ハワイにA380が就航後に行く場合、ANAの株主になるのが最善かもしれません。
ANA-HD 第73回定時株主総会
ANAホールディングスの第73回定時株主総会が2018年6月28日に実施され、議案3件が決議され、終了しました。議案としては、剰余金処分(株主への配当)、取締役の選任、監査役の選任の3号となり、株主にとっては無事に配当が支払われることとなったと思います。
ANA HDの配当利回り
2019年3月期の配当予想を70円としており、2018年6月29日の終値で計算すると配当利回りは1.72%となります。
マイラーであれば株主優待
ANA HDの株式を保有する意義としては、配当やキャピタルゲインもありますが、なんといっても個人投資家にアワードされる株主優待券及び、グループ割引券かと思います。そのうち、実効性が高い株主優待券が最も魅力的でありますが、投資した金額に対して、配当を含め、総還元利回りを算出するのは悩ましいところであります。優待券を単に金券ショップに売却すれば2,000円程度ですし、最高値の国内線をプレミアム株主優待(2018年10月28日以降の搭乗分はFLEX-D 運賃)で利用すれば最大1区間3.5万円程度のメリットが有ると言えます。中央値をどこに設定するか様々ですが、マイラーがマイル修行で搭乗することを前提に、仮にメリットが1区間10,000円と計算すると1単元当たりの総還元利回りは配当の7,000円(通期)と優待(上期/下期)の20,000円の合計となり、27,000円となります。2018年6月29日の終値で計算すると優待を含めた総還元利回りは6.63%まで上昇します。
ANAへの投資
個人投資家から見ると健全性はチェックポイントであり、D/Eレシオ(負債資本倍率)ですが、2019年3月期予想では、0.7倍(前年同期比0.1倍低下)となっています。また、2019年3月期予想のフリーキャッシュフローは▲440億円(前年同期比▲1,279億円)、予想EBITDAマージンは16.0%(前年同期比フラット)となっています。財務の健全性は改善、自由に使えるお金は減少、本業の収益性については、前年同様という予想という中で、増配予定でFCFが減少する中で、投資家目線の計画をしているとも考えられます。また、個人投資家においては、優待のメリットを享受がなんといっても良く、突発的なリスクなどなければ、オリンピックへ向けての需要もあり、株価上昇による儲けはないとしても、株主還元によるメリットが多いので投資をしてもよいのではないかと思います。
株主向けのツアー
ANA HDの事業会社の全日本空輸のCEOかつANA HDの取締役である平子氏はA380-800導入に伴い、株主向けのツアーを用意していることを言及しています。このツアーの形態が株主だけのツアーなのか、一般のツアーにおいて、株主である場合には、ツアー代金にメリットが有るのか、飛行機におけるアップグレードがあるのか不明ですが、株主であると配当、株主優待以外にもメリットが有りそうです。このツアーでのメリットの受けられる権利確定時期が9月末なのか、3月末なのか、さらに単元数は何単元からなのか不明であり、現時点では、株式を購入するよりも割安なANAのチケットを購入した方がメリットは有りそうですが、株主として搭乗するのであれば、特典航空券よりは期待できる内容にしてほしいところであります。
最後に
株主総会で言明された内容のため、実現されないことはないと思いますので、株主向けにハワイへのA380-800での株主ツアーは実現されると思います。そして、効果を考えると記念行事として就航早期に実施すると考えられ、少なくとも概要が決まる前の権利確定である9月末までには株式を一単元でも購入すると特典航空券で搭乗するよりもメリットが有るかもしれません。