弾丸トラベルは怖くない!

マイル、飛行機、鉄道、海外・日本国内トラベル情報、ホテル、海外発券など

北海道新幹線 開業延期は真実か嘘か

スポンサーリンク

北海道新幹線の開業延期を報じるメディアがある一方で、運営主体であるJR北海道の社長会見では、それを肯定しなかったことからどうなるかわからない開業時期について、考察してみました。

そもそもの北海道新幹線開業時期

北海道新幹線とオリンピックの開催時期がわかりにくいですが、以下のとおりであります。

2030年冬季五輪 2030年2月8日~24日

北海道新幹線開業 2031年春(1-3月)

というわけで、そもそも、オリンピック開始前に新幹線が開業していることはないのですが、なにか新幹線とオリンピックが関連付けられています。おそらく、ハタボーや神の国の影響かと思いますが、まあ、今回も札幌五輪が2030年に決まれば、政府与党は気合を入れたという事であります。

日本初の高速鉄道である東海道新幹線が東京五輪直前に開業したこともあり、オリンピック=新幹線となっていますが、それで良いかというのも有ります。

ただ、日本列島で考えると本州と北海道の乗客の移動は飛行機への依存が高く、新千歳が未曽有の悪天候により閉鎖されたり、空爆されてしまうと釧路や函館、旭川のバックアップは有っても、おそらく裁き切れないでしょう。航空では潤ってはいても、国土強靭化は達成されないと言えます。

そもそも、新幹線とオリンピックはバンドルではないものでしたが、おのずと一体のものとなっていたのは政府与党のものかもしれません。

お酒好きな二世の人が現存していたら、札幌まで新幹線は当たり前となっていたかもしれませんが。

オリンピック2030断念が影響か

出来ない理由を人のせいにするような感じではありますが、札幌冬季オリンピックが2030年の冬(2030/1-2)に間に合わないため、北海道新幹線も延期するような見方が広がっていますが、そもそもの新幹線の開業は2030年度開業であり、鉄道の開業時期の定例で言うと2031年の3月であります。オリンピック閉会の後であります。

これまでの前例では東北新幹線の全線開業が2020年度開業(2021年3月開業)から前倒され、2020年12月開業となったケースも有ります。(2011.3.11に未曽有の震災があり、その後の不通で効果不明となってしまいましたが)

もし、2030年にSapporoと言われれば、政府含めて2029年末(12月)には開業をする方向にしていたでしょう。税金の投入はあるものの、静岡でスタックしているところを札幌に向ければ北海道知事としてもかんばる所であったかもしれません。

ただ、実際のオリンピック施設で問題が出来たため、オリンピック自体として、断念しているところでしょう。札幌で夏季オリンピックのマラソン会場となったので、その代わりに東京で冬季種目をやるとかして、札幌ドーム近くに新たな建造物は不要かもしれません。また、八戸など東北の施設を利用すれば2034年のオリンピックではハコモノは不要かもしれません。新幹線が一番のハコモノかもしれませんが。

今は、新幹線が来ないからオリンピック延期、オリンピック延期だから新幹線は早期開業は持ち越しと言った感じですが、そもそもオリンピックと新幹線はあまり関係と言えそうです。

北海道新幹線の運行体系

東京から札幌まで直通して、晴れてJR北海道にとっては鉄道事業では黒字となる可能性がある路線と言えますが、その運行体系を考えてみます。

まず、現在の東北・北海道新幹線の最速達列車のはやぶさの運行体系を見てみます。

東京⇔大宮⇔仙台⇔盛岡⇔新青森⇔新函館北斗 最速3時間57分

上記の最速達列車は1日1.5往復となっており、こうした列車において、特徴的なのは盛岡駅での秋田新幹線「こまち」との分割併合もないと言う点であります。こまちとの分割併合について、下りの場合ではこまちが連結器が切り離した後に、出発してからはやぶさは出発となり、上りでは、こまちの到着を待って、連結して運行されています。

そのため、上りと下りでのはやぶさ号の停車時間は4-6分とかなりの停車となります。さらに、冬場は秋田新幹線は田沢湖線内での大雪の影響で遅延が発生し、フル規格に入ってから遅れを回復すると言っても、遅延に繋がったりします。

そういうことを考えると、次期E/H10系?は単独運転となるかもしれません。編成については終着の札幌駅が10両編成となるため、東海道のようなファンタジーは有りませんが、最速で北を目指すかもしれません。乗務員不足のなか、乗務員が増える別編成運転が実現できるかという疑問も有りますが、自動運転なども本線側では対応するなどして解決する方法が出来上がるかもしれません。

そして、札幌までの停車駅については、

東京⇔大宮⇔仙台⇔盛岡⇔新青森⇔新函館北斗⇔札幌 最速4時間28分?

