ベトナム・ハノイにあるノイバイ空港のターミナル2(国際線)にあるベトナムフラッグキャリアのラウンジ「ロータスラウンジ」を利用しましたので、お伝えします。
ハノイ・ノイバイ空港のターミナル2のラウンジ
ノイバイ空港のターミナル2は国際線ターミナルであり、アジア・オセアニア・ヨーロッパ・中東への直行便があり、大きなターミナルです。2014年の大晦日に運用開始され、約261億円ODAによる円借款で建設されたターミナルであります。
日本の空港とは似ていませんが、同じくODAで建設されたタンソンニャット国際空港の国際線ターミナルに似ています。
現在は3大陸ですが、ベトナム航空は成田、関西、名古屋といった大空港や仁川、台北など経由して米国の就航する日も近く、ボーイング787とエアバスA350を両方導入しているのもそうした背景の一つかもしれません。
ターミナル2には、自国のナショナルフラッグキャリアであるベトナム航空のラウンジと同空港が運営するビジネスクラスラウンジがあります。
前者はベトナム航空が加盟するアライアンス「スカイチーム」のほか、シンガポール航空とシルクエアー、エアチャイナ、エバー航空、タイ国際航空などのスターアライアンス系やマレーシア航空、中国南方航空、マカオ航空、ラオス航空の他、銀行や大手企業の優遇サービスで利用できます。プライオリティパスでは利用できなく、かなりピュアなエアラインラウンジと言えます。
アジアンビューティーなCAの等身大パネルが多いのも同ラウンジの特徴です。
一方で、ビジネスクラスラウンジはプライオリティパスで利用可能である他、空港が運営しているためなのか、日系キャリア(JAL,ANA)のほか、キャセイパシフィック、キャセイドラゴン、アシアナ航空、ベトジェットの他にダイナースクラブで利用できます。
ANAHDはベトナム航空の株式を大量保有していますが、ラウンジはロータスラウンジではなく、ビジネスクラスラウンジのようです。一方でANA便のベトナム航空運航便はロータスラウンジを利用することとなります。
場所は保安検査レーンを出るとすぐにあり、エスカレータで1フロア上がった4階にあります。
ターミナルの中央にあるため、右端、左端のゲートでも成田空港の第1ターミナルでA380に搭乗する程歩くことはありません。
ラウンジレポート
ラウンジ全景
ターミナル最上階の4階はロフトのようにターミナルの屋根まで吹き抜けとなっており、オープンな空間です。一方で、コンコースである3階とはガラスと壁で遮られており、静かです。
ラウンジからの景色は3階のコンコースとエプロン及び滑走路が見えます。
ハノイではとても珍しいLATAMのA350がタキシング中です。南太平洋を飛んできたのか、スペインを経由したのか、北米とソウルを経由したのか気になります。
椅子は腰を深く掛けられるレザー張りのソファが多く、床はカーペット敷が多く、豪華感が強いラウンジです。
水拭きができるタイルの床も良いですが、メンテは大変そうは別として、カーペットの方が静かでソフト感があり、個人的には好みです。
ラウンジ内設備
トイレ・シャワー
国際線長距離区間も多い同ターミナルのラウンジだけあり、トイレとシャワーはラウンジ内にあります。トイレにはオーラルキットや髭剃りがあります。
トイレは日本製でウォッシュレットがあります。
シャワールームについては、経年感はありますが、まめに清掃していました。今回は昼下がりに利用したので、混雑していませんでしたが、深夜便の出発前はキャパの問題から混雑が容易に想像できます。
電源・ワーク関連
電源は日本と同じタイプのコンセントがほぼソファの近くにあり、不便はありません。
Wi-Fiはオーソドックスなパスワードタイプであり、ブログの画像アップも不便はありませんでした。スマホのローミングでも環境は良いのですが、無駄にデータ消費しなくて良いのはラウンジWi-Fiの強みであります。
パソコンやプリンターにとどまらず、FAX、スキャナーがあり、専用デスクもあります。ちょっと驚いたのはゲーミングPCが設置されており、動画編集には最適かもしれません。世界中のラウンジをみてもこうしたスペックのPCがあるのは珍しいかもしれません。
ネットアクセスの多いベトナムだからかもしれません。
便利設備
鍵付きのロッカーがあります。木製であり、力ずくで開けれそうですが、そんなことをラウンジ内でするとカメラに映り、すぐにばれるため、ラウンジの雰囲気にあったテイストで感じか良いです。
このほか、完全に分離された禁煙ルームがあります。広く、中はモクモク感が少なく、禁煙の人にもその存在自体があまり気にならないような構成であるのは好感です。
新聞については、日本語は毎日新聞のみでした。このほかハングル、英語、中国があり、アジアワイドなベトナムらしい構成を感じました。
出発案内はラウンジとしては定番でありますが、サムスンの高精細ディスプレイであり、キャリアロゴカラーですぐに理解でき、ラクラクです。
フード・ドリンク
ドリンクは甘いソフトドリンクが多い
東南アジアに行くと、ベッドボトルの緑茶でも結構甘いものが多く、甘いのが苦手な人にはちょっと辛いかもしれません。
同ラウンジのソフトドリンクについて、水以外はフルーツジュース、炭酸飲料、お茶系はだいたい甘いものが多いです。
一方でアルコールとなると、ビールのほか、洋酒はウォッカもあります。銘柄としてはプレミアムではありませんが、酔いたい人にはいいかもしれません。
フランスとの関係があるベトナムであり、ワインを期待するところでありますが、写真のようなグラスで気軽に飲めるワインが多いです。
白ワインは氷で冷やされていますが、デフォルトの気温が高いためか、日本級に冷やしてほしいのが正直なところであります。
しかし、スワンナプーム空港や北京空港のラウンジと比較するとなかなかです。
やっぱりフォー
フードは肉料理、米料理(炒め飯)からスイーツや東南アジアらしいフルーツまでありますが、やはり、キラーフードはフォーであります。
JALのラウンジのカレー、中国系のラウンジの麺、シンガポール・マレーシアのラクサなどと匹敵するフードであります。
フォーが盛られた丼のラップをはがし、お好みの具(鶏肉やパクチー、葱、ライム)を載せて、ポットからスープをヒタヒタに注ぎます。
そうするとオリジナルフォーができます。麺はモチモチであり、パクチーのきつい香りとライムのライトな香りと、スープの味わいが交わり、満足できます。
注意点としては、器の彩をカラフルにしようとして、赤い薬味に手を出すと、食後に滝のように汗が出てくるため、敢えて盛らないくらいでも良いです。
沖縄そばに透明なコーレーグースをガバガバとかけて、汗かけ流しになるのと同じのようです。
自分で盛って、薬味を選択して、味は間違いないという選択肢は満足であり、ベトナム航空の戦略かもしれません。
最後に
ベトナム航空のハノイのラウンジは同国フラッグシップキャリアが運営し、広く快適であります。
なによりも、キラーコンテンツであるフォーがシンプルでありながら、大満足であり、次のフライトまでゆったりとした時間を過ごせてよいラウンジと感じました。