デルタ航空のスカイマイル・ステータスマッチ・チャレンジが更新されたため、まとめてみました。リリース時は間違いもあったようです。まさに二転三転での更新のようです。(2019/6/30更新)
- デルタ航空の反撃なるか
- デルタ航空のステータスマッチ・プログラム
- ステータス比較はどう変わったのか
- 日本の顧客を取り戻し方に少し変化が
- ステータスマッチをうまく活用する方法
- デルタの効率的なステータスポイントを稼ぐルート
- 最後に
デルタ航空の反撃なるか
デルタの善戦
2019年5月16日に米国運輸省は2020年夏ダイヤの羽田発着枠(昼便)の増便枠について、割り振られる航空会社を発表しました。
結論としてはデルタが最多の枠を獲得しています。デルタは申請した路線を満額回答ですべての申請路線を認可されています。
競合2社(アメリカン、ユナイテッド)は満額回答とは言えない状況です。
ユナイテッドについては、グアムとヒューストンは獲得できなかったものの、ニューアーク、ワシントンD.C.、シカゴ、ロサンゼルスを確保しており、これはこれで強力とも言えます。
デルタの羽田新規路線
2020年夏ダイヤから羽田に就航する路線は下記のとおりです。
ロサンゼルス(既存)
ミネアポリス(既存)
シアトル(新規)
デトロイト(新規)
アトランタ(新規)
ポートランド(新規)
ホノルル(新規)
羽田は新規路線であるものの、成田には以前から就航しており、成田を廃止し、アクセスの良い、羽田に引っ越するとも考えられます。
デルタが羽田にこだわるのは2020年オリパラが最大の理由と言えますが、これまでの極東におけるネットワークの再編とも言えます。
アジアは巨大マーケットであり、単価が高い日本ルート、規模が大きい中国・東南アジアルートとあり、ハブによる仕分けでは細かいマネジメントができないため、燃費の良い中型機でうまく採算を積み上げていこうと言う考えかもしれません。
長年、事業を営んできた日本のマーケットをこれまでと違う形で発展させようとしているのかもしれません。
デルタ航空のステータスマッチ・プログラム
当記事を最初に書いた時点(2019/5/21)のステータス比較一覧は下記のとおりです。
2019年6月30日時点のステータス比較一覧は下記のとおりです。
デルタは以前から、他のアライアンスの優良顧客をスイッチするために、大々的にステータスマッチ・プログラム(他社で上級会員であれば、デルタの上級会員にします、ただし、決められた期間内にデルタ及び提携航空会社に乗ってね)と言う内容です。
ステータスマッチについてまとめた記事はこちらです。
申請してから適用されれるまで5日間ぐらいで通る人もいれば、2週間経過し、メールでサイド必要書類を提出してほしいと来る場合もあるようです。どういった審査をしているかわかりませんが、デルタはあまりレスポンスの良い会社ではないようです。
2019年ステータスマッチは日本人にとっては厚遇?
