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6/1以降と以前で海外発券の燃油サーチャージの影響を比較

石油採掘

6/1以降と以前で海外発券の予約画面で実際の運賃から燃油サーチャージの影響を比較してみましたので、お伝えします。

事前の燃油サーチャージのアナウンス

燃油サーチャージは2か月間ごとに更新され、直近2ケ月のシンガポールケロシン市場価格の平均を用いて算定されます。この断面ではUSD換算のため、海外発券でUSD決済以外は為替の影響も受けることとなります。有事に強い円でしたが、個人的にはこれまで生きてきて有事の円安は初めてであり、神風でも吹かないと結構厳しいのかもしれません。

6月からの燃油サーチャージはシンガポールケロシン市場価格の平均2月~3月の2ヶ月平均値から算出され、ANAの場合は4月中旬に反映されます。

6月以前の燃油サーチャージ

ANA燃油サーチャージ0531まで

5月31日までの燃油サーチャージは以上のとおりです。円建てではシーリングの欧米では一区間19,900円となっています。往復で4万円なので結構高めであります。

特筆すべきはオセアニアもシーリング設定あります。プレミアムポイントが1.5倍で換算されるオセアニア(シドニー)でありますが、マレーシアと比較すると往復で2万円の差となり、結構大きいです。

6月1日以降の燃油サーチャージ

ANA 6/1 以降の燃油サーチャージ

以上は6/1以降の燃油サーチャージです。円建てではシーリングの欧米では一区間37,400円となっています。往復で7.48万円となり、5月までと比較すると1.88倍であります。

マレーシアについては5月までは往復で1.94万円でしたが、6月以降は往復で4.08万円と210%となり、絶対額としては欧米豪と比較すると少ないものの、増加率はそれを超えています。

これはホテルに泊まらず、野宿にした方がいいかのか、KL現地のホテルはむしろ国内と比較して円安でも安いので滞在した方がいいのか迷うところであります。

実際の予約画面は?

ANAが公式に発表しているので、燃油サーチャージ自体は6/1断面ではその通り、適用されると思いますが、本当か確認してみました。

5/31時点の運賃トータル

5/31計算 ANA KUL発券PY運賃 E

以上は5/31断面で検索した、クアラルンプール発券のプレミアムエコノミー東京往復であります。

予約クラスはEクラスであり、プレミアムクラスのマイラー対策がされるまではとても単価が良かった運賃でもあります。今でもビジネスクラスにアップグレードでできる運賃であります。

運賃は140,300円であり、そのうち、燃油サーチャージは17,300円と公示よりも少し安くなっていますが、近くなっています。

この運賃でプレミアムポイントを計算すると10,814PPとなります。PP単価は12.97円/PPとなります。KUL発券では10円台が勝負ポイントでしたので、高く感じますが、それでも世界的には安いのかもしれません。

6/1時点の運賃トータル

ANA クアラルンプール発券 プレミアムエコノミー成田往復

そして、日が変わった6/1時点の運賃トータルです。同じ日のフライトとクラスで比較してみました。

予約クラスはEクラスであり、運賃単体で行くと地味に600円高くなっています。次いで、やはりと言うべきか、燃油サーチャージが17,300円から41,280円となっています。上昇率は238.6%であります。クアラルンプールから成田フライトがそもそも円建てでないとというエクスキューズがありそうですが、あまりに潔い、転嫁と言えます。

まあこれだと、日本人以外は羽田に就航するMHとか利用しそうであります。PP単価とか計算さえ無駄と感じてしまいます。

同社では燃油サーチャージについて以下のように定義しています。

燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)とは?
燃油特別付加運賃とは、原油価格の高騰に伴い、企業努力で吸収しきれない航空燃料費用の一部をお客様にご負担いただく追加運賃のことです。本来、航空燃料費用は航空運賃に含まれるべきものですが、航空燃料価格の不安定な変動に対応するため、またお客様にわかりやすく提示させていただくため、通常の運賃とは別に収受させていただいております。

1日画面が変わっただけですが、むしろ運賃は高くなり、燃油サーチャージは決められたとおり、付与されています。

だれか一人予約して運賃は変動的に高くなり、予告通りに付与したと言えますが、それだけの会社と言うところのようです。

あとは人間以外の部分での運賃変動で下に向くところと言えます。競合もそのようにやっているかはわからず、相手を見て機動的動いてる可能もあります。

今からワンワールド・エメラルドが狙えるならばやってみようかなと思います。待ってまーす。

燃料高騰時代のマイル修行とは

カタール航空

世界中弾丸で行ける乗り物は飛行機一択であります。しかし、その飛行機は燃料の由来成分は別として油を燃やして飛ぶので、油の調達コストが運賃にもろに反映します。

往々にして、安い油は飛行機のジェットエンジンとして、使われるまでに調達から精製までに手間がかからないものの方がよく、環境など無視すれば、地中にたくさん油が埋蔵されており、国力維持のために政策的に安く売りに出している国のものがベストと言えます。植物由来とか言っても、どうしても精製プロセスで高くなってしまいます。

しかし、情勢が変わるとこの通りであります。

そして、エアラインはパンデミックであります。10年くらい前に遭ったSARSは全世界的ではなかったものの、エアライン業界では警戒していたものの、今回のパンデミックが想定以上となったため、財政的にも、利用者心理的にも多方面に影響があり、これが結構、ボディーブローとなっており、なかなか土砂降りが過ぎたのですぐにフル回転とは行かない状況にあります。

しかし、こうした状況が続くと全世界的に暗闇突入ですが、そうでないところもあります。それは、油が自国の地下から溢れてくる国にとっては油を高く売ることに加えて、油が安くなっても、持続的な競争力を確保できる金の生る木であるビジネスを確保すれば、それはそれで次の段階に進めると言えます。

端的に言うと油が自国の地下から溢れてくる国の航空会社は、それを持たない国と比較して業界的に優位に立てるチャンスであり、燃油サーチャージを持たざるエアラインと比較して、アグレッシブな運賃を出して対抗できるすることが予想されます。

油が自国の地下から溢れてくる国としては中東の国々、南米の一部の国、そして、USAと言えます。

このような国の航空会社を利用すれば、燃油サーチャージをかなりセーブでき、マイル修行にも資する可能性があります。

土砂降りが続く時にはこのようなエアラインを使い、青空が雨雲の間から覗いてきたら、モード変更とするのも良いかもしれません。

最後に

ビジネスクラス

マイル修行において最も影響を受けるのは、燃料の急騰とハンデミックであり、これはエアライン業界に投資する投資家にとっても共通しています。

今はまさに二重苦であり、燃料は不透明、ハンデミックは強毒性の変異がなければトンネルの出口が見えている状態であります。

国内を見れば県単位のホテル割引を税金でしていますが、国単位でエアラインに対して政策を出している国や自治体や機関を調べてみるのもいいかもしれません。

企業努力はずいぶん昔から聞きますが、何か今一度考えてみたいところです。

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