海外発券はどこが一番安いという疑問のもとに片道、海外発東京経由海外着、往復運賃をそれぞれ国別に調べてみようと思います。まず1回目は、片道の運賃の検索です。
片道国際航空券というとエアアジアやジェットスターといったLCCの航空券では当たり前ですが、フルサービスのキャリアでは、往復での購入が当たり前です。そんな中で、ANAの片道で割安な区間を探してみました。
検索前提
検索サイト
ANAホームページを利用。日にちは2カ月先の9月2日を出発日とし、出発地または到着地はANA国際線の大半が起点となっている東京(羽太・成田)として、直行便をもとに検索しました。9月2日に空席がない、極端に運賃が高くなる場合は、翌日か翌々日に設定しています。表では※を記載しています。
メキシコシティとロンドン、フランクフルトが該当しました。発着都市(日本は羽田か成田、海外は同一都市に複数空港があり、それぞれにANAが就航している場合、台北や上海)において、運賃差がある場合は、安い方を採用しました。
表の見方
空港コードと都市名は下記のとおりです。
北米ハワイ
LAX=ロスアンゼルス,JFK=ニューヨーク,ORD=シカゴ,HNL=ホノルル,YVR=バンクーバー,MEX=メキシコシティ
東アジア
GMP=ソウル(金浦), PEK=北京,SHA=上海,CAN=広州,HKG=香港,TPE=台北(桃園)
東南アジア
PNH=プノンペン,SGN=ホーチミン,RGN=ヤンゴン,MNL=マニラ,BKK=バンコク,SIN=シンガポール,CGK=ジャカルタ,DEL=ニューデリー,KUL=クアラルンプール
オセアニア
SYD=シドニー
ヨーロッパ
LHR=ロンドン(ヒースロー),CDG=パリ(シャルル・ド・ゴール),BRU=ブリュッセルFRA=フランクフルト
クラス
Y=エコノミー,PY=プレミアムエコノミー,C=ビジネス,F=ファースト
運賃の設定がない都市はを記載しています。
値差率
日本発運賃に対して海外発運賃がどれだけ安いかをパーセント表示したものです。プラスであれば、日本発券より安く、マイナスであれば日本発券より高くなります。
地域別運賃一覧
北米ハワイ
北米は、カナダ、米国、メキシコとありますが。米国とりわけロスアンゼルス発のエコノミーが安くなっています。他のエコノミーはマイレージ加算100%ですが、ここだけは50%加算となっています。競合が激しいからでしょうか。
東アジア
この地域LCCが多く就航しているので、現地発の運賃は安くなっているようですが、基本的は競合しないような運賃です。東アジアの中では、相対的には台湾発が割安です。
東南アジア
マレーシアが突出して安くなっています。また、プレミアムエコノミーの設定のある国では、エコノミーとあまり値差がありません。こうした路線でプレミアムエコノミーにアップグレードされないのはこうしたエコノミーとの値差が少ないというのも関係しているのかもしれません。ある程度プレミアムポイント稼ぐことができる割に運賃が安いため、マイレージ修行記でクアラルンプールがたくさん目にするのも納得できると思います。
オセアニア
現状はシドニーしかありません。シドニー発日本初の半額程度ですが、東京までですと割高です。
ヨーロッパ
フランクフルトは人気日本発よりも割高のクラスもあります。深夜発の利便性が高いのでしょうね。ヨーロッパ発券も東京までですと割高です。
結論
以上のように、日本発と比較すると最大88.3%引きといった海外発券もあるものの、ANAは日本発も海外発も総じて、片道では独自の割引運賃の設定をほとんどしていないようで、高額です。片道でどうしても利用する以外は利用する機会はないと思います。ということで、直行便片道ではメリットがありませんので、次回(連載ではないので明日ではありません)はANAが力を入れている外国人乗り継ぎ需要の取り込みルートである「羽田・成田」を経由する海外発海外着ルートを検索してみます。