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値下げ相次ぐビジネスクラスは何を意味するのか

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値下げ

新型コロナウィルス(COVID-19)による影響で、中国だけでなく、世界各地で海外渡航を控える人が続出していますが、そのような中でビジネスクラスの運賃がどうなっているか調べてみました。

エリア別にビジネスクラス運賃をチェック

ソウル発

ソウル発

上図はソウル発欧州行きのカタール航空のビジネスクラス往復の運賃です。ロンドンやマドリード、ベルリン、ニース、ウィーンなどで軒並み20万円以下となっています。

実際、カタール航空のサイトで検索するとグーグルでの検索と時差があるのか少し高めとなっていますが、それでも20万円台前半となっています。

時期は向こう3か月(5月頃まで)が安くなっており、その頃までの利用が激減している鏡かもしれません。世界的になんとなく後3か月はCOVID-19蔓延の状況は改善されないと言う雰囲気が醸成されているのかもしれません。

ストックホルム発

ストックホルム発

上図はスターアライアンス、ワンワールド、スカイチームのストックホルム発の向こう6か月のビジネスクラス往復運賃です。

日本(東京・大阪)着往復は20万円前半(KLMとフィンエアー)であり、他の東アジア各都市はすべて10万円台後半となっています。

特に北京発着は15万円台(ブリティッシュエアウェイズ)と驚きの運賃となっています。時期的には向こう3か月(5月頃まで)に集中していますが、中には7月まで安いところもあり、欧州ではCOVID-19の脅威をかなり深刻に考えているのかもしれません。

アジアの航空会社では破綻する航空会社も

アジアをハブ空港として、欧米やオセアニアに就航している航空会社では大打撃と言えます。

これまで中東の紛争では影響を受けにくく、燃料の調達も先物取引や燃費の良い機材に更新し、リスクが低くなってきていました。

しかし、パンデミックではいつ起こるかわからず、アジア起因となれば欧米からはアクセスをシャットダウンされ、ボリュームで稼げるアジア域内も需要が激減となります。

航空会社は飛ばないと現金が入らず、一方で、固定費は飛ばなくても出ていくため、一気に経営が悪化します。財務基盤が弱いとあっという間に資金が枯渇し、破綻と言うこともあり得ます。

会社の業績を先読みする株価を見てもアジアの航空会社は軒並み下落しており、先行きは厳しい状況にあります。

航空会社には直接、ウィルスは感染しませんがウィルスの影響で経営に大打撃を受け、まさに重症化しやすいと言えます。

カタール航空は値下げしても継続する意味

カタール航空

そうした中でも、カタール航空は安い運賃で運航を継続している路線が多いようです。利用客が少ないと赤字を垂れ流すようにも思えますが、継続する意味はどこにあるのでしょうか。

カタール航空は中東ドーハをハブ空港として、南極以外のすべての大陸に就航しています。世界最大の人口を抱える中国の需要激減は痛いでしょうが、インド・オーストラリアやアフリカと欧州・南北アメリカを結ぶ路線があり、カバーできるのでしょう。

また、固定費(飛行機を飛ばす燃料やハブ空港の使用料)も安いため、需要が減っても、飛ばすことができる体力はあるとも言えます。

そうした中で、アジアに飛ばすのは他の航空会社が軒並み運休する中で、その需要をすくい取り、継続利用の顧客を獲得しようとしているのかもしれません。利用者にとってもサービスが良く、安ければ定着するかもしれません。

最後に

飛ぶ鳥

大陸間のビジネスクラスで10万円台が続出しており、しがらみがなく、体力があり、健康であれば時期を逆手にとって、マイル修行したいところでありますが、現実的にはなかなかそうも行きません。

値下げしても飛ばさないといけない事情は各社各様ですが、普段なら大喜びとも言える値下げですが、どこか悲鳴のようにも感じ、あまり喜べなくなってしまいます。 

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