ANA便搭乗としては初の881便で成田からパースまでビジネスクラスに搭乗してみましたので、お伝えします。
Zカウンターから離陸まで
久しぶりのZカウンターであります。昔は成田発のファーストクラスも多く、成田発便が多かったので賑わいもありましたが、午前便というのも相まってカウンターを利用していたのは自分一人でした。当然、チェックインはスムースであり、手荷物検査場に。こちらも誰もおらず、あっという間に通過でした。
スイートラウンジから近いゲートであります。ホノルル行きのA380も着岸できるゲートであります。日によりますが、午前便で長距離というとパースかブリュッセルというなかなかレアな路線でもあります。
今回は特典で発券しましたが、空席待ちもなく確保できました。なかなかパース便は人気とならないのか、認知が低いのか空席が多く実際に搭乗するゲートを見ても一致していました。パースは良いところなのではありますが。
もはや、見慣れたビジネススタッガードシートであります。後ろよりは前のエリアの方がサービス面では良いので、空席を見つけたら前方部を躊躇なく確保します。
と言うことで、今回は1Aであります。窓側に座席の設置された最前列席であります。要人用に最後までロックされているのかオンラインチェックイン時に開放されるため、確保しやすい席でもあります。
搭乗してまず、することは寝具やスリッパ等の包装を剥がし、モニター下のレッグスペースに収納します。こうすることで、ビニールのゴミを一気に回収してもらい、シート周りのスペースを確保します。パース線は5,000マイル弱のフライトですが、寝具はフル装備であります。
用意されるヘッドフォンはソニー製のノイズキャンセリングヘッドフォンであります。ずいぶん昔からこのタイプであり、今のAirPods Proの方がノイキャン性能は高いと言えます。かと言って、機内のヘッドフォンジャックにつなぐBluetoothトランスミッタまで持ち歩くかと言えば、こちらのヘッドフォンで十分であります。
ちなみに、ラックはちょうどヘッドフォンがカチッとはまり、収納できるので便利スペースであります。
アメニティは今回もグローブ・トロッターであります。薄いタイプであります。色々なカラーのものを持っていますが、薄いタイプでは初めての濃紺カラーでした。最近はPC周りのガジェットも点数が減り、ノートPCケースのサイドポケットで事足りるようになり、持ち運ぶ回数は少なくなっていますが、薬やコンタクトレンズなどバラバラしそうなものの収納には役立ちそうです。
中身はロクシタンのリップバームとボディローションでした。それ以外はビジネスクラス用のトイレで確保できるようなものでした。
アジアの航空会社のビジネスクラスでは定番の離陸前のウェルカムドリンクであります。以前はホットタオルと共に提供されていましたが、現在はプラカップでスパークリングワインと簡素化されたものであります。ラウンジでいいだけ飲んでいるので不要ですが、とってしまいます。
ETA登録しているのに紙媒体を渡されてしまいます。ETAアプリは便利そうで、意外と時間がかかり、それでいて、入力では自動化されているにも関わらず不思議であります。
そして、予定よりも早くゲートを離れます。もちろん離陸は国内最長級の長さのA滑走路からであります。途中にはダブルデイリーを実現とした3号機がいました。これにてスカイマーク物語も終了であります。
それ以上に気になるのが、完全子会社化となる予定のNCA(日本貨物航空)のB747-8Fが3機同時にいました。長い胴体に短い2階部分は白鳥のようにもみえます。
4,000メートルの滑走路からの離陸であります。 ホノルル路線以来、約1年ぶりの長距離国際線での離陸であります。燃料搭載が多いのか滑走距離は結構長く、A380より長く感じる離陸でした。
利根川が見えてくると右側に旋回し、太平洋に出て、ひたすら南下であります。この頃には厚い雲に覆われ、下界は何も見えなくなってしまいます。
機内食は少なめに
