ソウル発券とインド発券どちらが効率が良いか考えてみました。
インド発券とソウル発券
インド発券とソウル発券で考えられる目的地は以下の通りです。
インド発券
デリー・ムンバイ→↔︎日本各地
デリー・ムンバイ→↔︎北米各地
インド発券の場合、日本または北米との片道か往復の発券に限られます。インドと日本間でもお腹いっぱいになりますが、北米もあるので大量にプレミアムポイントを貯めるには良いかもしれません。
ソウル発券
続いては、ソウル発券であります。
ソウル金浦→↔︎日本各地
ソウル金浦→↔︎北米各地
ソウル金浦→↔︎欧州各地
ソウル金浦→↔︎シドニー
ソウル発券は選択肢が多く、日本各地、北米、欧州、シドニーと日本と比較して、アジアエリアがないくらいであります。昔であれば、日本との往復はプレミアムポイントにおいて、国内線乗り継ぎ運賃が国際線の予約クラスに関係なく、100%積算だったので、便利でしたが、今はその昔なので、あまりメリットはないと言えます。
また、ソウルは沖縄よりも近いので、長距離国際線を調達するためにソウルに買い物する感覚で利用できるので、なかなか予定が立てにくい場合にも効果的かもしれません。
また、シドニーのみのオーストラリアですが、今後は毎日ではありませんが、パースも出てくるので、予約クラスに変動幅が大きいですが、今後は選択肢が出てくるかもしれません。
運賃を比較
それでは運賃を比較してみます。今回は一気にプレミアムポイントが積算する割に日本発券と比較するとはるかに安いエコノミー100%積算を比較してみます。インド発券では経済的にも肉体的にも負担感が少ない日本までの発券片道、ソウル発券では日本各地では物足りなく、他の海外発券と比較してもレアに欧州発券を比較してみます。
インド発券
ますばインド発券であります。上の運賃はムンバイ発券のエコノミーMクラスの東京ストップオーバーの沖縄片道であります。運賃・予約クラス、プレミアムポイントは以下の通りです。
運賃は180,355円
予約クラスは 国際線 Mクラス 100%+400PP
国内線 100%+0PP
プレミアムポイントは8,669PP
PP単価 20.88円/PP
Mクラスということで、かなり高額ではありますが、ビジネスクラスへのアップグレードが可能という点や国内線乗り継ぎ区間の運賃が100%積算できるのは大きいと言えます。アジアでありながら、意外とプレミアムポイントが積算されるのはもちろん、ムンバイはアジアの中でも距離が長いというのもありますが、国際線において、プレミアムポイント路線倍率が1.5倍、国内線区間では2倍のギアリングが効いていると言えます。
ソウル発券
続いては、ソウル発券であります。こちらもMクラス発券であります。ANAソウル便は金浦=羽田のみであるので、羽田一択となります。多くの場合はその方がメリットとなりますが。
そして、東京でストップオーバーしてロンドンに向かいます。日本発券では到底敵わないMクラス運賃であります。
運賃・予約クラス、プレミアムポイントは以下の通りです。
運賃は181,120円
予約クラスは 国際線 Mクラス 100%+400PP
プレミアムポイントは8,151PP
PP単価 22.22円/PP
運賃は互角で予約クラス同一のMでありますが、プレミアムポイントではインド発券に劣っています。距離の遠いロンドンまで飛ぶのにであります。まあ、考え方によってはビジネスクラスにアップグレードでき、長い飛行時間をビジネスクラスを楽しむということもありますが。
その差の理由
運賃は同等、予約クラスは同一のMクラス、そして、トータルの飛行距離を考えるとソウル発券のロンドンの方が良さそうではありますが、そうではありません。その差は何でしょう。
答えはプレミアムポイント路線倍率につきます。プレミアム路線倍率は下記の通りに区分されています。
日本国内 2倍
アジア・オセアニア 1.5倍
欧米・ハワイ・豪州 1倍
インド発券の場合、国際線区間が1.5倍、日本国内路線が2倍となっており、距離(言い返すと飛行時間)の割にプレミアムポイントが倍近い積算となります。一方で、ソウル発券の場合は、ソウルから羽田は1.5倍となるものの、羽田からロンドンは1倍となるため、そこで差がつくと言えます。
