遂にANAグループの第三の国際線ブランドがお披露目となりましたので、お伝えします。
新ブランド エアージャパン
新ブランド『AirJapan』、2023年度下期に国際線就航ということで、2022年3月8日にANAホールディングスとエアージャパンが新ブランドとして「エアージャパン」を発表しました。
ブランド・コンセプト
ブランド・コンセプトは「Fly Thoughtful」です。Thoughtfulには、気遣いや思いやり、やさしさといった意味があります。すべてにやさしいエアラインとして、日本らしい「発想」と「品質」で全く新しい空の旅を創り出すことを目指します。
ANA HDニュースより
ここから感じるのは日本人及び日本品質が好きな外国人がターゲットのようであり、デュアルハブの羽田や成田での北米乗り継ぎ需要がターゲットではないようです。
最終的にはそれになるかもしれませんが、フルサービスでもないLCCでもないという立ち位置が実際にはどうなるのか関心があるところです。
マイル修行を15年続けているとエアージャパンと言うとアジアのANA便運航便の委託先と言うイメージがあります。
チャンギ空港で搭乗の際に誰もエアージャパン便で搭乗していないのに、エアージャパンのコードシェア便(NQ便)もアナウンスしているのが印象的であり、新鮮味は感じませんでした。
ブランドロゴ、カラー、機体デザイン
ロゴはAirJapanのrとJの部分をモチーフに、手と手が織り成すやさしさ(Thoughtful)をイメージしているという事です。
色は和色であり、
藍色 (#165e83)
曙色 (#f19072)
ということで、
トリトンブルー
モヒカンブルー
の青系一辺倒のANAとは異なり、割合は少ないものの赤系の色も入っています。しかも、曙と太陽をイメージさせる色を使っており、再生する前のJALのアークを思い出してしまいました。
また、写真で見るとルフトハンザのような紺色にも見えますが、実物を見るとサフィール踊り子の外装に近いのかもしれません。
エアージャパンと言うとAJと言うイメージですが、手と手が織りなす優しさを想起させると r と J 部分を曙色にしています。
お手手とお手手を合わせてしあわせ、な~む~とか2レターコードがRJのロイヤルヨルダン航空を想像してしまいました。
一部では韓国の航空会社にデザインが酷似しているという事でありますが、塗装コストとペンキ代が安い組み合わせなのかもしれません。
ブランドに込められた思いとは
こうしたブランドに込められた思いは下記とのことです。
日本らしい「発想」と「品質」でフルサービスでもLCCでもない、双方の良いところを組み合わせながら全く新しい空の旅を創り出すことを目指します。
「自分好みに選べる体験」との表現のとおり、フルサービスで提供されるサービスのうちお客様が「ほしい」と思われるオプションをご用意します。
一方で特に追加オプションは「いらない」シンプルな旅をお望みのお客様は費用を抑えることも可能です。LCCのようなお手頃さを感じて頂ける運賃を設定します。
「今までにない快適さ」の言葉の通り、中距離国際線の移動においても快適に過ごして頂ける機内空間をご提供します。
LCCで良いところと言うと値段しか感じませんが、敢えて言うと、安さに我慢して追加費用の足下を広い席を選択しないが故にそうした席がフルサービスキャリアよりも空いているくらいかなと感じます。
日本らしい「発想」と言うのは畳とかでしょうか。船の雑魚寝席のようなフラット空間が出来れば万歳ではあります。
お客様が「ほしい」と思われるオプションは広い空間なのか、食事なのか、Wi-Fiなのか、パジャマなのか人それぞれではありますが、最近の携帯サービスと似ていてトッピングしていく単価を上げていく商法を取り入れるという事かもしれません。
そして、 LCCのようなお手頃さを感じて頂ける運賃はANAのLクラス運賃を下回る運賃設定となるのか期待したいところです。Lクラスよりもトッピングで使い勝手がいいと後述のプレミアムポイント加算があれば有りと言えます。
ANAマイラーとして気になる点
