ANAのニューヨーク、ジョン・エフ・ケネディ空港から羽田空港までの直行便であるNH109便に搭乗しましたので、まとめてみました。
パンナム航空の直行便
同社は1976年にニューヨークJFK空港と羽田空港間にノンストップの直行便を就航させ、世界一のノンストップの定期便を確立しました。そのあと、世界記録の冠は譲ることとなったものの、東京とニューヨーク間のフライトは日米航空会社において、最重要路線として、常に研鑽を続けてきたと言えます。
ANAとJAL ニューヨーク便はどちらが良いか
「ニューヨークに行きたいか? 」という番組も令和の時代に制作されるのかわかりませんが、あの番組のスポンサーがANAであったことは記憶になります。
そのためか、ニューヨーク路線と言うとANAのイメージが強いのですが、ANAがニューヨーク線を就航させたのは、平成3年(1990年)3月9日であります。某番組は1980年以前に開始しております。あわせて、同社ビジネスクラスの前身ブランドの「CLUB ANA」も同日からスタートしています。この影響が強いのかもしれません。
ちなみに、ライバルのJALは昭和41年(1966年)と半世紀以上運航していることとなります。
フライト便数
現在の両社のニューヨーク便を比較すると下記のとおりです。
便数 両社ともに2往復(羽田1往復、成田1往復)
機材 両社ともに全便ボーイング777-300ER
便数は大人の事情もあると言えます。機材は両社とも最重要路線として、座席数、サービスともにベストを尽くしていると言えます。
スケジュール
ANA
羽田便
NH110便 HND10:20-JFK 10:15
NH109便 JFK 18:15-HND21:15+1
成田便
NH 10便 NRT 16:40-JFK 16:35
NH 9便 JFK 10:20-NRT 10:15+1
JAL
羽田便
JL 6便 HND10:40-JFK 10:45
JL 5便 JFK 13:25-HND16:25+1
成田便
JL 4便 NRT 18:10-JFK 18:20
JL 3便 JFK 11:40-NRT 14:40+1
羽田発は両社ともにほぼ朝いちのフライトで同等であります。成田発はJALの方が遅く出発するため、都心からの出発時間が遅くできる反面、ニューヨーク着が18時台となります。
ニューヨークに帰宅の人は帰宅して自宅でリラックス可能ですが、出張の人にとってはホテルにチェックインし、外食しようとするとお店が限られることもあると言えます。世界のニューヨークなので食事と言う点では選択肢はたくさんありそうですが。
ニューヨークJFK空港発は羽田行きについては、ANAはニューヨーク出発が18時台と午前中仕事をして、JFK空港までの渋滞を考慮しても、ゆったりと帰国できます。
一方、JALは帰国当日の予定は帰国日として、成田便と同様に飛行機で移動するになりますが、反面、羽田着が17時前であり、日本各地へのフライトの接続も可能と言えます。
首都圏の人であれば、ANAの方が時間を最大限活用できるといえます。一方で、JALは国内での乗り継ぎ時間に余裕があると見え、全国各地からのアクセスは良いと言えます。
また、両社ともフライトナンバーからみると重要視している路線がわかります。特にJALは全便1ケタ台の番号を振っており、老舗としての意地が感じられます。
コードシェアのアメリカン・ユナイテッドも重要
ワンワールド・スターアライアンスの中でも特に、日米キャリアの関係は親密であり、JVと言う形を利用して、両社どちらでチケットを購入しても両社のフライトをほぼ自由に利用、購入ができます。
また、マイレージにおいても、ボーナスマイルやアップグレードに関するルールなどもほぼ等しく適用されるため、自社マイレージクラブの自社便への依存度が少ないと言えます。(上級会員のアップグレード優先度などは不明ですが)
ANAのパートナーであるユナイテッド航空、JALのパートナーであるアメリカン航空の日本とニューヨークのフライトでコードシェアをしているルートは下記のとおりです。
ユナイテッド航空
成田便
UA78便 NRT 17:00-EWR16:50
UA79便 EWR 11:05-NRT13:55+1
ボーイング777-300ER運航、NH6452/6453便としてコードシェアされています。
アメリカン航空
JALのコードシェア便のみとなります。
コードシェア便まで含めるとANAの方がニューヨーク路線は選択肢が多いと言えます。時間帯としては成田発着に近い時間と言えますが、ペンステーションから鉄道で直結されているニューアーク空港は時間が読みやすいため、利便性も良いと言えます。