かなりベルトサインが消灯となるのは遅くなりましたが、消灯と共にすぐにメニューが配られます。国内線のラウンジにあると同じだったウェットティッシュはかなり改善され、分厚くなっています。
まずはアミューズからスタートです。ワインも合わせてオーダーであります。
ANAオリジナルスティック パストラミチキン オリーブとチーズ
ドメーヌ・ヴァッハウ グリューナー・ヴェルトリーナー・フェーダーシュピール・テラッセン ヴァッハウ、オーストリア
ワインについてはオーストラリア行きですが、オーストリア産というので興味本位で頼んでみます。かなりスッキリした水の如しという感じでした。と言うことで2杯目からスペインのヴォルダニマ・デ・ライマット・ブランコ 2018に変更しました。飴色に近い色であり、酒っぽい香りのする辛口でした。
パストラミチキンとオリーブとチーズとベタではありますが、お酒以外は合わないだろうと言うくらいの味付けでした。
続いては前菜であります。
パテ・ド・カンパーニュと野菜のマリネ マグロのスモークとシーフードの味噌タルタル
こちらはパテでも味が濃いのですが、そこに粒マスタードが添えられており、濃すぎて飽きてきた際の味変に対応しています。マグロのスモークもそれ自体でも味わいが濃いのですが、シーフードの味噌タルタルを添えるなど味変を楽しむ時代になっているのかもしれません。
そして、メインであります。今回はお好み焼きを朝から食べたこともある点と血液の数値の復活に向けてセーブして少なめにして魚にしてみます。
鮟鱇と帆立、海老のアンサンブル スパイス香る白ワインソース
写真の真ん中がアンコウとエビであり、周辺はポテトが占めます。焦げ目のついた黄色のものは柿かと思うとパブリカと一般的じた。周辺のポテトはカブでも良かったような気がします。白ワインソースはスパイシーすぎな気もしますが、これはこれで印象的でした。
ハズレなく、肉にすれば良いのですが、
牛フィレ肉のソテー グランヴヌール風ソース 根セロリのドフィノワーズ
本当に肉だけとなってしまいますので、選択は正しかったと言えます。
デザートはショコラブランアブリコかチーズかフルーツであり、スッキリしたものにしたいため、フルーツとします。プレミアムクラスと変わらない布陣でであります。季節の果物で柿と柑橘類(みかん以外)といちごとか赤色系で統一しても季節感も味も映えも良いと感じてしまいました。りんご、キウイ、ピンクグレープフルーツが一番、安定調達と低コストなのかもしれません。
日中なので眠らず
日本とパースの時差は1時間であり、日本の方が先に進んでいます。到着は20時過ぎであり、時差がないので到着後にホテルでぐっすり眠るためには機内では起きていた方が得策であります。
まあ、長い昼寝をしても、深夜には眠くなるのですが、ホテルで心地よい寝つきを考慮して起きていました。
この前、予告編動画を見たと思うとすでに機内エンターテイメントとなっていました。流石に早く反映される機内コンテンツであります。
2部作となったためか、薄味も拭えないですが、まあ、そこはIMFということで。しかし、世界中飛び回っており、マイルがどれくらい溜まるのだろうと考えてしまいます。
続いては岐阜市内が混雑したイベント関連の映画であります。本能寺女優とも言える人が出演していました。時代は変わっても6月2日と12月14が大好きな日本人ということでしょうか。
以上の2作は時間が長く、ミッションが164分、時代劇が150分といずれも観ると6時間超かかります。
それ故、寝ている時間はなく、観終えると既に赤道を超えておりました。それでもまだ、フライト時間は3時間あるので機内Wi-Fiを利用して、仕事とブログの下拵えをします。機内Wi-Fiはデバイスごとの課金なため、最小プランで接続してタスクをこなして、あとはローカルでできる作業をする感じでした。メアド単位やマイル番号単位で課金してマルチデバイス対応してくれるとありがたいと言えます。
また、欧米路線よりも通信速度が快適だったのは意外でした。
オーストラリア大陸上陸からも2時間
