JALが4月~6月(一部日程除く)に国内線で6,600円均一運賃を展開してきましたので、まとめて考察してみました。
JAL国内線「プロモーション」運賃の概要
JALでは2023年4月~6月にかけて国内線で均一運賃のプロモーションを発表しました。下記のとおりです。
対象搭乗期間と販売期間
販売期間1
3月9日(木)0:00~3月11日(土)23:59
販売期間1の対象搭乗期間
4月14日(金)~4月28日(金)
5月1日(月)~5月2日(火)
5月8日(月)~5月31日(水)
販売期間2
3月12日(日)0:00~3月14日(火)23:59
販売期間2の対象搭乗期間
6月1日(木)~6月30日(金)
対象路線
JALグループ国内線全路線(一部日程と便は除く)
運賃
一律 6,600円
以下の場合は下記の割引が適用されます。
12歳未満の小児の運賃額は25%割引相当額
障がい者割引の運賃額は20%割引相当額
介護帰省割引の運賃額は10%割引相当額
予約・購入期限
予約した当日中に購入
予約変更
不可、当日空港で同一路線の他の便への変更も不可
取り消し・払い戻し
購入から55日前まで 税抜運賃額の約5%
55日前から出発前まで 税抜運賃額の約50%
出発後 税抜運賃額の100%
利用クラス
普通席のみ
※クラスJやファーストクラスへのアップグレードは出発当日に出発空港にて空席があればアップグレード可能。
マイル積算率
普通席 50%
搭乗当日、搭乗空港でクラスJにアップグレード出来た場合は以下の積算率
クラスJ 60%
ファーストクラス 100%
その他
キャンセル待ち不可
JAL Webサイトでのみ予約・購入
制約やマイル積算率などはANAにキュン!(2/28と3/1限定販売のANA SUPER VALUE SALE)にほぼ近い内容であります。
しかしながら、以降についてはANAを凌駕しています。
まず、運賃であります。ANAの場合は対象期間の平日が7,000円、土日が10,000円(それ以下の運賃も一部あり)ですが、JALの場合は6,600円であり、土日も同じく6,600円となります。(それ以下の運賃も一部あり)
さらに、期間が4月と5月(ゴールデンウィークを除く)は同一ですが、5月1日と2日が対象さらに6月も対象となっています。
適用対象外路線と便名
今回のプロモーションはJAL便名がつく、ほぼ全便が対象ですが、以下のフライトについては適用外となります。それほどありませんが、確認しておいた方が良いかもしれません。
路線 | 適用除外便 |
---|---|
東京=名古屋 | JL3082,JL3083,JL3084,JL3087 |
東京=大阪 | JL3006,JL3009 |
東京=三沢 | JL155,JL156 |
東京=南紀白浜 | JL213,JL214,JL215,JL218 |
大阪=青森 | JL2633,JL2634 |
大阪=花巻 | JL2645,JL2646 |
大阪=新潟 | JL2656,JL2657 |
大阪=熊本 | JL3880,JL3881 |
販売期間1と2に共通した路線であります。逆に言うと対象外はこれしかなく、結構すごいプロモーションでもあります。
]ANAにキュン! 潰しが明白
先述のとおり、運賃や対象搭乗期間、子供など運賃はさらに割引と言う点において、凌駕していますが、さらにANAに対抗しているのが、販売期間であります。
搭乗期間が4月14日(金)~4月28日(金)と5月1日(月)~5月2日(火)と5月8日(月)~5月31日(水)についての販売期間は3月9日~11日の3日間となっています。
ANAの場合は同等の搭乗期間の販売期間が2月28日と3月1日と2日間となっています。
運賃を見れば、JALの方が安く、JALがANAと同等に供給を設定している路線であれば、様子見となるでしょう(特に4月搭乗)。
もしくは、ANA SUPER VALUE SALEの取消手数料ナシの搭乗日55日以前(JALの販売開始日から55日前、実質5月搭乗分)に限ってはANAでいったん発券して、JALで6,600円で確保できれば、ANA確保分は払い戻してしまうという事も想定されます。これはかなりダメージが大きいかもしれません。
そして、JALは6月搭乗分を3月12日(日)0:00~3月14日(火)23:59に販売を限定しており、ANAにキュン! 3月29日販売分で、それを下回る内容を3月12日に以前に発表しないと、JALに6月搭乗分がかなり食われてしまい、お腹いっぱいのところにANAにキュンを出しても効果が薄くなると言う見立てにも見えます。
こうしてみると、明白なANAにキュン! 潰しであり、JALのゴン攻めとみることができます。
ANAは上書きをしてくるか
運賃や対象期間を見ると当然、JALの方が魅力的であります。幹線(札幌、羽田、大阪、福岡、沖縄)やJALのみの路線(青森、三沢、花巻、山形、出雲、隠岐、南紀白浜、丘珠、九州・沖縄の離島路線など)ではもちろん優位であり、幹線ではANAの顔面に一発入れているような状態であります。
とは言え、ANAの方が路線が多く、ANAが優位なところもあり、ANAしか乗りませんと言う人には2月28日と3月1日に買いに走るでしょう。逆にそうした人にはライバルが減って買いやすいと見る人もいるかもしれません。
しかしながら、大票田の幹線において、一発パンチが入った状態でそのまま耐えるか、カウンターを入れに来るかが見ものであります。土日返上で練り直して、27日月曜日に届け出るのか注目であります。
個人的には、ANAが上書きしてくれば嬉しい誤算であり、ANA利用をしたいと思いますし、これを機会に丘珠や奥尻、隠岐、南の離島をJAL系で利用して、日本の空港において定期便の有る空港を全制覇を目指してみたいところであります。
最後に
国内線で久しぶりにキャリア同士横並びではない、独自性のあるプロモーションが出てきました。JALの方が後出しジャンケンですが、次の手が打ちにくいぐらいの内容であり、号外レベルであります。
個人的には離島路線はANA便名が振られるようになりましたが、高額であり、手が出しにくく、ためらっています。
今回、JALのプロモーションに乗っかって、4月から6月の南の島めぐりも良いかなと思ってしまいました。
もう1つはスペシャル企画 Cominng soonとして、国際航空券があるのが気になります。ハワイ路線が主かと思いますが、アジア路線でも何か先制パンチを出してくれる嬉しいところであります。