ANA A380フライングホヌのプレミアムエコノミーで帰国してみましたので、お伝えします。
フライングホヌのプレミアムエコノミーシート
ホノルル空港のANAラウンジ直結のゲートからA380の2階席直結のボーディングブリッジを渡り、A380の2階の1番前の左側のドアに向かいます。
ファーストクラスはコックピット側にあり、見ることができず、ビジネスクラス席を通過していきます。ちょっと前に搭乗した5A席を通過してプレミアムエコノミー区画に向かいます。
今回は28A席であります。A380のプレミアムエコノミー席は2階席にあり、2区画に分かれています。2番目のドアから4番目のドアの間にあり、3番目の非常口ドアがある席が28列目であります。今回はA席の窓側でした。
まず、プレミアムエコノミーの第1区画を通過していきます。同機種では総数73席のプレミアムエコノミーがあり、そのシートの多さが圧巻であります。
そして、今回座る28A席の区画であります。3列のみであり、こじんまりとしており、後ろという事もあり、利用率は前の区画よりも少ない印象でした。
非常口座席のシートピッチは圧倒的であり、1列後ろの38インチと比較しても全く違います。8時間弱のフライトであれば非常口座席でなくとも問題ありませんが。
非常口座席という事で、着席早々、CAさんが来て非常口座席の説明をしていただきました。この辺りは国内線と同じであります。セーフティーカードはJA381A(フライングホヌ1号機)の仕様でした。今回、搭乗したのはJA382Aでしたが。
ドアが閉まるまで時間があるため、最後方にある階段を降りてみました。エコノミークラスがあります。ドアが開いている間は階段の昇降はできますが、飛行中はロープが張られてアクセスできませんでした。
A380の2階部分の断面がわかるように撮影してみました。かなりアールが効いています。プレミアムエコノミーは2-3-2配列で設置されており、787よりも天井高は低いですが、ゆったりしている感じであります。
シートピッチは有り余るくらいのシートピッチです。SQのA380のこの辺りのエリアはエコノミーでしたが、CA着席シートがないので切妻がなく、さらに開放的でした。
窓側ですが、窓はない席であります。また、A380の2階席の窓側の特徴である収納も28A席ではなく、ちょっと残念でありますが、前方側の広大なスペースがそれを打ち消してくれます。
ちなみにプレミアムエコノミー21Aと21Kは窓がついていて、袖収納もあり、非常口席でもあり、ベストかもしれません。
非常口ドアには幸い窓がついていました。小さいですが、飛行中に景色を見ることもできます。遠近両用メガネのように下部には焦点距離が違う加工がされていました。
飛行中、機内は暗くなるのでほとんどシェードを閉めていました。
シート自体は以前のような多機能ではなくシンプル操作となっています。シートモニター操作はビジネスクラスと同じものであります。
非常口座席のシートモニターは宿命のひじ掛け収納タイプであります。離発着時の様子を機外カメラから見ることができませんでした。
シートテーブルはかなり大きく、MacMook16インチが置けそうなくらいでした。当然、電源コンセントとUSBポートも有りました。
トイレは最後方にあるものを利用します。ビジネスクラスとは違いエコノミーと同等であります。アメニティが少し違う感じてありました。
フライングホヌのアメニティグッズ
ブランケットやスリッパ、ヘッドフォン、オリジナルアメニティはビニールにまとめられ、1セットとなっていました。エコを考えると過包装にも見えますが、大量輸送のA380では清掃時間を含めたトータルコストのエコを考えるとこうした方が良いという結論かも知れません。
スリッパはビジネスクラスやプレミアムクラスと同じものであります。何となく落ち着きます。
フライングホヌ・オリジナル・アメニティはフライングホヌの機体後方が描かれているポーチでした。
中身はエコバックにJR駅ナカのトイレ内の絶滅危惧種な販売機で売っているトイレットペーパー(チリ紙)のコンパクト版が入っていました。
サプライズなプレミアムエコノミー機内食
今回、もっともサプライズだったのが機内食でした。メニューはエコノミー同様にラミネート加工されたAB選択のカードでどちらか選びます。Fish or Beef みたいな典型的なエコノミーであります。
そして、プレミアムクラスで良く遭遇する赤魚が国際線のホノルル線でも遭遇するのは驚きでした。赤魚は食べ飽きているので、当然、Bのビーフハンバーグとソーセージを選択します。
食事の前に白ワインをいただきます。ワインはエコノミークラス提供と同じものであります。そして、エコノミーなのでプラカップであり、国内のANAラウンジで持ち帰えり者が多数なブルボンのおつまみスナックであります。