メリットとデメリットを整理
そして、インド発券とソウル発券のメリットを比較してみます。
インド発券 | ソウル発券 | |
---|---|---|
アクセス | △ | ○ |
現地物価(発地) | ○ | △ |
現地物価(目的地) | × | ○ |
ANA便数 | △ | ○ |
旅程日数 | ○ | △ |
アップグレード | ○ | △ |
アクセスとは海外発券地までのアクセスとなります。インド(デリー・ムンバイ)とソウルを比較した場合、圧倒的に有利であります。ANAマイレージクラブの特典航空券を利用して持ち出しはわずかとしても、マイル数は嵩みますし、ソウルであれば2時間弱なのでエコノミーで諦めはつきますが、ムンバイとなるとビジネスクラスを利用したくなり、費やすイル数も増えたりします。
また、ソウルまで仁川空港に多くのLCCが就航しており、東京以外在住でもわざわざ羽田または成田に行く必要がありません。一方でインドまで行こうとするとダイレクトの場合は東京であり、それ以外の場合はアジアのどこかの都市で乗り継ぐこととなります。
次に、物価についてですが、弾丸旅程といっても、現地に一泊したりする必要が出てきます。その場合、ホテル代と移動費用とちょっとした飲食費がコストとなります。インド発券の場合、日本よりも高いものもあれば、安く済ませることができるのでピンキリと言えます。一方で、ソウルの場合は日本に近いかそれよりも高いケースがあリます。ソウルの場合、日帰りでソウル往復という手もありますが。
そして、目的地については大きな差が出ます。インド発券の場合は目的地が日本なので、自宅に帰れば宿代もフリーであり、空港までの交通費も日本円で精算できます。ところがソウル発券の場合はイギリスであり、為替が効き、全段階において物価も高いのでかなりの出費となります。LHRでなく、他の都市にしたとしても多少は安くなりますが、やはり高額であります。
旅程日数についてはインド発券は最終目的地が日本なのでホテルとか必要ないため、行きことを考えればいいのですが、ロンドンとなると、弾丸で戻り便に乗ってもいいのですが、旅程は伸びてしまいます。そうすると前述の航空券コスト以外のコストが発生し、ここでも単価に差がつきそうであります。
最後はアップグレードについてであります。狭いエコノミーで修行を継続するのは嫌でマイルやアップグレードポイントを使う人もいるかもしれません。そうした場合に、アップグレード(ビジネスクラス)についてですが、2つの側面があります。1つはアップグレードするためのコストであります。インド→東京は8ポイントまたは20,000マイル、国内線(プレミアムクラス)は4ポイントとなります。
一方で、ソウル発券の場合は、ソウル=羽田間が6ポイントまたは12,000マイルであり、羽田=ロンドン間が10ポイントまたは28,000マイル必要となります。こうした差も意外と大きいと言えます。
インド発券とソウル発券をミックス
以上からすると、インド発券にはメリットが多そうですが、旅程の組み合わせやインドまでのアクセスはちょっと難しそうであります。
今回は鉄板勝負としましたが、プレミアムポイントをがっつり貯めないといけないとなるとソウル発券にてヨーロッパに行って、ヨーロッパからムンバイまでドバイ経由でLCCに搭乗して、ムンバイ発券で沖縄に行くというのもありかもしれません。
道中で新たな旅の目的地を訪れたり、日本ではなかなか利用できない航空会社を経験するというのも楽しみがありそうです。
最後に
今回はソウル発券とインド発券を比較してみました。それぞれの特性があり、インド発券は日本まで戻るだけでも割と効率的と言えます。
一方で、ソウル発券は日本に戻るよりも、北米や欧州、豪州に日本でチケットを買うよりも一旦ソウルまで行くコストを費やしてもメリットがあります。比較するとインド発券の方がメリットはありますが、その特性には差があり、そのメリット・デメリットを把握して、自分のスタイルに合わせて利用するのが、楽しいマイル修行になるかもしれません。
時間がある時にANA就航地発の航空券を全チェックして、その差を吟味してみるとマイル修行が豊かになることもありそうです。