。
マイル修行には海外発券を活用すべき
以上のように海外発券のチケットはフレキシブルで日本発よりも安くメリットがあります。一方でマイル積算は日本発券と変わらず、安さを考えるとステータスポイントを積算する「マイル修行」効率的であり、本領発揮となります。
そうした意味からもステータスポイント単価が至上となる中で、海外発券は有効な解決策と言えます。
海外発券が安い都市
海外発券でそのメリット(言い換えると安い)がある都市は下記のとおりです。
ソウル、クアラルンプール、マニラ、バンコク、コロンボ
ブタペスト、マドリード、バルセロナ、オスロ、パリ、ブリュッセル
各アライアンス、各クラスともに上記都市は安いルートであることが多く、魅力的です。この都市に加えて、エアラインの選定も重要になりそうです。
しかし、上記は一例であり、世界中に安い都市は散らばっており、前述のとおり、キャンペーン運賃となれば、どこでも安い海外発券の都市となり得ます。
海外発券が安い航空会社
次に航空会社を見てみましょう。特に空の旅を快適に過ごす、マイル修行両面において、利用価値の高いビジネスクラスやプレミアムエコノミーが安いところに焦点を当ててみます。
スターアライアンス
シンガポール航空
ANAなどが加盟するスターアライアンス系の航空会社では地域により異なりますが、シンガポール航空が狙い目な航空会社と言えます。サービスでは世界一を誇り、高そうに見えますが、発券地によってはかなりお得な航空会社です。
同社はベースの運賃で安い地域と期間限定のキャンペーンで安く、それをうまく活用するのがベストです。近年は期間限定のキャンペーンが多く、時期によっては目玉が飛び出るようなキャンペーンもあったりします。
安い地域としては香港、マニラ、インド各都市があります。香港はビジネスモデルが似ているワンワールドのキャセイパシフィック航空に対抗で安くすることもあります。現在はデモや新コロナ等により、あまり実施されていないようです。
エアチャイナ
エアチャイナ(中国国際航空)はソウル発や欧州発などオールラウンダーと言えます。そして、日本発も安かったりするため、マイル修行をする際にスタートのチケットとして選択する人も多いようです。
ただし、サービスについては意見が分かれ、マイル修行の場合にはコストに対して効率良く、ステータスポイントが貯められるビジネスクラスを利用する人が多いようです。
SARSや新コロナウィルスなどのパンデミックで多く影響を受けるため、リスクの見極めが必要です。
LOTポーランド航空
ヨーロッパの航空会社ではLOTポーランド航空が安く、ソウルから欧州に、ヨーロッパ各地から日本を含めた東アジアが安くなっています。LOTポーランド航空はポーランドの航空会社ですが、ハンガリー・ブダペストも拠点としており、ソウル=ブダペストに直行便を運航していたりします。
前述のとおり、ブタペスト発券は各キャリアが安い都市でもあり、この直行便を活用して、限られた時間で組み合わせるのに適しています。
ターキッシュエアラインズ
同社は世界で最も就航地のむ多い航空会社であり、南極とオーストラリア大陸以外はすべて就航し、ほぼすべてをイスタンブールで接続しています。特に大西洋を渡り、さらにユーラシア大陸を東西するようなチケットが安く存在します。
マイルの積算率ではビジネスクラスで100%という渋い面もありますが、安い路線が多く、活用方法はありそうです。
ANA
以上のように海外の航空会社だけ安いようですが、ANAも海外発券では安いところもあります。
超有名な場所としてはクアラルンプールであり、エコノミー、プレミアムエコノミー、ビジネスともに安く、ステータスポイントの獲得狙いに同便に何人ものマイル修行者が搭乗していたりします。
その他ではシドニー発券が安く、エコノミー、プレミアムエコノミーが安く、羽田を飛び越えて欧州往復も利用価値がありそうです。