当初はANAブロンズ、JALクリスタルをゴールドメダリオンにステータスマッチをさせるようでしたが、最新版を見ると2018年と変化はありません。直前で比較表を更新とはちょっとがっかりです。
ステータス比較はどう変わったのか
以上のように大きな変化はありません。
過去の基準(2018年)
新しい基準(2019年)
上記ステータス比較一覧を見ると、当初はANAブロンズやJALクリスタルでもデルタ・ゴールドにステータスマッチされ、正直、目を疑い過去の記事が間違っていたのかと思いました。そこで、執筆時点にいて、ステータスマッチの他のブログ記事を見ても、2018とは違うようでした。
しかし、最大2021年1月末までのステータス維持が可能な申請が開始となる2019年7月1日の前日である6月30日に確認すると結局は2018年と同じです。
目を疑ったのが正解でありました。
あまりに日本の航空会社優遇のため波紋が起きたのか?、はたまた、単に間違っていたのか?(去年と同じ表とか作るのは楽なので凡ミスはあり得ないと思いますが)
よくわかりませんが、去年と同じです。
日本の顧客を取り戻し方に少し変化が
前述のとおり、デルタは羽田発着路線を獲得しており、これまでの成田をハブにしたモデルから大きく変化すると言えます。
日本独自の需要を探っていくと言う方針に変更したとも考えられます。
また、デルタは日本国内でのユーザーの囲い込みが不利であるため、JALやANAの国内線の搭乗半券を送信すれば一律に500マイル(ただし、申請できる条件はある)を付与する施策を長く続けています。2019年には提出方法を変更し、FAXからメールに変えています。これは合理的にキャンペーンを継続していくことが考えられ、日本人の需要を今後も取り込んでいこうとしていることが感じられます。
路線の羽田シフトとニッポン500マイルの継続そして、ANAとJALプレミア会員からのステータスマッチ維持など引き続き、スカイマイルへの取り込みを継続していくようです。
ステータスマッチをうまく活用する方法
ステータスマッチは以前の記事のように登録してから3か月の間に一定のステータスポイントを積算するとその期間が申請時期にもよりますが、2021年1月31日まで延長されると言うものです。
各ステータスに延長に必要なステータスポイント(デルタではMQMと呼ぶ)は下記のとおりです。
ゴールド 12,500MQM
プラチナ 18,750MQM
このほかにセグメント(搭乗回数)によるキープ方法もありますが、スカイチームの路線は日本からですと、国際線となるため、一日数回往復するような修行は厳しいため、まっとうに飛んだ距離で稼ぐのが良いと言えます。
デルタの効率的なステータスポイントを稼ぐルート
折角なので、今回、調べてみました。
プレミアムエコノミー 上海=ニューヨーク往復
遅い夏休みシーズンの9月で安い運賃があったため、まとめてみました。
旅程
往路は上海浦東空港を正午前に出発し、デトロイトに約14時間後に到着します。デルタの新プレミアムエコノミーであるプレミアムセレクトはシートピッチやシート幅は良いものの苦行とも言えます。
こういう場合は、バルクヘッドを指定し、少しでも足元のスペースを確保するのが最適です。結構空いているみたいですので、早期に指定すればコストはかさみません。
デルタのハブであるデトロイトで約2時間の乗り継ぎでニューヨーク・ラ・ガーディアに向かいます。夕方6時前の到着であり、車で移動であれば、日暮れと点灯しだした摩天楼の夜景が楽しめると言えます。
復路はニューヨークに6日間滞在した後、上海に向けて旅立ちます。11時過ぎにニューヨーク・ラ・ガーディアを出発し、デトロイトではぴったり3時間の乗り継ぎで上海に向かいます。上海には翌日夕方7時前に到着します。
機材については、長距離区間はA350-900、アメリカ国内路線はA320となっています。
運賃・積算MQM
運賃と積算MQMは下記のとおりです。
運賃 約125,435円
予約クラス 長距離区間 Gクラス 100%積算
北米内区間 Wクラス 150%積算
MQM合計 15,780MQM
MQM単価 7.95円/MQM
北米内の方が積算率が高いのは不思議ですが、実距離以上に積算されるのは良い点であります。
これにより、一撃でステータスマッチのゴールド基準は満たします。飛行時間が長いのが嫌であればロサンゼルスにすると言うのも良いかもしれません。運賃は変わりませんが。
スカイチームでの一撃ルートは以前に記載しており、再現性に問題はあるかもしれませんが、参考にしていただければと思います。
このほか、アジア域内では格安ビジネスの女王「チャイナ・エアライン」「ベトナム航空」も存在するため、ラクラクなステータス修行もできると言えます。
最後に
日本にいるとスターアライアンスのANA、ワンワールドのJALとこの2キャリアで上級会員を目指す人が多く、スカイチームとなると国内線での積算の魅力に欠けるため、関心が薄くなります。
しかし、今後のデルタの方向性を見ると実はクレジットカードを発行するよりも、マイル修行の方が良いと言えます。
ビジネスクラスにてステータスポイント獲得の単価が安いスカイチーム加盟キャリアが多く、スターアライアンスやワンワールドでは就航していないところもあり、魅力的とも言えます。
結局、2019年は2018年と内容は変わりませんが、スカイチーム修行をしてみようかなと思いました。