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JALドーハ 2024年3月31日就航 ドーハの奇跡は起きるか

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JALのドーハ線の就航日がついに確定し、その詳細と目論見を考えてみました。

ドーハ線詳細

JALのドーハ線の詳細は以下の通りです。

JL59便 羽田→ドーハ 22:50→4:40+1

JL60便 ドーハ→羽田 7:15→23:55

機材はボーイング787-9であります。区間マイル数は同サイトではまだ公開されていませんが、5,141マイル程度となります。似た距離の路線としてはメルボルンが近い距離であります。

元来は北極に近いフライトの方が飛行距離が短く、それだけ早く目的地に到着できると言うメリットがありました。JALであればヘルシンキ路線がその代表でありますが、今はそれが実現できないため、中東をジャンクションとして乗り換えというのも有りかもしれません。

カタール航空の路線が充実しており、オイルに困らない国でもあるので、運賃にも響いてくると言え、わざわざロンドン・ヒースローでで乗り換えなくても良い点はあると言えます。

また、南米では唯一、路線ネットワークのポンチ画にサンパウロが描かれているのも特徴的であります。

かつてはJFK経由で同社の744で運航していたくらいの路線でありますが、それを覆すということも示唆されているかもしれません。距離を比較してみます。

HND-JFK-GRU 6,739マイル+4,745マイル=11,484マイル

HND-DOH-GRU 5,141マイル+7,365マイル=12,506マイル

長年のアメリカンとの関係はどうかとしても、距離は長くてもドーハ空港での乗り継ぎの良さやコードシェアや利用者へのメリットを考えてドーハ経由を推してきているのかもしれません。

そして気になるのはFLY ON ポイント換算率であります。ボスポラス海峡を境にアジアとヨーロッパに分けられる説はあり、実際にANAの場合、就航していませんが、プレミアムポイントシュミレーションではイスタンブールはヨーロッパに括られており、路線倍率は1倍となっています。

一方で、ドーハはボスポラス海峡のはるか東にあり、アジアとみなすとインド路線と同様に扱うとFLY ON ポイント換算率は1.5倍となり、毎日運航としてはオーストラリア路線に匹敵するのではないかもしれません。

個人的に気になったのが、就航路線図にコロンボがある点であります。コロンボからドーハまではカタール航空かスリランカ航空の運航でありますが、かつてのコロンボ発券が再来すると遠回り=FOPをたくさん稼ぐことができそうであります。今後が楽しみであります。

羽田発券とドーハ発券を比較

そんなFLY ON ポイント換算率がよくわかっていない同路線ではありますが、日本発券とご当地のドーハ発券を比較してみます。

羽田発券

上記の直行便単純往復路の旅程です。手荷物検査が少なくてお気楽な旅程であります。

運賃は燃油サーチャージ込みで184,640 円となります。予約クラスはQクラスであり、マイル積算率は30%となります。18万円もして、積算率30%だとがっかりであります。

まあ、日本発券はこんなものなのかもしれません。

ドーハ発券

続いては反対のドーハ発券であります。こちらも同便の設定でありますが、しかし、羽田着23:55だと京急もモノレールも終わっているので、深夜のリムジンバス以外は頼る道はなさそうです。それさえ不可能な場合にJALはタクシー代を肩代わりするかは不明です。

そして、運賃であります。合計1,693.13 € (EUR)であり、日本円では263,501円であります。そして、予約クラスの積算率は30%であり、これだけみるとドーハ需要は考えていないようです。就航前夜と言えるのでこれから整備するのかもしれませんが。カタールの人はカタール航空を圧倒的に利用するので、かなりアウトバウンドを意識した就航であると言えるかもしれません。

ちなみに、中東で気になる都市の発券を調べてみましたがドーハ経由はすべてカタール航空でした。この辺りもJLの整備待ちかもしれません。気になる都市はもちろん、カイロであります。

ドーハの奇跡は起きるか

長年生きている人ですとドーハと聞くと悲劇でありますが、2022年以降は奇跡に上書きされたたため、ドーハは縁起の良い場所に思いますが、基本的には都心部以外は砂漠のようなところであります。ただ、原油が出るので人が集まる場所にインフラを整えて、アジアから人を集めているような場所であります。

手法は違うと言え、ノルウェーなんかも宝である原油をうまく資産運用している国といえます。そうした国に同エリアからまわりまわって調達した燃料を使い、定期便を飛ばす意味は何かと考えてみました。

欧米線の限界

欧米線を比較するとJALはアメリカン、ブリテッシュエアウエイズ、ANAはユナイテッド、ルフトハンザグループでの構図であります。一見すると拮抗しているようにも見えますが、北米ではサンディエゴやボストンというニッチな路線に直行便を飛ばしたりするところからも大量輸送としてはスターアライアンスの方が選択肢が多いように見えます。

また、欧州ではヘルシンキはあるものの、ロンドン一本足打法のJALに比べるとフランクフルト、ミュンヘン、ブリュッセル(便数少ないですが)、ウィーン(いつ運航再開するのか不明)での乗り継ぎができるスターアライアンスであります。

こうしたことに限界を感じており、違う世界に伸び代を求めていると感じてしまいます。まさに千代の富士の体力の限界と言うところかもしれません。

カタール航空と末永く付き合えるのか

今回の就航は日本とカタール間のネットワークを厚くする意味合いが強く、JALが乗ったようにも感じます。ビジネスチャンスとして勝機があるのであれば、当然乗るのでありますが、そこはビジネスや国益につながるところでもあります。

日本人の場合は一度信念を持ったものは自分がいなくなっても貫く考え方がありますが、日本以外ではリアルタイムの状況を見て、合理的に考えることが当たり前のように感じることもあり、日本人感覚で言うと手のひら返しということもビジネスリスクとしてはあるかもしれません。

一方で、できちゃった婚のような既成事実を造り、相手の立場を見ながらソフト縛りでメリットを出していくという手法もあり、双方の体力や運動性能の差になりそうです。

年越しそばのような細く永く付き合う路線なのか、大きな衝撃を与えて地殻に大きな変動を与える手法かわかりませんが、利用者にとってはメリットのある路線を創出したならば、続けて欲しいところであります。

最後に

成田から羽田への付け替え路線は別として、ANAが2020年3月末に就航を決めていた路線はインパクトが多かったです。イスタンブール、ミラノ、ストックホルム、モスクワはど新規であり、デュッセルドルフ、ウィーンは開設したものの、再開していないところであります。ブリュッセルがドリームライナー言い換え、ワクチンライナーで生き残っているくらいであります。

新規路線というのはやはり、厳しいところであり、パトロンがいればその時代は良いのですが、その後はどうなるか不明であります。国益も担ってJAL様には頑張って欲しいところであります。

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