欧州方面ではエコノミーは欧州各地(パリやブリュッセルが安く)、ビジネスではANAは直行便が就航していませんが、ドイツ各都市やウィーン、ブリュッセルを経由するブタペスト発券が比較的安くなっています。
ANAの場合、ビジネスクラスは一部を除いて高く、マイル修行となればビジネスクラスにアップグレードできるエコノミークラス、プレミアムエコノミーがベストです。
ワンワールド
ワンワールドは加盟している航空会社は少ないですが、海外発券では安いキャリアはスターアライアンス並みにあります。
カタール航空
カタール航空はシンガポール航空と双璧をなすぐらい、サービスに定評のある航空会社であり、特にビジネスクラスは世界一と呼ばれる完全個室のQSuiteをかなりの路線で提供しています。それに搭乗するだけでも価値がありそうです。
カタール航空は欧米やアジアのキャリアと比較すると中東ドーハを経由するため、直行便が利用できるキャリアと比較すると移動時間では不利となります。
一方で、地産地消も言える燃料とオイルマネーを活用し、豪華な機材を買い揃え、巧みなマーケティングで直行便キャリアから利用者を獲得しています。
飛行時間が長いならば機内を快適に、時間が長いならばその分安く、と言ったところでしょうか。
カタール航空はアジア東岸(日本含む)から欧州、北米まで安く、特にビジネスクラスの安さも世界一とも言えます。
マレーシア航空
マレーシア航空はハブであるクアラルンプールを中心として、アジア・オセアニアに展開しているキャリアです。
以前は欧米や南アフリカにも展開していましたが、度重なる悲劇などにより、現在、欧州路線はロンドン線のみとなっています。
マレーシア航空利用の真骨頂はクアラルンプール発券ではなく、東京発券やソウル発券、台北発券など東アジア発券の東南アジア各都市(バンコク、ホーチミン、ハノイ、マニラ)と言えます。
一度、クアラルンプールまで南下した後、そうした東南アジア各都市まで北上するため、時間はかかりますが、その分トータルの飛行距離は長くなり、マイル修行に最適と言えます。
スリランカ航空
スリランカ航空はスリランカの第一の都市であるコロンボをハブとするアジア主体のキャリアです。成田の他、上海に就航しており、上海発券は時々驚くべき安さのビジネスクラスがあります。
上述のとおり、コロンボは海外発券の安い都市であり、そこまでのアクセスに活用することもできます。ドバイ向けも安いことも多く、定期的にチェックしてみるのが良いかもしれません。
JAL
JALは海外発券で安く、利用できる地域も多くあります。クアラルンプール発券や北米発券も安く、結構選択肢は多いと言えます。
そして、JAL特有なのはソウル発券の東京経由東南アジア往復のプレミアムエコノミーやビジネスクラスが安い点が最も際立つ点と言えます。
ANAでも過去にはこうしたルートはありましたが、現存せず、JALではあり、これは結構活躍できそうです。
マイル修行と言う観点では、ビジネスクラスにアップグレードできるエコノミー・プレコアムエコノミーが多いANAとビジネスクラス自体が安いJALという印象があります。
スカイチーム
日本の航空会社で加盟しているところがないため、認知度が低いスカイチームですが、アライアンスとしては着々と実力を向上させています。そうした中で安いキャリアをまとめてみました。
中国東方航空
中国東方航空は上海浦東空港をハブとするキャリアであり、中国ビッグ3(中国国際航空、中国南方航空、中国東方航空)の一画であります。アフリカと南米以外は就航しており、新型機材(B787、A350両方)も導入しています。
安い地域はアジア内、欧州方面など多岐にわたり、スターアライアンス、ワンワールド一択では実現しえない安さもあり、スカイチーム修行も加えたくなるくらいです。
サウジアラビア航空
サウジアラビアと言うとビザが必要であり、仕事の用事がなければ行けない国と言うイメージがありましたが、2019年からオンラインでビザ申請も可能となり、今後はアクセスしやすくなる国です。
