改革が続くANAマイレージクラブですが、ダイヤモンド会員になるためには、ANA便に搭乗するのが最大のメリットはありますが、2019年のダイヤモンド会員資格取得はそうとも言えないため、まとめてみました。
ANAダイヤモンド会員になるためには
ANAダイヤモンド会員になるためには、カレンダーイヤー(1月~12月)で10万プレミアムポイントを加算する必要があります。そのうち、半分の5万プレミアムポイントはANA運航便(国内線でも国際線でも可)で加算することが条件です。
プレミアムポイントはANAが加盟しているスターアライアンス加盟の航空会社の搭乗でも加算可能であり、28の航空会社にも及び、選択肢は大きいと言えます。
ANAダイヤモンド会員の美味しいアップグレードポイント
ANAの上級会員の特典として、アップグレードポイントというものがあります。このポイントは、搭乗クラスをアップグレードできる(エコノミーやプレミアムエコノミーからビジネス、ビジネスからファーストへ)ポイントが付与されます。通常アップグレードするためには貯めたマイルを利用することで可能ですが、上級会員にはマイルとは別にこのアップグレードポイントが付与され、より上級のクラスにアップグレートができると言えます。
これまでは、海外発券のプレミアムエコノミーのクラスは安く購入でき、アップグレードもできたため、プレミアムメンバーにとってはこのポイントは美味しい特典でした。
しかし、ANAは2018年12月にプレミアムエコノミーの予約クラスの基準を見直しにより、安いプレミアムエコノミー運賃ではアップグレードできなくしています。
従って、このアップグレードポイントでアップグレードできるクラスは割高なエコノミーやプレミアムエコノミーのクラスとなり、ANAの高い、エコノミーやプレミアムエコノミーを購入するよりも、スターアライアンス加盟の他のビジネスクラスが安い場合は、そっちを利用した方がメリットはあると言えます。言い換えるとアップグレードポイントの特典の良さも改悪されたとも言えます。
ANAアップグレードポイントの不自然な階段
ANAのアップグレードポイントの獲得基準はプレミアムポイントの獲得数に応じていますが、やや不自然と言えます。
上記の表のとおり、最初の1万プレミアムポイント(以下PP)到達で4アップグレードポイント(以下UGP)、次は1万PP毎に2UGPとわかりやすいのですが、3万から4万PPに到達では一気に倍の20UGP、そして、そこから細かい階段がなくなり、8万PPで40UGPとわかりにくいです。
これについては、PPは同一の基準で積算されていく中で、アップグレードポイントの付与基準が違うのは公正取引的に問題も感じられます。また、プレミアムポイントの積算基準である購入クラスを突然不可逆的に変更したりするのも問題と言えます。
何よりもこうしたルールに従順にANA便に搭乗して、ポイントを獲得しても、そのアップグレードポイントを利用できる利用クラスがどんどん縮小しており、利用できる機会が減少しています。アップグレードポイント利用機会が少ないまま、アップグレード加算基準が変わらないのは明らかな改悪と言えます。使えなかったアップグレードポイントはどうなるのでしょうか。損な変換率のスカイコインに変えろということでしょうか。
ANAダイヤモンド会員になりたい場合はANA便での獲得は5万PPまでにした方がスマート
ANAダイヤモンド会員のメリットは国際線であれば成田と羽田、国内線であれば、新千歳・羽田・伊丹・沖縄・福岡(2019年2月以降)において、スイートラウンジが利用できるほか、ボーナスマイルがANA便とユナイテッド便において積算されるほか、ダイヤモンド会員特典としてスカイコイン等が1年に一度もらえるほか、空席待ちでの最優先権が付与されるところがメリットと言えます。
こうしたことでメリットと考えるのであれば、ダイヤモンド会員を目指すのは良いと言えますが、先述のとおり、コスト面からすべてのフライトをANA便でダイヤモンド会員を目指すよりも最低限のANA便5万PPを稼ぎ、その他はスターアライアンス加盟の上級クラス(プレミアムエコノミー・ビジネスクラス)で稼いだ方がコスト的には良いと言えます。
最後に
ANAはマイル及びプレミアムポイントを貯まらないように改悪は進めていますが、それに呼応させて、これまでの上級会員の特典は変えておらず、実質的にダイヤモンド会員のメリットが低下していると言えます。
こうしたことであれば、ダイヤモンド会員資格の最低資格をANA便で利用し、その他はスターアライアンス加盟の航空会社を利用した方がトータルコストは安く利用でき、快適とも言えます。
羽生竜王が無冠になる時代ですから、毎年、ダイヤモンド資格を得てきた人もこうした改悪で無冠になる可能性もあり、ANAに頼らずにダイヤモンド資格を得られる方法を研鑽する方が良いと言えます。
これでも堪えられない場合はJAL利用をメインにした方が良いと言えます。
感謝の気持ちとか書いていますが、こちらは降機する時に挨拶されれば挨拶し、感謝しますが、本当に感謝しているのか不明です。