となるかもしれません。人口の少ない新青森や新函館北斗は通過でも良さそうですが、JR東日本としては自社のエリアを最大限活用できる東京⇔新青森間は航空機からの需要を完封したいところも有ると言えます。現行はJALがAOJとHNDを運航しており、シェアは鉄道:空港が8:2とかなり高いのですが、盛岡のように完封したいと考えているかもしれません。

また、逆方向からすると札幌から青森までは鉄道のみかフェリーとの組み合わせ、または航空機となるのですが、時間的には圧倒的な時短となる新幹線で新たなインバウンド需要を開拓できそうであり、これまでの需要も航空機等からオセロのようにひっくり返そうなので、新青森の停車は有りそうです。

自動運転とか当たり前になるかもしれませんが、責任の所在を含めて自社の乗務員は乗車させるでしょうから、テクニカルストップの意味も有るかもしれません。また、冬期は新青森駅で北海道から来た列車を人海戦術で雪を落としていたりするので、そういう意味も有るかもしれません。

続いては、新函館北斗であります。現時点では、青森と人口は変わらず、まして、函館市内から遠い駅であれば、札幌への所要時間が短縮するのであればスルーしてもよさそうですが、「函館はどうでしょう。」の市長が大きく影響しそうであります。

東京から函館駅までのダイレクト需要が市長としてはベストでしょうが、札幌⇔函館需要をすくうのもかなりのメリットは有りそうであります。そういう意味では、下りのはやぶさと上りの新幹線(ほくと:仮称)が新函館北斗駅でクロスオーバーすれば、札幌からは函館まで乗り継ぎなし、東京からは階段の昇降は有るものの、新函館北斗駅で新幹線車両で接続ができるので、快適と言えます。

まあ、こうした妄想は、札幌までの開業前の2027年春に始まるであろう福島駅の平面交差解消、東北新幹線の盛岡以北の320km/h化運転、青函トンネルの高速化、貨物列車との棲み分けが出来てくると見えてくるかもしれません。

意外と2030年度開業はあるかも

オリンピック開催が仮に4年後に決定した場合、遅くとも、2033年末までには開業させる必要はあります。さらに言うとオリンピックの準備で多くの人が2033年から移動するでしょうから、2022年度末がベストと言えるかもしれません。

2023年3月となると可能性は高いですが、2031年春から2年遅れるメリットはどんなものがあるでしょうか。遅延している工事の前倒しのため、今よりもさらに厳格化される労働時間の中で労働力確保のために余計なコストをセーブできる、開業先延ばしで並行在来線の廃止問題の先延ばしができる、新たなテクノロジーの実用化により、工費の圧縮や在来線廃止後に自動運転バスに置き換えなどが想像できます。

続いてはデメリットについてですが、大きいのが物価上昇(インフレ)と言えます。インフレにより、1兆円で完成させることが出来ていたものが1兆5千億円かかると言うようなことであります。資材費や人件費が高騰するという事になります。

その分、所得などからの税収が増えることで、工費が増えても問題ないとなれば良いのですが、防衛費をさらに拡大させる必要が出たり、福利厚生を受け身的に公費を投入しないといけない状況が出て来たりすることも有ります。

そして、JR北海道は2030年度の北海道新幹線の札幌まで開業において、新幹線や札幌中心部の不動産事業を利益の源泉とし、これまで足かせとなっていた赤字在来線のカットにより、自立して存続を考えていたのが大きく狂う事となりそうです。

2年は短いようで長く、収入は減っていく中で、費用が増えていくと言うモデルが続くでしょう。インバウンド需要は拡大するので、不動産事業などは増益が見込まれるとは言え、飛躍的に増えるということはなく、大きなビジネスモデル転換はできないでしょう。

そうしたことから、北海道新幹線の運営主であるJR北海道は開業先延ばしとなることで、公費投入がさらに必要となることなどを理由に計画通りに2023年度開業となる主張をし、それが叶い逆転劇も有るかもしれません。

年々、気候の激甚化は進んでいるのは肌身で感じるところでありますが、この先7年後と9年後となると今では想像できない天候となっており、航空機の定時運航がどうなっているかわからないところでもあります。

労働力確保、地域交通の整理など大きな問題をあと7年半で解決する表は有りますが、ここは代替手段としても早期に開通させておいた方が良いとも言えます。

最後に

札幌と言うと飛行機で行かないといけないと言う常識な2023年でありますが、そんな常識があと8年で変わるくらいのサプライズは有っても良いかもしれません。

特にニセコやルスツなどは羽田から飛行機で行くよりも早く、降機後に長時間のバスに乗る必要もなくなるため、スキー好きな人は大宮付近に引っ越したりする人も出てくるかもしれません。

そして、行き詰っているJR北海道の再建策として、開業延期はせずに予定通り、開業させるのは、経営的にメリットがあり、政府としても上場させて資金を調達させるメリットも早々に出て来るかもしれません。

また、インフレ等によるコストアップ、工期が長くなることにより、他のハコモノプロジェクトとのバッティングによるさらなる工費のアップ等が想像されます。

ここは、予定通り開業した方が良いのかもしれません。

Copyright ©Dangan-Lucky All rights reserved.