成田空港第2ターミナルにあるIASSスペリオール ラウンジ虚空 -KoCoo-をプライオリティパスで利用しましたので、お伝えします。
成田空港第2ターミナル制限エリア内
成田空港ホームページより
場所は成田空港第2ターミナルの出国審査後の制限エリア(エアサイド)内にあります。出国審査エリアでは出国審査場を通過してすぐのところにあるエレベーター(地図のM20)から1フロア上がった4Fにあります。
ゲートが80番台や90番台だったりすると、ゲートに行く時間を配慮する必要があります。
営業時間
7時30分〜21時(毎日)
プラチナカードやプライオリティパスで利用可能
航空会社系のラウンジではないため、クレジットカードでプレミアム保有者のアクセスが想定できますが、以下のとおりです。
UCカード クレディセゾン アプラスカード ※プラチナカード以上が対象。
PriorityPass Diners Club Lounge Key LongePass
国内発行のカードでは、航空会社との縛りが薄いカードのプレミアムカードが対象となっています。プラチナ以上が対象と言う事でありますが、これ以外のカード会社はプラチナ級となると後述するプライオリティパスが利用できるので、それを考えるとプラチナカードはそこそこ利用できそうです。
そして、空港ラウンジに特化したサービスを提供する会社であるプライオリティパスやラウンジキーなどで利用できます。
ちなみに、成田空港第2ターミナルの制限エリアで航空系ではないラウンジでは、同ラウンジの他にアスパイアラウンジがあります。こちらはアムステルダム・スキポール空港では、プライオリティパスで利用できるラウンジがありますが、成田では今のところ、利用できないようです。
ラウンジ訪問記
ラウンジの雰囲気と詳細をお伝えします。
場所
先述のとおり、ラウンジは出国審査場を通過してすぐの場所にあります。最寄りのエレベーターから1フロアに上がると有りますが、エレベータ以外に選択肢がないのが少々不安になります。金浦空港やオスロ空港でも同様にラウンジだけが上階にある構造ですが、並行して階段があったので、少し気になります。
隣にはエミレーツ・ラウンジがありました。日中は閉鎖されているようであります。見てわかる豪華さがラウンジ虚空とは対照的であります。
ラウンジ内雰囲気
ラウンジは全体としてはほとんどがソファ席であり、食事をするようなテーブル席は有りませんでした。ベースはグレーであり、ファジーな日本を表現したのか、黒でも白でもないグレーが基調でした。
シート間のスペースは狭くも広くもない、感覚でした。利用している人は6割は外国人と思われる人でした。制限エリアであるので、これから飛行機に乗る人のみであります。
デスク席というかカウンター席は窓側のみにあり、全部で10席ほどでしょうか。テーブルは大理石調であり、意外と豪華であります。窓は大きいのですが、シェードで覆われており、ほぼ塞がれています。日差しを防ぐためかと思うと、外の景観は隣接する建物の屋上の景色であるのが理由のようです。飛行機が見えるとこんな遮りはないと言えますが。
フード・ドリンクコーナーの背面にはアニメのポスターやイラストが飾られていました。ジブリ系がメインな感じでした。つるピカハゲ丸やおぼっちゃまくんは有りませんでした。
ジュークボックスが置いてありました。欧米が起源のものであり、アメリカの田舎のロードサイドの飲み屋(帰りは飲酒運転?)に置いてあるイメージがありますが、日本に入ってきてからは、今では大きなゲームメーカーがその昔に製造していると言う意味があるのかもしれません。
電源・通信
電源についてはACコンセントとUSBタイプAとUSBタイプC(PD)があり、充実しています。タイプAでのスマートフォンの充電も早く、意外と強みかもしれません。
Wi-Fi環境については、空港無料WiFIではなく、独自のSSIDが設けられていました。通信品質はストレスがなかったので、快適と言えました。
フード・ドリンク
続いては、フードとドリンクコーナーです。
メインディッシュはカレーであります。鍋は合掌造りの家の庵に吊り下げていそうな鍋が電熱調理器で保温されていると言うものであります。隣にある炊飯器をみてもわかるようにデザインにこだわっているようです。すぐにカレー自体はこうした鍋ではすぐに空になってしまいそうです。文字通り、虚空です。
その隣にはスイーツと言うよりは甘味と言った方が良さげな和風なものがあります。奥はみたらし団子であり、手前は抹茶チョコレートでした。学生の時に材料点数少なくて、調理できるみたらし団子を良く調理した記憶がよぎりました。
ここも和のテイストであり、味噌汁がありました。ただし、味噌汁サーバーからの提供であり、具材は乾燥のみそ汁の具であります。味噌汁は一から作っていると意外と手間がかかり、かき混ぜたり、長期間置いておけないので、冷やし中華並みに軽く見られているためか、こうしたスタイルがベストなのかもしれません。
昼下がりのためか、メニューは少なめであり、カレーにあいそうなポテトサラダや漬物のみでした。
パンについては中身のない、ロールパンかと思うとアンパンとクリームパンでした。ここも和のテイストが漂います。
かつては新東京国際空港と東京でもないのに東京を名乗っていたのですが、現在は成田となり、肩の荷が下りたのか地元との共生が重視されるのか殻付きの落花生(千葉県産かは不明ですが)がありました。随分、久しぶりでした。
ビアサーバーが有ります。銘柄はスーパードライのみですが、その代わりにアサヒのチューハイがあります。この光景、メーカーは違えど、セントレアのラウンジで観たことがあるようにも感じます。
コーヒーについては欧州や中東でよく見る、コストコーヒーがありました。日本だとスターバックスが強すぎて、印象は薄いですが。
ビールやチューハイだけでなく、ワインや日本酒も有りました。今回、訪問した時にあった銘柄は以下のとおりです。
赤ワイン マルスワイン シャトーマルス 穂坂マスカット ベーリーA(山梨)
白ワイン 余市 ケルナー(北海道)
日本酒 臥龍梅 直汲み生原酒(静岡)
日本酒は結構、アルコール度数が高い16度でした。ここでも、和に拘ったのか、メイドインジャパンでした。町民用ワインや下北ワインとか置いて欲しいところであります。
基本時に飲食の際の食器やグラスは使い捨てであります。利用する側からするとちょっと味気ないですが、低コストと低マンパワーで回すとなるとこうした取り組みが必要かもしれません。
海外のプライオリティパスで利用できるラウンジと比較するとメニュー点数は少ないですが、清貧国、日本らしさを表現しているのかもしれません。
最後に
虚空とは一見すると、むなしい空と言う意味に見え、これから飛行機で旅に出かけるには少々、起源が悪い名前でありますが、本来は"何も妨げるものがなく、すべてのものの存在する場所"と言う意味のようであります。また、大空と言う意味も有るようで、ラウンジ大空ではひねりがないと言うことかもしれません。
暖簾がかかったラウンジは初めてでしたし、昔からの和のテイストと近代の和のテイスト(カレーライスなど)と現代の和のテイスト(アニメポスターなど)がとりこまれた空間でした。