現在、ANAスーパーフライヤーズ ゴールドカード(VISA)を永らく利用していますが、SMBCカード側でのルール変更がいよいよ動き出し、それに合わせて見直しを検討する必要がありますが、今後のキャッシュレス動向なども考え、どのように見直せば良いか考えてみました。
ワールドポイントプレゼントの変更
三井住友カードではワールドポイントプレゼントの改定を発表し、利用金額に応じたボーナスポイントの廃止を1年くらい前から案内しています。
ステージ「V1」「V2」「V3」に応じた現在のボーナスポイントのプレゼントは2021年1月お支払い分で終了します。(2020年2月お支払い分以降のお買物金額は、「V1」「V2」「V3」のステージ判定の対象となりません。)
三井住友カードホームページより
ボーナスポイントとは
前年度の支払いのショッピング累計金額(2月~翌年1月分)によって、翌年度のステージが設定され、ステージとお支払いのショッピング累計金額に応じて、ボーナスポイントをプレゼントするものです。
ステージはV1,V2,V3と3段階になっています。飛行機の離陸のようです。最大のV3では前年度の累計実績が300万円以上で翌年のボーナスポイント付与が優遇されます。
例えば、継続的に年間1,000万円のショッピングでのトランザクションがあるとすると翌年度はV3となります。
その翌年も1,000万円をトランザクションした場合は、最初の50万円で300ポイント、残りの950万円で5,700ポイント獲得し、合計6,000ポイント獲得できます
このポイントを地下に潜るなどして、ANAマイルに離陸させていたわけですが、そもそもの原動力がなくなり、モチベーションがなくなります。
ワールドポイントプレゼントリニューアルとANAカード
ワールドポイントプレゼントは2020年6月1日より改定します。改定内容はポイントの換算方法が変化します。
大筋ではこれまでご利用金額の合計1,000円(税込)ごとに1ポイントがご利用金額の合計200円(税込)ごとに1ポイントに変化します。実質的に5倍貯まるわけではありません。
変更後の名称はANAマイル移行可能ポイントとなり、プラチナカードでは1ポイント=3マイル、ゴールドカードでは1ポイント=2マイルであり、実効性としてはあまり変わりません。
しかし、前述のとおり、ボーナスポイントが廃止されることでゴールドカードでの利用をいくら積算しても、これまでよりはANAマイルを最終目的地とするとメリットは少なくなります。
潮目はNTTドコモの資本解消か
三井住友カードは国内トップの取扱高のカード会社であります。クレディセゾンのIR資料では2018年度の取扱高は下記のとおりです。
2018年度クレジットカードの 取扱高は約 57.1兆円であり、比率上位は下記のとおりです。
1位 | 14.3% | 三井住友FG |
---|---|---|
2位 | 13.4% | クレディセゾングループ |
3位 | 12.1% | 三菱UFJFG |
4位 | 13.0% | 楽天カード |
5位 | 9.4% | イオンフィナンシャル |
6位 | 7.0% | JCB |
7位 | 5.2% | トヨタファイナンス |
となっており、セディナなども含まれますが、国内1位の地位にあります。ただし、上位のシェアは拮抗しており、予断は許されない状況かもしれません。
世界ブランドで見ても、ウォーレン・バフェット率いるバークシャーハサウェイのポートフォリオにVISAは入っています。まあ、AMEXもマスターも入っており、クレジットカード業界全体が成長分野は間違いないようです。
2019年4月にドコモが持っていた34%の同社の株式を三井住友カードの親会社である三井住友フィナンシャルグループに売却し、完全子会社化しています。
クレジットカードのトランザクションでは日本一でありますが、他の通信会社なども同事業やキャッシュレス決済事業に参入しており、潤沢なキャッシュフローで同事業に参入すると危機感もあります。また、通信キャリアをサポートしているクレジットカード発行会社もあり、将来の危機を感じて、色々と動いていると言えます。
今後のクレジットカードの編成
年会費も低く、利用額が多ければそれに応じてポイントが付与されていたANAゴールドVISAでしたが、今後はそれがなくなると、分岐点は二つあります。一つは航空券の購入となります。もう一つは日頃のインフラ的な支払です。
前者では航空券を発券する際に決済するカードで最もマイルが貯まるカードが最優先となります。以前記事にしたとおり、ANAに搭乗することが多い場合に、海外発券でも日本円で決算できるANAサイトでもっとも旨味があるのはスカイ・トラベラー・プレミアかもしれません。飛行機代を除いても年間で高額決済がある場合は、ANA VISAプラチナ スーパーフライヤーズ プレミアムカードに結局終息するかもしれません。
端数は別として1,000円15マイル相当と利用金額の大小に関わらずそうなるため、結局は持つカードとなるかもしれません。家族にダイヤモンドステイタスをプレゼントする特典を考えるとなおさらです。
地下に潜る全盛時時はおいしいものでしたが、地下トンネルでの相互接続がなくなった後はそうは行きません。この方面はシンプルに最大化にしておく方が良いと考えるかもしれません。シンプルにした分、当面はモバイル決済等のキャンペーン分析に注力した方が良いかもしれません。
日頃の決済と使い分け
飛行機以外の支払いも多くANAマイルが多いようであれば、今後シンプルになったANA VISAプラチナが良いかもしれません。年会費は税込み88,000円と高額ですが、それをしてもメリットがある場合そうした方が良いでしょう。
ANAダイヤモンド修行、ミリオンマイラー修行となれば”ANA便しか乗りません”となり、付随するプライオリティパスの意味は薄れますが、ANA指定ラウンジ以外にプライオリティパスラウンジがある空港ではラウンジホッピングにより、ブログでラウンジレポートを公開すれば少しは元がとれるかもしれません。(?)
日頃はANA VISAプラチナ、フライトはスカイ・トラベラー・プレミアというのも良いかもしれません。違うことに労力をシフトできいいかもしれません。
最後に
クレジットカードは発行するだけでなく、付き合っていくものもでもあり、面倒なことが苦手な人には、長く付き合うカードは慎重となります。
国内屈指のイシュアーであれば長く付き合うことも可能であり、面倒さと還元を考えて最適化するのがベストと言えます。後はいつ実施するかのタイミングかもしれません。