その国のフラッグシップキャリアである同社はアテネ発券東南アジア行き(クアラルンプール、マニラなど)が極安となっている時期があったりします。
エールフランス/KLM
日本への就航の歴史も深く、世界的にも有名な航空会社でありますが、発券地によってはかなり安かったりします。
サービスもさることながら、デルタ航空のマイレージサービスであるスカイマイルでは積算率が高くそうした魅力もあります。
欧州では先述のとおりブタペスト発券が安いほか、北欧発券、アジア発券ではソウル、中国各都市が安いようです。
マニアックな例では以遠権路線として、ジャカルタ=クアラルンプール、デンパサール=シンガポールをKLMが運行しており、ジャカルタ=クアラルンプールではビジネス片道が1.6万円破格であり、面白い活用方法もあります。
海外発券はどうやって始める
海外発券は前述のとおり、現地までのアクセスのチケットが必要です。日本は島国であり、釜山など一部を除き、飛行機で行く必要があります。
冒頭記載したとおり、日本発のマイルが貯められそうな航空会社の運賃は高く、折角の安い海外発券の旨味が薄くなってしまいます。そこで、どうやって始めるかをいくつかの方法とその特徴をまとめてみました。
LCCのチケットを利用する
エアアジアやジェットスターなど日本に就航している格安航空会社(LCC)は運賃が1フライト1万円以下と言う時もあり、もっともよい手段とも言えます。基本的には片道であり、海外発券のチケットを使い切って、帰る時にも活用できそうです。
デメリットとしては海外発券地に行くまでのフライトでマイルが積算されない、機内が狭い(有料座席指定で回避は可能)、悪天候時の対応、行ける路線がアジア中心となってしまうなどがあります。
アジア発券のチケットで海外発券をスタートする場合に、最初の片道だけ利用すると割り切れば安くベストかもしれません。
フルサービスキャリアの片道を購入する
マイルとステータスポイントが貯まり、ステータスによっては優先手荷物検査、ラウンジの利用ができるフルサービスキャリアの片道チケットを購入する方法がありますが、日本発の片道チケットは超高く、この方法は現実的ではありません。
ただし、成田→ソウル、ソウル→香港、香港→シンガポールと乗り継ぐとその合計が日本発片道よりも安くなるケースもあるので、それを利用する方法もあります。
考え方によってはラウンジをたくさん利用でき、色々な航空会社にも搭乗でき、遠回りとなるため、マイルも貯まるとも言えます。
しかし、時間と手間がかかり、どこかの区間で遅延や欠航が発生した場合にどうするか、考えることが多くなります。
一方で、最後の日本への帰国フライトにフルサービスキャリアの片道は比較的安いこともあり、片道を利用すると言う方法もあります。
フルサービスキャリアの往復を購入する
片道がダメであれば、往復で購入する方法もあります。
例えばシドニーに年10回行く計画を立てる場合、前述のとおり複数発券したチケットを跨いで利用できることが前提となりますが、最初の日本からのシドニーのフライトと、最後にシドニーから日本に戻るチケットを日本発券、それ以外はシドニー発券で購入すれば、もっともコストが安くなりそうです。
日本発の往復チケットは有効期間が短く、予定を変えられない運賃ほど安く、逆に有効期間が1年間で、予約変更なチケットは割高となってしまいます。
毎日、シドニーに行き、1か月で10回行くと言う場合は安い往復チケットでも良いですが、1年近くかけて10回行く場合には最初と最後の旅程となるチケットが割高となり、安さを薄めてしまいます。
であれば、期間を分割して2-3か月ごとに日本発券と海外発券を組み合わせることもありですが、海外発券と比較すると高い日本発券が複数回混ざることで、安さが薄まってしまいます。
多少高くても融通が利くチケットを保険として購入するのは有りかもしれません。
マイルを利用した特典航空券を利用
マイルを利用した特典航空券は税金や空港使用料は発生するものの、無料(原価はかかっていると思いますが)であり、コストメリットは大です。