結局、一睡もせずにオーストラリア大陸に上陸であります。ダーウィンあたりから上陸かと思うともっと西側からの上陸であります。
昔と比較してETOPSが改善したためか直線的にフライトするようになったのかもしれません。
フライト2時間ぐらい前から朝食の用意及び、着陸に向けた準備が進むためか機内は日の出のようなライティングがスタートします。同便は昼に離陸して同日夜に着陸するので違和感はありますが、大概の乗客は4時間近く眠るので良い目覚めという観点では良いのかもしれません。
窓の外はまだ、夕暮れ前といった感じでした。1A席の荷物スペースの広さが余裕感バリバリであります。ほとんど使いませんでしたが。
だんだん明るくなると機内全貌が見えてきます。こうしてみるとやはり、787は777やジャンボ機と比較すると小ぶりな機材ということを認識します。その割には世界中飛んでいるので大したものだなとも思います。
そして、朝食であります。
野菜の煮しめ、白甘鯛ちり蒸し 俵御飯
洋食は鶏肉であったため、和食にしてみます。今回も魚であり、白身でもアンコウとは対照的な鯛であります。ポン酢をかけると鍋物をポン酢で食べているような感覚でありました。鍋を思い出させる季節感がありました。
パース空港
大陸上陸から2時間ぐらいかけてようやく南西部のパースに付近まで来ました。結構、遠く感じるフライトでした。その分、ライフタイムマイルはたくさん獲得ではあります。
定刻よりも約30分早着でパース空港に到着であります。海外空港ではあるあるのL2ドアのみのオープンであります。開くまで時間がかかるのもあるあるで時間がかかります。そうした際にビジネスクラスの景色が上のような写真であります。
自動化されている割にはよくわからずに結局はスーツケースまで開けられてしまいました。ロスタイムは10分くらいで済みましたが、そんなに怪しいのでしょうか。今回は弾丸旅程でもありませんでしたが。
4半世紀前に来たパース空港ですが、当時の記憶はほとんどないので比較はできませんが、綺麗な空港であります。
低層の空港であり、地上交通との親和性を考慮した設計にも見えます。欧州ともアメリカとも違う感じであります。ゆったりしていて、モダンであるのは大きな大陸からなのでしょうか。
ライドシェアピックアップスペースが設けられていました。DiDiにOLAにUberであります。Grabはありませんでした。Uberは待ち時間4分ですぐに来てくれました。ニューヨークなどのようにピックアップスペースが極端に離れていないのも良いところであります。
飛行ルートおさらい
今回のフライトルートを改めて見てみると沖縄付近は追加せずにかなり南下をしていきます。4時間後ぐらいにはマニラとグアムの中間地点のようなところを飛んでインドネシア上空に到達します。バリ島のはるか東側を通過し、ダーウィンよりも西側からオーストラリア大陸に入ります。その後はひたすら地上を飛び、そのままパース空港に到着であります。
フライト時間は9時間半とかなり長めでありました。シアトルぐらいのフライトを想定していましたが、サンノゼやサンフランシスコが近いフライトでもありました。しかも、時差がほとんどないため、シンガポールやクアラルンプールとも違う感覚でありました。
日本初午前便の欧州便とも違う感覚であり、その日の夜はホテルでぐっすり眠れるのも良いところであります。
最後に
4半世紀前に成田からパースまでカンタス航空を利用して以来のパース便でした。その当時はB767-300ERであり、シートモニターもなく、もちろんエコノミーでした。パース付近の天候が不良なため、ダーウィンにダイバートし2時間ぐらい待って、地上で機内食を食べてから離陸した記憶が蘇りました。
ETOPSが改善したのかダーウィン上空は通過せずにかなり直線的なフライトでしたが、フライト時間は約10時間超とロングフライトでした。
パースに降り立った印象は四半世紀と変わらず、さわやかな街であり、時間と日程が合えばシドニーよりは回数が増えるかもしれません。