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韓国の邦人ビザ免除停止でソウル発券はどうなる?

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韓国

新型コロナに振り回される世の中ですが、そうした中で、自由に海外旅行ができることが一つなくなりそうです。それについて考察してみました。

韓国の邦人ビザ免除停止の事実

韓国政府は2020年3月6日に9日0時より、日本人に対して実施してきた「90日以内の滞在に対して査証を免除」の停止と既に発行された査証の効力停止を発表しました。

これは韓国に行く際には事前にビザを取得してから韓国に行く必要となり、これまでのようにパスポートと航空券だけで行けなくなります。ビザの取得方法は現時点では明確となっていませんが、事前に手間がかかるのか、空港で時間がかかるのか不明です。、仁川空港ではビザなしでも入国に時間がかかるのに、さらに拍車がかかりそうです。

引き金は日本が韓国に対して実施する措置

これは日本国が3月5日に政府が発表した中国(香港・マカオ含む)と韓国から入国の規制を強化したことに対する対策と言えます。

韓国の邦人ビザ免除停止の事実だけを見ると、これまでの日韓政府の軋轢から強硬な韓国政府と思ってしまいますが、外務省のホームページを見てみると日本が3月6日に発表した内容は下記のとおりです。

タイトル:新型コロナウイルス感染症に関する水際対策の抜本的強化:査証の制限等について(追加情報等)

1 3月5日,新型コロナウイルス感染症対策本部で「水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置」が決定され,3月6日,同措置に関する閣議了解が行われました。本件措置は,諸外国での新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中,今が正念場であり,感染拡大を防止するため,国内対策はもとより機動的な水際対策についても,引き続き躊躇なく断行する観点から実施するものです。

2 本件措置の中には,以下のとおり査証の制限等の措置が含まれています。これらの措置は,3月9日午前0時から運用が開始され,3月末日までの間,実施します(この期間は更新され得ます。)。

(1)3月8日までに中国(香港及びマカオを含む。以下同様。)及び韓国に所在する日本国大使館又は総領事館で発給された一次・数次査証の効力の停止

(2)香港及びマカオ並びに韓国に対する査証免除措置の停止

3 本件措置により,以下の方は3月9日午前0時以降,日本に入国できなくなります。

(1)3月8日までに中国及び韓国に所在する日本国大使館又は総領事館で発給された一次・数次査証に基づき日本へ入国しようとする方

(2)香港及びマカオ並びに韓国の旅券所持者で日本の査証を取得せずに日本へ入国しようとする方

 外務省ホームページより

www.mofa.go.jp

以上のように韓国に対しての査証免除措置の停止を最初に公表したのは日本であり、それと同等の対応を実施したとも言えます。

日本の措置に対しての首脳のコメントは別として、「水際対策の抜本的強化に向けた新たな措置」という観点では両国とも行き来を規制すると言う意味では良いのではないでしょうか。

韓国人が日本に渡航する際に査証免除を永久に受けられるようになったのは2006年3月1日からです。ちなみに、当時の政権は小泉孝太郎氏のお父さんであり、当時の官房長官、外務大臣、経済産業大臣(国際博担当)、環境大臣は現在、要職についている方が多いようです。

以上から、まずは新型コロナ封じ込めが最優先課題として、捉えるべきかと感じます。

海外発券でメリットのあるソウル発券への影響は?

新型コロナ封じ込めとして両国とも措置を講じているとなると、それに成功し、安全宣言となれば、措置停止の解除となり、これまでと同じように行き来ができるのではないかと思います。

しかし、それが何かしらの要因でうまくいかずに、査証免除措置の停止が継続された場合はこれまでとは変化するかもしれません。ビザなしでマイル修行をソウル発券でする場合には影響がありそうです。

金浦空港と仁川空港の使い分けが不可能

金浦空港

ソウルの空港と言えば、金浦空港と仁川空港が一般利用では有名であります。金浦空港(GMP)は一部の例外があるものの、日本線、特に東京路線に集中していて、羽田と結ばれています。フルサービスキャリア(ANA、JAL、大韓航空、アシアナ航空)に絞られています。

一方で、仁川空港(ICN)は成田空港が主体となり、大韓航空とアシアナ航空とLCCの就航地となっています。

ビザ免除があれば、ANAやJALで金浦空港に行き、いったん入国してバスや鉄道で直結の仁川空港に移動して、そこからソウル発券のチケットを利用して西へ東へ、南へと飛んでいけましたが、それが出来なくなります。

また、金浦発券で金浦から東京に戻り、そこから北米や欧州に行くルートも気を付けないといけません。

羽田発金浦行き最終の便に搭乗すると翌朝まで東京に行くフライトはなく、これまでは空港近くのホテルやサウナで過ごすことが出来ましたが、それが出来なくなり、旅程に制限が出てしまいます。

以上のように旅程に制限が出てしまうため、自由度が落ちてしまいます。

仁川空港を活用すればソウル発券の魅力は維持

仁川空港

世界屈指のハブ空港でもある仁川空港は路線数も多く、空港内施設も充実しています。羽田以外(羽田も仁川路線はありますが)の空港はほぼ仁川発着であり、仁川にダイレクトにアクセスし、韓国に入国せずに乗り継ぎでソウル発券を活用すれば、問題は少なくなります。

乗り継ぎカウンターでアウェイの航空会社の利用となれば乗り継ぎカウンターにスタッフが出現する時間に影響されますが、モバイルチケットを採用している場合はスムースに行く場合もあります。

そうした意味では仁川空港での乗り継ぎ時間をうまくコントロールすれば入国せずともソウル発券は活用できそうです。

ソウル発券自体の今後は

査証免除措置の停止が続くと日本からの韓国へはアクセスの敷居が高くなり、日韓相互の航空需要が減る可能性があります。

東京を経由するようなソウル発券については値段を下げて需要を喚起するか、あきらめて必要な需要から確実に利益を積み上げていくかのどちらかとなり、後者の可能性もあります。

一方で、ソウルから日本以外への国はそもそもの需要はあまり変化がないと言えます。とは言っても、ポスト新型コロナの時期はインバウンドの需要は落ち込むと思われ、国の威信をかけて整備している仁川空港の有効活用のために外資の航空会社をさらに優遇する可能性もあります。

そうした点からすると今後もソウル発外国行きについては魅力的であり続け、さらに魅力的になる可能性があります。

また、為替については現在円高となっており、ウォンについて同じとなれば、ウォン建てのソウル発券はさらにメリットとなりそうです。

最後に

乗り継ぎ

新型コロナウイルスの押さえ込みに成功しないとそもそも海外旅行は難しいのですが、その成功に反して査証免除措置の停止が続くようであれば、ソウル発券の利用の仕方は変化するかもしれません。

仁川空港をメインとして入国せずに乗り継ぎを実施するパターンに限られるでしょう。また、金浦をする場合は、スケジュールに注意を払った金浦タッチとなりそうです。

一方で、ポストコロナでは需要が減る可能性が高くなり、運賃は下がるかもしれません。そして、為替の効果も想定され、使い方は不便になる一方でコスト的にメリットになる可能性もあります。 

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