JALでは片道で発券でき、ANAでは往復必須となりますが、1年間有効で予約変更もできます。コストが安く、スケジュールに融通が利く点は他の手段よりも優れています。
しかし、特典航空券には特典枠と言うものがあり、有償チケットと比較すると人気の時期や曜日は予約が取れないと言うデメリットもあります。
また、マイルやステータスポイントが貯まらなく、時間の有効活用と言う面では不利であります。
閑散期にスタートさせるなど工夫すれば、一番お金がかからずにスタートでき、時間があれば計画よりも余計に海外発券して往復しても、日本発券を買うより安く、ステータスポイントなどの目標もカバーできます。
どの手段でもリスクはある
以上のように、各手段は一長一短があり、自分の予定や考え方に従って、納得の行く方法を選択すれば良いですが、どの手段でも共通のリスクがあります。
チケットは別切りとなるため、遅延や欠航では次のフライトに乗れない場合の振替の対応は自分でしないといけなくなります。
乗ってきた飛行機で帰るのであれば、遅れて到着したとしても、出発が遅れるだけで問題はありませんが、LCCからの乗り換えとなるとターミナルが異なったりするため、時間がかかる可能性もあります。
フルサービスキャリアの海外発券のチケットの場合、多少手数料はかかりますが変更は可能なので、計画が崩れそうな場合は変更をかけてしまうのも方法です。
リスクを極力回避するか、リスクをとってもコスト重視にするか自分で選択する必要があります。乗ってきた飛行機で帰るのは究極のリスク回避かもしれません。
海外発券のチケットの買い方
航空会社のサイトから旅程を決定し、カードなどで決済してしまえば、購入できてしまいます。
カードによっては不正利用の対策として、あまり馴染みのない地域の航空会社のサイトから高額決済しようとすると不正とみなされることもありますが、カード会社に連絡して一定期間解除してもらう等で対応できます。
ANAやJALではこうしたことがないので、問題ないでしょう。発券後は旅程表を電子と紙で控えをとっておくだけです。
ANAとJALのホームページでの海外発券の検索・購入方法
日本に住んでいるとよく使う航空会社のサイトと言えば、ANAとJALですが、海外発券の検索の仕方は少し違うようです。
ANA
ANAの場合は簡単であり、国際線のページに行き、出発地に海外の都市を入力し、到着に日本の都市を入力して検索するだけです。
運賃も日本円で表示されるため、1ドル=10?円と悩むこともありません。旅程が決まればそのまま決済画面に進み、発券もできてしまいます。
余りに簡単なため、旅程に間違いないか、クラスに間違いないか、海外発となっているかトリプルチェックぐらいして、決済ボタンを押した方が良いかもしれません。
JAL
JALの場合は少し特殊であり、発券する国のJALのサイトに移動しなければなりません。
ちょっと面倒ですが、海外発券であると言うことを意識して発券ができる点や出発地にデフォルトでその都市が入力されているため、何度も検索する場合は便利かもしれません。
運賃は出発地の通貨で表示されます。円を含めた他の通貨へのシミュレーションもできます。
その他サイトは?
その他サイトでは基本的に日本語ページでも英語ページでも出発地に海外の都市を入れて、到着地に日本の都市を入れれば、検索できます。
ただし、ANAのように日本円換算しているところは少なく、通貨コンバーターサイトなどで円換算想定が必要となります。
最後に
当ブログでは海外発券の安いルートをファーストクラスからエコノミークラスまで路線別・航空会社別に記事にしています。古くなっている情報もありますが、昔と変わらず安い路線、キャンペーンを頻繁に実施する航空会社、日本の航空会社(ANA,JAL)などに傾向がわかるかもしれません。
時間がある時に記事を読んでいただければ幸いです。
海外発券を知ることで航空券の買い方が変わり、お得で豊かな旅が実現できるかもしれません。