メニューは下記のとおりです。
前菜
ケイジャンチキンとガーリックシュリンプ
マウイオニオンサラダ
ブレッド ソフトロール / バター
※ Bメニュー選択時
フルーツ
ビーフハンバーグステーキとハワイアンソーセージ
バルサミコヴィネガーソース
デザート アイスクリーム(ハーゲンダッツ・バニラ)
フライトで一番、驚いたのがプラスチックの容器に入っている、ザ・エコノミー機内食と思いきやビジネスクラスと同じような食器に盛られた食事であります。
ホノルル路線だけは特別のようであります。他路線ではプレミアムエコノミー搭乗者限定で利用できる有料機内食サービス [国際線]仕様が課金なしに利用できました。
他キャリアではプレミアムエコノミーの機内食はエコノミーと全く違うものにしたり、座席だけは豪華にして、サービスはエコノミークラスのままなど様々でありますが、A380フライングホヌでは最恵国待遇にしているようです。フライングホヌで絶対にJALからシェアを奪うと言う意気込みがこうしたところにも感じます。
アイスクリーム・ハーゲンダッツはあった時代やなかった時代を繰り返していますが、現在はある時代のようです。
おかわりでエコノミーワインをさらに頼みます。飲みすぎ注意の警告なのかペット水が配られます。ホノルル滞在時のスーパーで一番安い値段(1ドル以下)で販売されていた銘柄であります。
ANAプレミアムエコノミー全線でサービスされている「食後にビジネスクラスのワインの提供」と言うメリットは同一であります。過去にどこかの路線で石塚硝子のビジネスクラス専用のグラスで提供された記憶がありますが、今回はプラカップでした。
機内は暗くなり、色がはっきりしませんが、ビジネスクラスにしかないロゼワインを飲みました。
到着前はラップされたサンドのみが配られると思いきやお金のかかったペーパーボックスに入ったセットで配られます。環境やコストを考えるとケース不要のようにも思いますが、大量輸送のA380はここでも合理性が結果的にコストに繋がると言うことかもしれません。
中身はツナのパンのサンドにヨーグルトとキットカットでした。以前の東南アジア路線ではサンドだけでしたので、少しは豪華にしているのかもしれません。
フライトルート
成田からホノルルまで行った際は6時間45分とかなり早いフライトでした。一方でホノルルから成田まではその逆であり、7時間45分と偏西風をネガティブに受けるためか時間はかかります。と言っても成田まで一直線であり、ANA183便が先陣を切るような形で日本に向かっています。
8時間弱と言う時間は結構ありますが、復路も新作の映画や既視感はあるもののアクションが楽しい映画を観ているとあっと言う間に時間が過ぎます。
窓のない28A席ではありますが、非常口ドアの窓から撮影した画像です。安定飛行時の景色であります。座席はエンジンよりも後方でありますが、意外と静かなのはA380独特の2階席の構造からかもしれません。
当然と言うかA滑走路で着陸します。ゲートは第1ターミナルの第4サテライトであります。水際対策は申請上は緩くなったとはいえ、リアルな入国時のフローはほとんど変わらず、長い導線をかけて処理されていました。
動く歩道が禁止なのは罰ゲームレベルであります。それでも検疫アプリでの青い画面はやはり、楽であり、その後の税関申告もVisit Japan Webで申告していれば、すんなり通過できます。
折角なので、展望デッキに行ってみます。店舗はまだまだですが、展望デッキは結構な人がいました。乗ってきたフライングホヌの着陸を見に来たのかもしれませんが、何となく爆発的に国際線需要が回復しそうであり、海外渡航の座席を確保するのが困難になりそうにも感じしました。
最後に
実はホノルルからの東京(成田も羽田も)への帰国フライトは初めてでありました。前回(5年前)はホノルルに行った後にワシントンD.C.、モントリオール、ギリシャ、キプロス(両方)、カイロ、ドバイ、シンガポールと言う世界一周ルートでした。思い出すと再び、世界一周をしてみたいと思いつつも、体力あるかなと感じてしまいます。
今回は偏西風の影響で時間がかかる東京へのトンボ返りのフライトで且つ、プレミアムエコノミーなので時間を持て余すかと思いましたが、非常口座席と言う広大な空間で且つ隣席も空いており、とても快適でした。
一番のサプライズはプレミアムエコノミー機内食が有料オプションでグレードアップするところが、デフォルトであり、なんでもマネタイズするANAであるのに驚きました。やはり、フライングホヌは同社では特命な機材と路線と言えます。
ハワイとの往復であればA380に限り、プレミアムエコノミーでも良いかなと感じてしまいました。虎の子のアップグレードポイントやマイルをセーブして、他の路線で有効活用と言うふうにも感じてしまいました。