座席数ではANAの方が有利であり、全国各地からNYへのアクセスとしてはJALの方が良いと言えます。
ビジネスクラス搭乗記
JFK空港は手狭
JFK空港は世界中から定期便が発着するため、ターミナルも多いといえます。さらに、搭乗口では多くのフライトを裁くために一つのエリアに3つのゲートを設けていることも多く、ゲートから飛行機が見えないこともあります。今回のNH109便もそうであります。かわりにブリティッシュエアウェイズの翼が見えます。
アメニティ
アメニティはアメリカに来たフライトでいただいたアメニティの「グローブ&トロッター」二周目と思っていると、以前からの「ニールズ アンド ヤード レメディーズ」のポーチでした。布製のものであり、コンパクトであります。
偏西風の影響まっしぐらで最短ルート
到着後にFlight awareで搭乗したルートを検索してみると、きれいなアーチ状であります。これはニューヨークJFKから東京・羽田まで追い風の効果もなく、もっとも距離の短いルートを飛ぶことが、最も効率的で最短と言う結果を反映しているとも言えます。
かなりの高緯度を飛ぶのもニューヨーク路線らしいと言えます。
もっとも緯度の高い付近の景色はこんな感じです。
機内サービスはANA品質
14時間のフライトは世界的に見ても長いフライトと言えます。JFK空港までUberを利用しましたが、ドライバーに東京までどれぐらい時間がかかると問われ、14時間と言うと驚かれました。ドライバーは実家のアフリカまで8時間であり、エコノミーでも8時間はつらいらしく、14時間はクレイジーと言っていました。ビジネスとは言いませんでしたが、ビジネスでも14時間は結構長いと言えます。
今回は事前アップグレードを確定していたため、敢えて長時間のビジネスを楽しむ結果となりました。
ニューヨーク発は機内食が楽しみ
ニューヨークを夕方出発することもあり、時間のないビジネスマンにとっては、ぎりぎりまで仕事をして飛行機に乗る人も多いと言えます。機内できちんと食事をいただければ、その日はぐっすりと睡眠、仕事にもいい結果が恵まれると言えます。
日本の航空会社らしい和食を選択するか洋食を選択するか悩むところですが、日本視線としては洋食を選択した方が間違いないと言えます。和食は素材から調理まで日本で施されたものの方が現時点ではベストと言え、それなりに和食の良さをわかる日本人であれば、海外発は粗が見えてしまうため、洋食を選択した方が良いと言えます。もちろん、カロリー制限やメニューを見てどうしても食べてみたい場合は、例外です。
ということで、洋食をお願いします。
アミューズは
バルサミコ風味のマッシュルーム
アプリコットとゴートチーズサラミのカナッペ
であります。長距離路線らしく豪華であります。
前菜は
グリーンアスパラガスリコッタチーズの生ハム巻き
サーモンパストラミ
であります。生野菜の鮮度も抜群であります。ワインで緩んだお腹にも優しい食材であります。
メインディッシュは
USプライム牛フィレ肉のステーキダイアンソース
であります。牛肉ソースとしては珍しい白いソースでありますが、スパイシーで酸味が聞いており、ワインが進む逸品であります。
熟睡はタイムマシーン
フルコースのディナーにより、ワインの摂取量も多かったためか、睡眠時間ながく、8時間ほど記憶がない時間がすすみます。目が覚めるといい時間となり、下町ロケットの実質最終回を見ていると、到着前の食事となります。
東南アジア路線の場合、軽食で終わりとなりますが、長距離線のため、陶器に盛られた和食か夕食を選択できます。
海外発の和食がどれくらいか試すため。和食にしてみました。
メニューは
小 鉢 ぜんまい煎り煮
主 菜 銀ひらす西京焼き
白御飯 味噌汁、香の物
ひかりものの魚は味が濃く良いのですが、ひかりもの特有のにおいが強く、到着後まで魚の味わいが口元を漂っていました。日本発とは違う印象です。
最後は口直しに白ワインとアイスクリーム(ハーゲンダッツ・バニラ)でしめました。
着陸
北米線で北海道を通過し、三沢空港上空を通過するのは時期によるものなか結構貴重な体験でした。通路側座席のため、景色撮影は困難のまま、着陸。JFK線らしく、入国審査に近いゲートに接岸。
長距離フライトでも無表情なボーイング777-300ERを撮影し、この日の旅行は終了。
最後に
ニューヨーク路線は何度か利用していますが、やはり各社、各位において、力が入っており、搭乗前から搭乗後までいたるところでそれを感じます。
ビジネスクラスの場合、食事の後の睡眠時間が功を奏し、14時間近いフライトも短く感じ、NYを近く、感じさせてくれるのは良いところであります。
個人的には、そんなに頻繁にニューヨーク路線は搭乗できませんが、また乗ってみたいと感じます。