ANAマイル修行と言えば、国内線では早期割引で購入した普通席ペタペタ座席で修行するか、国際線ではクアラルンプール発券とその延長線の北米を中心にマイル修行がするのが中心です。しかし、2020年はANAのヨーロッパ線が北米路線なみに路線が増えるので活用ができないか考えてみました。
爆増するヨーロッパ路線
ANAの国際線と言えば、北米であり、路線は下記のとおりです。
ワシントンD.C.、ニューヨーク(JFK)、シカゴ、ヒューストン、シアトル、サンフランシスコ、サンノゼ、ロサンゼルス、バンクーバー、メキシコシティ
と10都市に就航しています。
一方で現在の欧州路線は下記のとおりです。
ロンドン、パリ、フランクフルト、ブリュッセル、ミュンヘン、デュッセルドルフ、ウィーン
の7都市ですが、2020年中には下記の都市が追加となります。
ミラノ、ストックホルム、イスタンブール、モスクワ
と4都市が追加となり、11都市とアメリカを超えるの接続地域となります。もっとも、北米路線は成田と羽田で複数就航しているほか、機材がボーイング777-300ERが主体であるので、ボリュームとしては北米の座は揺るがないですが、インパクトの大きさはかなりです。
10年ほど前のヨーロッパ路線を思い出すと、ロンドン、パリ、フランクフルトの3択であり、フラッグシップ機のボーイング747-400を4クラスで飛ばしていたとは言え、その時代からすると随分、成長した感があります。
ヨーロッパ路線の区間マイル数
マイル修行で、もっとも大事な一つは区間マイル数です。この数値に掛け算をして、プレミアムポイントを計算するため、距離の長さは大事です。
各区間マイルは下記のとおりです。羽田または成田からの区間マイルをもとに計算しています。
ロンドン 6,214マイル
パリ 6,194マイル
フランクフルト 5,928マイル
ミュンヘン 5,866マイル
デュッセルドルフ5,959マイル
ブリュッセル 6,060マイル
ウィーン 5,699マイル
以下は新規就航地のため、まだ、同社のプレミアムポイントシュミレーションに登録されていないため、手計算してみました。
ミラノ 6,066マイル
ストックホルム 5,088マイル
モスクワ 4,671マイル
イスタンブール 5,589マイル
新規就航地ではミラノが6,000マイル超であるほか、ストックホルムも5,000マイル超です。イスタンブールはヨーロッパから見るとかなり東に位置しますが、南に位置するため、北に位置する東京から見ると結構距離があります。
距離から見るとミラノ、ストックホルム、イスタンブールが候補となりそうです。
海外発券で安い場所は
海外発券と組み合わせる場合、その発券地が肝となりますが、安そうな都市をピックアップしてみました。
ヨーロッパでアジア方面に安い都市を羅列してみると下記のとおりです。
ストックホルム、オスロ、ブダペスト、リスボン、バルセロナ、マドリード
がメジャーと言えますが、さらに昨今の情勢もあってか、パリやブリュッセルも安いようです。
しかし、ANA便の場合、直行便就航都市で安くするのは、余程空席が空いていないと考えられず、経由便の方が有力と言えます。
そういう意味ではオスロ、ブダペスト、リスボン、バルセロナ発券が有力であり、こうした発券地と新規路線を組み合わせるのかが注目ポイントかもしれません。
例えば、ブダペスト発券で、スカンジナビア航空と組み合わせてストックホルムやターキッシュエアラインズと組み合わせてイスタンブール経由が出てくるかがポイントになりそうです。
就航当初は利用率がポイント
マイル修行で最大のメリットはキャンペーン運賃やボーナスマイル、さらに特典マイル数割引であります。こうした施策は就航当初、利用率が低い時に適用されることが多く、新規就航路線はチャンスかもしれません。
実際、インドの新規就航地であるチェンナイは新規就航地にもかかわらず、半額マイルキャンペーンを展開したり、偶然ですが、バグ運賃でエコノミー並みのビジネスクラスの運賃を提供し、是正されるまでに購入した人にそれを許容したりしています。
利用率を上げ、リソースの最大限の活用を考えると毎日運航はないかもしれませんが、それでもキャンペーン施策は展開されると思われ、そこが最大の狙い目となりそうです。
コードシェア便も活用
ミラノ、ストックホルム、イスタンブールではANAし提携している航空会社がそれぞれ東京に就航しています。
ミラノはアリタリア、ストックホルムはスカンジナビア航空、イスタンブールはターキッシュエアラインズとそれぞれ提携しています。
アリタリアはカイロや欧州発券と東京行が安く、スカンジナビア航空はパリやロンドン発券の東京行が安く、ターキッシュエアラインズはブダペスト、カイロ、チュニス発券が安いこともあります。
以上からすると、利用率から他社発券のチケットでも他社基準の割引クラスに座席を提供すると結構メリットが出てくるかもしれません。
ANAマイレージクラブのマイル積算は運航便ベースのため、ANA便運航であれば、アアリタリア、スカンジナビア、ターキュッシュであってもANA便として積算されるため、メリットはありそうです。
どこの路線がメリットと言えるのか
利用率はANAしかわからないため、結局どこの路線にもありそうですが、少なくとも、距離が長いミラノやイスタンブールはメリットがありそうです。
ミラノはアリタリア航空自体が結構安いビジネスを展開しており、ANAとコードシェアを組んでいても安くするかもしれません。
また、ターキッシュエアラインズは大量の乗客を捌くため、コードシェア便も有効活用することも想定され、ターキッシュエアラインズ運賃で安く買って、積算はANA便となることも考えられます。
ミラノ経由やイスタンブール経由が狙い目であり、その接続地発券がベストとなる可能性があります。
プレミアムな運賃を狙うのは王道
プレミアムな運賃、さなわち、プレミアムエコノミーまではビジネスクラスの運賃を狙うのは路線が増えても定石であると言えます。時間があれば30%加算運賃で頻繁に利用しても良いですが、ステータスポイントは貯まらず、アップグレードなどの特典もないため、やはりプレミアムな運賃で安いものを狙うのが良いでしょう。
ただ安いだけより、安いけどプレミアムなクラスを探す方がマイル修行の道では洗練されると思われます。
最後に
何も決まっていない時点から皮算用するのは、時間の無駄とも言えますが、マイル修行は365日間と限定されており、妄想と言う名のシャドウトレーニングも必要かもしれません。いざ決定した時に、シャドウトレーニングで鍛えたルートを即座に発券できれば最高であると言えます。
スケジュールが決まっていないのも、シャドウトレーニングができて、なかなか楽しさがあります。