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ANAマイル修行、4月以降の予定が立てられない

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 ANAでは、2020年夏ダイヤ(2020年3月29日)から、同社史上最もアグレッシブな新規就航をアナウンスしたものの、蓋を開けると北米路線の成田から羽田移管が主体であり、サプライズされた路線はいつ就航か表明されていないため、その原因を考えてみました。

猛烈な路線拡大

ANA国際線ネットワーク

ANAでは2020年夏ダイヤの就航都市を2019年も終わるところで表明しています。その内容は同社史上、最もと言えるほどの新規路線目白押しでした。

欧州路線では、ストックホルム、ミラノ、イスタンブールに新規就航と言う、ここ20年間を見ても世紀の路線開設とも言える内容です。

豪州路線ではシドニー路線に昼便を就航させると言う快挙もあり、これもサプライズでした。

こうした計画を考えると、それに呼応するだけの飛行機とそれを操縦するパイロットが必要であり、国内ではJALを超え、無敵なANAにとっては順当なことと思っていましたが、そうでもないようです。

ついに息切れか

路線拡大の発表を耳にすると凄いのですが、ここ最近の実際の就航を見ていると息切れを感じます。パース線就航までは毎日運航で新規路線開設してきたのが、ウラジオストク線やチェンナイ線では毎日運航でなくなっています。

どちらの路線も幹線と言うよりは支線のような位置づけなので需要とオペレーションを考えると、致し方ないのかもしれませんが、毎日運航でないとビジネス利用には不便であります。

チェンナイであればバンコクやシンガポールを経由した方が、時間帯も豊富にあります。

ウラジオストク路線は観光が主体とは言え、短期間での旅行を望む人も多く、競合のJALが毎日運航することを考えると不思議です。

デュッセルドルフやサンノゼなどは毎日飛ばしており、ここに来て息切れ感も否めません。

原因は

こうした背景にはパイロット不足や787のエンジン問題が根幹にあるとも言われていますが、何年もかけて路線枠を獲得する活動をしていることを考えれば、数年前から予想されたことです。

発着枠と言う公共の資産を借りていながら、それを有効日から利用できないのは問題であり、オリンピックという世紀のイベント前にそれを活用できないのはなおさらです。

一方で、オリンピック後の需要の冷え込みを予測して、無理に拡大するよりも批判を浴びても耐えるという経営判断とすればなかなかとも思えます。2022年の北京オリンピック向けて、盤石な中国路線と北米路線の接続を最重要として先を見越しているのかもしれません。

リソース不足による枠の有効活用ができないのであれば、アライアンスのキャリアに貸し出して活用すると言う方法もありそうであり、2020年のネットワークを何とかしてほしいところです。

上級クラスはいつの間にか高額に

ANAビジネスクラス

同社のビジネスクラスはサービスを向上したことから、ビジネスクラスの運賃が高騰していることは納得していますが、それにしてもかなり高いです。

割引Pクラスのビジネスクラスでも往復40万円以上する路線も多く、マイレージの一つの目的である囲い込みと言うのはもはや無視しているのかもしれません。

シンガポール航空や他のアライアンスと比較しても10万円以上の値差があるケースもあり、そちらを利用した方がいいかなと感じるレベルにあります。

法人のビジネスクラス需要を期待しているようですが、景気に左右されやすく、お高く留まっていると顧客基盤を奪われてしまう可能性さえあります。そうなれば値下げして対抗するので、今は他社の利用を中心として待つ時期かもしれません。

上級会員のメリットの希薄化

上級会員

ANAの運賃は同社が就航している全ルートの全クラスを見ても、2019年12月現在ではマイル修行対策がほとんど実施されており、ステータス修行としてはかなり難易度の高いマイレージサービスとなっています。

収益に毀損する対象は徹底的に潰した結果と言えますが、マイル修行には以前のようなワクワクは感じません。

また、上級会員のメリットも年々薄れているような感じがします。ラウンジは混雑し、ビジネス/プレエコへのアップグレードはなかなか取れないこともあります。

これは毎年上級会員を継続しているため、サービスは同レベルでも慣れてしまっているのかもしれません。また、同社の頑張りで他社からよく飛ぶ人を獲得し、上級会員が多くなっているからかもしれません。

しかし、ANAのピュアミリオンマイラーであってもプレミアムエコノミーへのアップグレードさえできないことを耳にすると、ANAマイレージクラブへの期待を感じなくなっているのも事実であります。希薄化していることは否めません。

前述のように値差でお得感のあるキャリアのビジネスクラスを利用した方が納得感はあるとさえ感じます。今はそうした時期かもしれません。

最後に

路線発表まで絶好調でしたが、何となく息切れを感じる実際の就航となっています。調子が良いことばかりではないので、致し方ないですが、公共の資産である発着枠を大量に獲得して、もっとも需要の多い時期にそれをスタートできないのはちょっと残念です。

個人的にもゴールデンウィークに新規路線でどこかに行こうかと画策していますが、予定が立てられず、頭を抱えています。2019年は28回、合計78,531マイルをANA便で利用しましたが、2020年はどれくらいになるのか見当もつきません。 

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