NH便としてのNQ便とNQ便としてのNH便
ANAマイラーとして一番気になるのは新生 Airjapan ブランドでの運航が同キャリア、すなわち、NQ便のみとしてだけ運航されるのか、それともNH便とのコードシェアとしても運航されるのか気になるところです。
過去のANAであれば、フルサービスのANAとLCCであるPeach、および、バニラの間ではコードシェアはしませんでしたが、最近は国内線ではPeachとコードシェアをしています。ANAの高い運賃で簡素化されたサービスのPeach便に路線が移管されると堪ったものではないと思いますが、そうした事が国際線でもあるのか考えてみました。
まず、現状のANAとAir Japanのコードシェアを考えると基本はNQ運航でも、正規にはNH運航にほぼ近い形態となっており、スターアライアンスパートナーのコードシェア便が目立つ存在となっています。
これがAirjapan ブランドとなると不明ですが、NHやスターアライアンスとのコードシェアもあるかもしれません。
LCCでもない、フルサービスでもないというどうにでもなる立ち位置にまず置いておいて、タイスマイルのようなスターアライアンスコネクティングパートナーに持ち込むこともありであり、新たなゲームチェンジも見えてくるような新キャリアと興隆となれば、そっちの方向にアクセルを踏む(飛行機なのでパワーレバーかもしれませんが)ことも選択できそうです。
運航水準としてはANAと変わらないという事で、AJの運航と変わらないので、運航にかかる原価は変わらないものの、過剰に提供していたサービス部分を変更する方向性なのかもしれません。
フルサービスのANAでデフォルトで提供している無料サービスの中で、非効率な部分と有料にしたら収益性にとても貢献する部分を分析して、採算率を計算して競争力にすることを目論んでいるのかもしれません。
これをANAブランドでやると改悪と必ずささやかれてしまうため、敢えて新ブランドで実施するという事も見宇てきます。ある意味試金石のブランドにも感じます。
プレミアムポイントが貯まるか
NQ便以外にNH便としても飛ぶことなれば、プレミアムポイントは積算されることとなるでしょう。国内線で桃運航でもANA便名となれば運賃体系はANAなので、ANAのMクラス発券してフライトは新生Airjapanでも100%は行けるかもしれません。
後はサービスの差異をどう埋めるのかとなると会員種別ごとにトッピングのオプションサービスを無料でできる範囲を設定できたりするかもしれません。
設備はおそらく新たにANA機材をまっさらにして全く新しいシートを配置することは一時的なコストがかかるため、シート生地を変えるなど見た目を変えるだけにとどまり、サービスのトッピングのシステムなどにお金を掛けそうです。
食事はフルサービスではそのフライトに向けた賞味期限で用意していますが、新ブランドでは賞味期限が長く、売れ残りでも次回のフライトで利用できるものとか、そんな工夫はありそうです。
それをANAプレミアム会員にはフルサービス時の会員のように提供できれば、無駄は省けそうです。
以上のように、現状のNQ運航とフライト原価は変わらず、サービス面での無駄を省く方向に行くと、NH便のコードシェアもあり得そうです。
実は意外とJALグループのZIP Air TOKYOとは異なり、マイル修行ではありかもしれません。
しかし、マイクロソフトのIMEは何度、運航と変換しても、最初に運行と変換が出てくるのは何のためにファン全開でUGしているのかイライラしてしまいます。
最後に
2023年度下期からという事であり、まだ2年以上あるため、どう触れるかわかりませんが、東南アジア路線は様々な選択肢があるので、今回発表したような選択肢を含めて、マイル修業での活用方法があるか今後も要チェックです。
一方で欧州や北米はアンシャンレジームなところがあり、こうした路線に進出してくると真にフリーな時代となりそうですが、時間はかかりそうです。
ますば使ってみて、自身の利用目途とフォーカスを合わせてみてはいかかでしょうか。